第16回口頭弁論傍聴記 1


朝鮮学校嫌がらせ裁判も1月16日に行われた口頭弁論も数えれば第16回を迎える事となった。思い起こせば、この朝鮮学校嫌がらせ裁判も長かった被告本人尋問もようやく終わり、やっと今回より原告側の証人尋問となり次回もその予定となっている。

今回、3時間程という証言時間の中で、二人の証人、最初が学校父兄であるA氏と当時学校教務主任であったB氏が、事件当時、公園方向からがなり立てる罵声を繰り返す被告らを、あの校舎の中でどのような思いで見つめていたのかを証言し、一連の事件の過程でどのように疲弊したかを語っている。
まずはその証言どおりに記述する事にした。その上で、今回証人の陳述書でさらに述べられる証言などを含め、朝鮮学校に子供を託す保護者と学校を支える教職員の思いを最後のまとめで述べようと思う。

なお、証言中、プライベートに関わる箇所は筆者責任で直している事を最初に述べておく。また、被告側総称を便宜上「在特会」としているが、これは原告・被告側がそのように呼称しているのでそのままにした。



裁判が始まると、何時ものように、追加の書面、陳述書の確認がされ、そのまま証人尋問へと流れた。まずは当時、学校に子供を通わせていた保護者父であるA氏から。


証人:学校児童父であるA氏。

原告側代理人主尋問。


◆事件当時の父兄か。
はい。

◆当時3人のお子さんを通わせていたか。
はい。

◆当時、学校で役職についていたか。
アボジ会(お父さん会)の副会長であった。

アボジ会は何をしているのか。
学校行事の設営とか後片づけとか。

◆12月4日街宣の事前予告はどのように知ったのか。
11月半ばくらいに知人から知らせをうけた。ユーチューブの予告動画では、何時かはわからないが来るという事を知った。

◆予告を見てどのように思ったのか。
内容、語り口を聞いていて気分が悪くなった。

◆学校に街宣がされるかもしれないという事をどのように思ったか。
謂れのない事で、どういった人たちが来るのかわからない不気味な気持ちで、授業や学校の運営が妨害されて無茶苦茶になるのではないかと不安をもった。

◆予告を受けて学校では協議したのか。
連絡をとりあって、漠然とだが相談しあい、南警察と弁護士に相談した。

◆具体的には。
何時、街宣が来るのかわからなかったので、仕事とかできなかった。ともかくも万が一来たならば、電話連絡をしながら、学校にすぐに直行できるように、学校関係者、父母が準備をした。

◆12月4日当日、どのように(被告らが来たのを)知ったのか。
教員から電話があり知った。

◆教員から電話があった時に何か(電話の向こうで)何か聞こえたか。
拡声器からか?非常に大きな声でがなり立てる声が聞こえた。

◆声の内容はわかったのか。
内容はわからない。

◆その声を聞いて、貴方はどのように感じたか。
何か物々しい事が起こっていると、非常に不安な気持ちになった。

◆学校にはどのように向かったのか。
連絡を受け直ぐに自転車で向かった。

◆職場から近いのか。
はい。

◆学校に向かう途中、誰かに連絡したか。
電話受け、緊張もあり何も考えられなかったのだが、ふと我に返り、弁護士の先生に、来てもらえるかどうか別として、弁護士の先生に連絡をした。

◆弁護士に連絡して学校に着くまでどのような事を考えていたのか。
(被告らの)街宣活動がどのような政治的態度で行われているのかは別として、同じ人間として話し合えばわかるのではと考えていた。

◆学校に到着したのは何時頃だったのか。
1時半頃だったと思う。

◆街宣がはじまって30分頃という事か。
そうだ。

◆学校に到着した時の様子について教えてほしい。
学校には北門と南門がある。私は北門に到着した。門で女性の先生が泣いておられる姿を見て、これはただ事ではないと思った。

◆それでどのように行動したのか。
一目散に、(街宣が行われていた)南門に向かった。

◆その時に教職員の方らは何人くらいいたのか。
だいたい10数名だったと思う。

◆貴方が門の内側にいた時に在特会(便宜上、被告ら総称として)と何か接触があったのか。
いえ、私はしていません。

◆何か彼らの言った事を覚えているか。
一番記憶に残っているのは、「お前ら日本に住ませてやってんねんぞ」「道の端を歩いとけ」「キムチくさいねん」「お前らウンコ食っとけ」という事を言われびっくりした。

◆そのような発言を聞いてどう感じたか。
そのような言葉は、私が幼少の時期に、小学校の時同級生から聞いたような、典型的な蔑称なり、差別用語が、この21世紀になっても、まだ私の目の前で発せられるという事について、驚きで言葉が出なかった。

◆彼らの発言に対して何か言い返したりしたか。
してない。今、言ったように非常にショックで、差別発言に心の中がポカーンとしていた。もう一つは子供たちが授業を行っていたので、彼らの挑発には乗らないとあらかじめ学校と相談していたので、一切対応していない。

◆街宣が終わるまで、ずっと南門にいたのか。
違う。弁護士が駆けつけて下さって、在特会と交渉しようとする段になってから、校門の外に出て公園に入った。

◆公園に入って在特会とは直接何か話をしたのか。
私は、貴方たち行政とか警察とかの委託を受けず、ゴールポストをどかしたり、口汚く罵るのは威力業務罪、侮辱罪にあたると言った覚えがある。

◆それに対して彼らの反応はどのようなものだったのか。
数人が僕に対して「アホアホアホ」と言った。

◆そのような反応受けてどのように思ったのか。
一定の政治的な大義をもってきたのかわからないが、まったく話し合いにならない。彼らがなんらまともな言葉がない、侮蔑的なこちらを蔑む態度で一方的行動していたと思う。だから何の会話も成り立たなかった。

◆この街宣をどのように感じたのか。
僕が小学校や中学校の時に経験したような、朝鮮人に対する差別ないし差別用語が、この時、30年以上たってやられた。非常にショックを受けたし、30年を経ても差別的な内容の行動があったという事に非常にショックを受けた。これをどうして受け止めるか、言葉がなかった。

◆この街宣の終わった後、現場に残った保護者の方とか、教職員の方らはすぐに解散したのか。
彼らが解散した後もまだいたと思う。

◆まだいたというのは、今後の事を話し合ったのか。
いえ、そういう事ではなかったと思う。普段は皆さん、和気あいあいと学校の中で、学校の事とか子供の事とかを話す雰囲気があるが、その時は、空虚なまったくの沈黙があった。

◆その沈黙の後で解散するきっかけは。
恐らく、私もそうだが、彼らが街宣行動をおこなった事について、父母は憤りを感じていると思うが、何が問題なのか言葉にできなかったと思う。このまま家に帰るのはよくないなと、弁護士と私のほうで、彼らのやった事は侮辱罪であり威力業務妨害罪で不法行為に当たるという事を説明して、自分もそうだが父母の精神的な安定を得るために説明をして解散をした。

◆この街宣の後、もうないだろうと考えたか。
いえ、また来るのではないかと、内心、非常に恐怖心を抱いていた。

◆1月14日の街宣について聞く。これはどのように知ったのか。
12月4日以後、在特会の動向が気になっていた。何故ならまた来るのではないかという恐怖心を常にもっていた。そういった事から、在特会のHPを何時も見る癖がついていた。そこで、年始にHPを見ていたら1月14日に街宣をするという案内があった。

◆その街宣予告を見てどう思ったか。
また来るのかという事と、そして恐怖心をもった。

◆街宣予告を見て何か行動したか。
学校教員にすぐに連絡した。

◆その時に学校は何か協議をしたのか。
1月14日という事で早急に対応せねばならず、1月4日に父母の方々が集まって、1月14日の授業の開催ないし休校について話し合った。

◆その日にどのような話になったのか。
子供たちに被害が及ばないよう休校にしたほうがいいという意見もあった。でもカリキュラム運営に支障をきたすと。そして民族教育を行われてきた事を、勘違いの大義をもとになし崩しにするのは避けようと、なんらかの形で授業を行おうと決めた。

◆話し合いの結果、課外授業となったが、そのような事になりどう思ったか。
もちろん通常授業を行えたらいいと思うが、子供たちには在特会の街宣の姿や、口汚い罵声を聞かせたくない思いから、課外授業にした学校の判断は良かったと考えている。

◆1月14日当日、貴方はどのように行動したか。
朝の9時から夕方まで学校にいた。

◆その日は何故学校にいたのか。
子供たちが課外授業のために問題なくバスに乗るのを見守る事と、バスに乗って学校に帰ってくるのに、在特会のデモの様子を見せない、罵声などを聞かせない事を管理するため。

◆子供たちが帰ってくる時刻は。
4時半だったと思う。

在特会の解散時刻は4時くらいだったと思うが、予定よりも解散時刻が迫っている、その事態にどのようにしたのか。
非常に混乱はしたが、子供たちに街宣の様子、罵声を聞かせない思いで、なんとかバスが到着する時刻を遅らせるように連携をとった。

◆3月28日の街宣についてお尋ねする。3月28日は仮処分命令が出ていた。
はい。

◆仮処分命令が出たので街宣が予定通り行われると思ったか。
いえ、思わなかった。

◆街宣が行われた事をどう思ったのか。
まさか、仮処分命令が出ているにもかかわらず街宣が学校付近で行われるとは思わなかった。

◆3月28日、学校は春休みだったはずで、特に影響はなかったのではないか。
そんな事はない。当時も学校の先生方は通常の職務で、4月1日入学式新学期を迎えるのでむしろ忙しかった時期だ。また、オモニ会(母親会)もそのための準備をしていた。そういった事で生徒は少なかったが、教員、父母のやる事はたくさんあり支障をきたした。

◆3月28日当日、貴方はどのように行動したか。
10時頃から学校に到着して、南門で待機していた。

◆当日は一日中待機していたのか。
朝の10時からだいたい夜の7時までいた。

◆待機していた時どのようにしていたのか。
これで3回目になり、非常に憤り、また来るのかとしんどい気持ちになった。

◆12月4日の後、父兄保護者からどのような意見があったのか。
なによりも子供たちが、なにか嫌がらせを受けるのではないかとか、また街宣が行われて、物理的精神的な影響を及ぼすのではないかという心配と、何らかの仕返しがされるのではないかという不安な気持ちが、お父さんお母さんの中には強かったと思う。

◆そのような不安から学校では見守りを行ったと。
はい。

◆それは学校の先生と保護者でか。
そうだ。

◆12月4日街宣以降、貴方がアボジ会(父親会)の副会長としてやった事は。
刑事告訴ための弁護団会議と、告訴ために南警察に一緒にいった。また、仮処分命令のための弁護団会議への参加、民事裁判の弁護団会議に参加した。

◆貴方の仕事と平行してどうだったか。
私の本来の仕事と並んで、朝鮮学校というのは、主観的な認識かもしれないが、充分な国からの補助も受けられていない。よって保護者がたくさんいろんな事をしなければならない。そのため私もいろんな事を考えていたが、それがまったくできなくなった。また家にいる時間がだいぶ削がれた。

◆お子さんたちへの影響は。今回の街宣をお子さんは知っていたか。
知っていた。

◆お子さん方から何か反応があったか。
12月4日後、「あの人たち、また来るの」とポツンと聞かれた。

◆それはどういう気持ちで言ったと思うか。
子供たちなりに、不安と恐怖があったと思う。私自身がまた来るかどうかわからなかったので、何も答えられなかった。

◆他のお子さんは。
どういう意味でいったかわからないが「アッパ(お父さん)がんばりや」と言った。

◆お子さんたちは街宣の影響を受けていると感じたか。
子供たちは非常なショックを受けたと思うが、大半の子供たちは先生方の献身的なケアによって表面上、平静を維持していた。

◆この街宣を受けて子供たちの将来に何かあると思うか。
在特会の人らは、いかなる政治的態度でこの問題をどう思うのかわからない。それは彼らにとっては一回きりだ。しかし私個人としては、これはずっと引きずる問題だと考える。それは、子供たちが大きくなって結婚し、子をもうけ、その子供の学校を選択するさいに、あの時の街宣の思い、朝鮮学校に入れる事は危ない事だと消極的に選択するかもしれない危惧がある。だから私にとってはずっと将来も引きずる問題だと考えている。

◆貴方は事件後もお子さんを朝鮮学校に送っているが、そこで悩んだりするのか。
私は、学校の先生方が一生懸命やって下さるので、そういった不安はない。

◆貴方がお子さんを朝鮮学校に通わせる訳をきく。貴方自身が朝鮮学校に通われたのか。
私はない。日本の学校だ。

◆日本の学校では本名だったのか。
いえ、通名だった。

◆同級生は貴方を日本人だと思っていたのか。
何故かはわからないが、周りの同級生は私が朝鮮人だというのは知っていた。

◆周りが貴方を朝鮮人だと知っていたのをどういうふうに思ったのか。
今でも覚えているのは、小学校2年の時に学校の廊下で、5,6人に囲まれて「お前、朝鮮やろ、チョンコやろ」と言われ、「お前らチョンコは竹を食っているんやろ」言われた。

◆「チョンコ」というのは朝鮮人の蔑称という事か。
典型的な蔑称だと思う。

◆「竹を食っているんやろ」とは。
今はキムチを皆が食べるけど、当時はほとんど食べなかったと思う。だから「竹」というのは人間が食べないものを朝鮮人が食べているという意味で「竹を食っている」と言ったと思う。

◆そのような経験をした貴方は、朝鮮人と胸を張って言えるものだったのか。
いえ、とてもそう言えない。

◆すると、朝鮮人である事に貴方はどのように思ったのか。
正直、小学校、中学校、高校と、何故、自分が日本人ではなくて朝鮮人なのだろう、何故、他の人と違うのだろう。また、ことある事に差別的な事を言われ、それが原因で何度も喧嘩しなければいけないんだろという経験から、非常に消極的にしか考えられなかった。

◆それなら国籍を変えて日本人として生きていく道もあったのではないか。
いえ、差別的な発言を受ける事によって、逆に言う側の人たちをよく思う事ができなかったので、国籍を変えるという気持ちになれなかった。

◆すると、日本人にはなれないけど、朝鮮人としても消極的に生きてきたという事か。
今は違う。

◆どうして変わったのか。
高校の時からそのように考えるのが非常に気持ちの中で閉塞感を感じた。自分は何も悪い事はしてないのに何故隠さなければいけないのか。何故バカにされなければいけないのと思いながら、大学に入る事ができたなら名前を隠すとか自分のルーツを隠すとかは辞めて生きようと考えた。

◆その経験が、ご自身のお子さんを朝鮮学校に入学させた事と関係があるのか。
はい。私自身の経験から、消極的に自分のルーツとか歴史を考えるのは子供の成長によくないと思った。人は生まれてくる過程があって、そこで自分が何者であるかを確認しながら子供たちは生きていくと思う。子供たちには例え日本にいながらも、朝鮮人として自分のおじいさんおばあちゃんがおり、生まれ育ってきたというのを知ってほしい。そしてそれを普通に考えてくれる環境を作りたいと思い、朝鮮学校に入れた。

朝鮮学校に通わせてみてどうだったか。
私の幼少時期と比較して、自分たちの生まれてきた環境、歴史、ルーツ、そういったものを普通に受け止める姿を見て、私自身の成長時期と比べてかなり異なり前向きに捉えている。

◆この日本に朝鮮学校が存在する意義についてどう考えるのか。
私自身、これからも日本で生きていくと思うが、先ほどもいったように、人間として生まれてきた過程、歴史があると思う。私の父親は済州島からきたけれども、やはり朝鮮のルーツ、歴史をもちながら、私も生まれてきた。私の子供たちも前向きに、そして普通に受け止められる、精神的に享受できる事を子供に対して与えたい。それを親ともども実現できるのが朝鮮学校であると考えている。

◆そのような朝鮮学校に、今回のような街宣が行われた事についてどう思うか。
在特会の人々も、政治的な大義があってこのような行動をしたかわからないが、私たちにとってはまったくの言いがかりで許せない。


以上、原告側尋問終了。

第15回口頭弁論傍聴記 5 


今回、在特会会長である自称桜井氏と事件首謀者である西村斉氏という、被告らの中で重要人物登場という事もあり、大変長くなった傍聴記となった。実際、この第15回口頭弁論は昼の1時半から終了が午後6時を超える長い時間である。

まず、自称桜井氏が法廷に呼び出された理由は、本件裁判で「在日特権を許さない市民の会」が被告となっているからである。朝鮮学校嫌がらせ事件を起こした主導勢力が、主権回復を目指す会在特会であり、何よりも原告が対峙するあらゆるものの象徴のようなものが在特会と言える。そして、前々回の裁判で、在特会とは自称桜井抜きに語れないという認定の元、彼を召喚したという経緯がある。

尋問が始まると、彼は最初、緊張気味のように見えたが、その後は、在特会の映像をご覧になった方はわかると思うが、それは映像で見る「在特会会長桜井誠」そのままのふるまいであった。
そして、自称桜井氏はこの裁判の後でニコ生をやっており、そこで「勝ち負けではないんでしょうけど、どっちが言いたい放題言ってたか」とまるで「言いたい放題」を誇るように述べていた。確かに自称桜井氏は言いたい放題をしていた。しかし、当然ながら裁判というものは「言いたい放題」をしたものが有利になるものでは決してない。

今回、傍聴記1,2の尋問内容を見るに、大枠で、原告弁護団が自称桜井氏の証言に求めたものは、①「権利能力なき社団」としての在特会の能力、②在特会の意思として原告である朝鮮学校を攻撃したかの2点が読み取れる。

まず、①の「権利能力なき社団」についてだが、これは被告側が、「在特会はファンクラブのようなものである」から訴訟対象にならないとの抗弁がなされており、それを突き崩すための尋問がおこなわれたと思われる。


権利能力なき社団」に関する定義は最高裁判例で以下のようにある。
民法 (法人の成立等)第33条 権利能力なき社団 3より
「権利能力のない社団というためには、団体としての組織を備え、多数決の原則が行われ、構成員の変更にもかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定していることを要する」
最高裁判例(昭和39年10月15日)


このうち、「団体としての組織性」「財産の管理」は本部事務所・支部の存在、備品についての金銭のやり取りなどは、この日の証言と、証拠として提出されている在特会の規約で確認された。また、組織の体裁として「除名処分の事実」を確認、さらに、例え、在特会会長選挙が、どこぞの国の独裁政権のような選挙方法であったとしても「多数決の原理に基づいている」「総会の運営」と認定されたものと考えられる。そして、「構成員の変更にかかわらず、団体が存続する」は、自称桜井氏の証言中に以下のものが引き出されている。

在特会は貴方の存在が大きい。貴方が病気になったら会は存立しているのか。
その場合は、八木さんが筆頭副会長なので彼が指揮をとる。

つまり、自称桜井氏がいなくても、組織として存続するという事が証言され、立派に訴訟対象となる事が証明された。


さて、以上について、自称桜井氏は裁判中と後のニコ生でも、原告側代理人の質問を「裁判と関係ない質問」と述べていたが、裁判長が「在特会が裁判の当事者になりえるかを争っており、権利能力なき社団として、どの程度ものかを裁判所で把握しなければならない。それの確認だ」と親切丁寧に説明したとおり、本件裁判の重要な争点である。自称桜井氏には理解して頂けただろうか。


次に②「在特会の意思として学校を攻撃した」であるが、これも、自称桜井氏がまさに「言いたい放題」をしてくれたおかげで、重要な証言を次々と得られた。
一つは、在特会会長である自称桜井氏が「朝鮮学校襲撃を支持し、加担した」とする内容のブログ記事内容を認め、あまつさえ、以下の証言のように、その手法がどのような認識であるかを「言いたい放題」に語っている。

◆貴方は過激な街宣を促進しているというのはありますね。
前提の、過激なというのは貴方の主観であって、客観ではない。誰が過激だと決めたのか。

(裁判長:12月4日の街宣の動画はみたか)
見た。

(裁判長:あれは過激だと思うかそうでないと思うか)
過激ではないと思う。


あの12月4日の刑事事件となった手法を「過激」ではないとする認識は、在特会の攻撃性と悪質性の証左としてこれも重要な証言になったと思われる。その重要性は被告代理人が追加尋問で火消しに走った事で証明されたと見られる。
また、今後も同様の街宣を続ける意思があることを、そのまま示唆しており、本件裁判における仮処分の必要性を認定する上で重要な証言であったと言える。
この他に在特会の出鱈目な論理を突こうとする永住権の質問も含め、自称桜井氏がどんなに言い繕おうとも、原告代理人は何一つ裁判と関係のない質問していない。



次に証言台に立ったのは、事件の首謀者とされる西村斉氏である。刑事事件で明らかになったように、12月4日を主導したのは彼である。傍聴記3、4を読むと、原告弁護団の意図は、事件がどのような出鱈目によって引き起こされたかを明らかにする事であったようだ。

以下、明らかになった出鱈目。
① 「近隣住民」による一通のメールにより、この事件を引き起こしたというが、そのメールの主が「近隣住民」どころか何処の誰かさえもわっていなかった。西村斉氏は「何処の誰でもよかった」と証言。
② 西村斉氏が「近隣住民」に返したメールの返信時点(11月13日)で、何の裏付け調査もなしに既に事件を計画していた。
③ 役所担当者から「公園の使用状況」も聞かずに、既に12月4日の犯行を決定していた。
④ 11月19日の現地調査と称するものは「警備員」に聞き、担当区域ではない役所にいき一方的に喋っただけという杜撰なものであった。
⑤ 現地調査で聞き取ったというアンケートというものは「パフォーマンス」であり、その存在は甚だ怪しい。
⑥ 「市役所の担当者」に聞いたのは11月24日。そこでは「ゴールポスト」などが誰のものかを聞いただけで、撤去予定も聞いている。「手を焼いている」とかなど「市役所担当者」は話してないにも関わらず「朝鮮学校が近隣に迷惑をかけていると役所も言っている」と「市役所担当者の話」を捏造、一方的に「都市公園法違反」と判断。
⑦ 検察調書で「A(市役所担当者)さんは京都市がサッカーゴール、朝礼台の撤去を求めている話はしていた。が、朝鮮学校が校庭の代わりにつかう事は良いとも悪いともいっていないとも言っていません」と認めているにも関わらず、上記⑤⑥を行った。
⑧ 事件日まで専門家による調査をしていないにもかかわらず「電気の漏電の恐れがある」と吹聴。
⑨ 12月4日の襲撃時「自由使用の範囲内」の申し出を「公園使用の許可」を取ったと吹聴。
ゴールポスト等の撤去予定を「約束を守るわけがない」と一方的に判断。
⑪ 学校襲撃時、校内に子供がいた事を認識していた。
⑫ 子供がいようが「それよりも大事な事があると。子供に不法占拠をしているのを教えるのも大人の務めだから」という開き直りを証言。
⑬ 検事調書の「うるさくて授業にならない事はわかっていたが、朝鮮学校で行う授業など配慮に値しない」と認める。
⑭ 襲撃時「学校の土地はレイプして奪った土地だ。ちゃんと証拠もあるんですよ」というが、その証拠はなし。
朝鮮学校の内実を知りもせず「スパイ養成機関」と決めつけで虚言を吹聴。
⑯ 市役所担当者の「50年前からの公園使用」というのを「50年に渡る不法占拠」と捏造。


以上。12月4日の事件に関してだけでも上記16項目もあり、あらゆる出鱈目によって事件を起こした事を、西村斉氏は尋問において告白する結果となっている。

また、都合の悪い事は知らぬ存ぜぬとしている。例えば仮処分の件は、母親が通知を受け取り自分は知らないというが、裁判では通知が届いたものとして有効である。さらに学校建設地で「うんこの学校」と述べ、証拠物として提出されているDVDではっきりと言っているにもかかわらず認めず「忘れた」とするのは、小賢しく悪質であるとの印象を加算していくのは間違いない。

さらに、西村斉氏も「不法占拠のまた事件を起こせば」「僕はやり方を変えるが、他の人がいくんじゃないか。当然の権利だ」という「今後も朝鮮学校を攻撃する意思」が確認された。それは裁判長の以下の発言で決定的と見ていいと思われる。

(裁判長:他の誰かが行くという供述を引き出して、この上、まだ言う事があるのか)



そして、最後。仮処分に関して、裁判官より川東氏のmix日記についての質問があった時の被告側の狼狽ぶりが少し笑えた。

◆(証拠物を示し:川東mix日記「1000万円の寄附について」)3月28日のデモの時、「また、朝鮮学校の200m以内での街宣活動の禁止の仮処分が出た時、斉さんは、「相手が来て欲しくないと言ったら、こっちの勝ちやから、参った言うた所は行かんでええと言っていました」と川東さんが言っているが、貴方はそういう認識なのか。
えっ。間違いないです。

◆こういうやり取りがあったのは何時か。
わからない。これ、終わった後だ。

◆その後「実は斉さんは、朝鮮学校の200mには近づかない案を企画していたのだが、主権の〇〇が「朝鮮学校に行かないと意味がない」と強固に朝鮮学校にこだわって、コースを強引に朝鮮学校へ向けた」とあるが、これは本当か。
これは違う。僕はさっきも言ったが、3月6日の無年金をやりたかった。

(裁判長:違うよ。200mと書いてある。)
知りません。

◆では川東さんの思い違いという事か。
そうだ。

(被告代理人:仮処分を知っての趣旨と受け取られているが)
(裁判官:今は西村斉さんの認識を聞いている)
(裁判官:では200mというのは何を指しているのか)
わからない。


被告代理人が火消しをしようとしているが、普通に読めば「200メートルの範囲に入るな」との仮処分内容を事前に知っていたと読めるものだ。西村斉氏は「川東氏の思い違い」としているが、さて、裁判長はどのような判断を下すだろう。仮に嘘をついていると判断されると、上記証言は重大な意味をもつ事となる。
ちなみに、ここで本来なら「正直者である川東氏」も尋問すべきだと思うのだが、裁判長も原告側代理人も「もう、お腹一杯」というべきか、この日の自称桜井氏、西村斉氏の「言いたい放題」の証言でもう充分という判断か、それは見送られる事となった。
しかし、まあ、原告弁護団の追及もさる事ながら、被告らは実にオウンゴールの好きな人々である。


最後に、今回の第15回口頭弁論は、在特会会長である自称桜井氏と事件の首謀者である西村斉氏が証人として出廷して注目されたが、彼らは法廷の場で、「虚弱体質」を訴え、「本気でやれ」とのたまい、「言いたい放題」する事がまるで何かの本懐をとげるように語るっている。出鱈目で事件を起こし、その間違いを認めず、その不誠実な態度をして「戦っている」と思うその姿は、まさに、この「朝鮮学校嫌がらせ事件」を引き起こしたものを象徴していたと言えるだろう。






本日のグルメレポート

フランス料理「エール新町」。新町仏光寺上る。一品からの注文もありでスイーツがお勧め。

第15回口頭弁論傍聴記 4 

続いて原告側反対尋問。


◆徳島刑事裁判で貴方は検事調書を「ほぼ、あっている」とあるが、「ほぼ」とは、これはどういう意味かと聞かれ「一つ不満がある。抗議文を読み上げたのが警察の来た後だった」と言っていた。
覚えていない。

◆京都事件については不満がないと言っていた。調書に書いてある。
はい。

在特会との関係を聞きたい。刑事調書から、平成21年4月「Mさんが逮捕されたので桜井さんに、在特会の関西支部長をやらないかと言われたが、私は支部長はやりたくないとして川東さんが支部長になり、会計になった」とある。
はい。

◆平成21年秋頃、主権で関西支部が結成され、自分は幹事になった。
はい。

◆調書にはなかったが、桜井さんとは何時頃知り合ったか。
覚えていない。だいぶ前。

◆調書には「主権は西村修平が命じて作らせた」とあるが。
そうだ。

◆貴方が南署にいた時、修平さんが応援にきた。
(その時は)調べで(別のとこにいた)

◆調書で「ブレノさんは仲間です」とあるが記憶はあるか。
多分。

◆また「私たちの訴えを広く世間に支持してもらうためには、人目を引くインパクトのある行動をとらなければならない。それで口汚い言葉を交えながらの抗議をマイクや拡声器を使って大音量で行い、それをブレノさんに撮影してもらって動画を投稿してもらう」と言っているが、間違いないか。
はい。

◆「そして実際に投稿されたブレノさんの映像を見て支持してくれる人が増えた」
はい。

◆ブレノさんの撮影は凄いのですが、西村さんや川東さんの撮ったものとは違う。
そうだ。

◆この人にまかせるといいものができると。
まかせるというか、あの人は何処へでもいく。

◆皆勤賞に近いのでは。
そうだ。

◆(証拠物を示す:桜井氏ブログ)12月4日の事で「この問題は、地域住民の方から在特会へ「朝鮮学校による児童公園の不法占拠の実態とその解決を願う」一本のメールが寄せられたことがきっかけでした。関西支部がメールの内容が正しいかどうかの調査を行ったところ、驚くべきことに半世紀にわたって同公園内には管理者である京都市役所の許可なしにゴールポストや朝礼台が放置され、同じく無許可の学校専用のスピーカーが設置されていたのです。
現場で聞き込み調査を行うと「児童公園を朝鮮学校が自分たち専用の運動場のようにして使用している」「公園内ではボール遊びが禁止されているはずなのに、朝鮮学校の子供がサッカーを行ってボールがあちこちに飛んで危険だ」などの証言が得られました。また電気工事の専門家の話では「配線がめちゃくちゃで素人仕事。いつ漏電が起きてもおかしくない。」という危険な状況であったことが確認されたのです。関西支部では改めて京都市役所に、児童公園内の設置物が京都市役所が許可したものではなく「危険」と判断されることの確認を取り、児童公園内の不法占拠物(または不法投棄されたゴミ)の撤去を行うことを決定しました。」とあり、これについて聞きたい。
はい。
(参照:12月10日 朝鮮総連の断末魔
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10407817955.html )

◆きっかけは市民からのメールであった事は間違いないか。
はい。

◆日付は11月13日。(メール返信で)「12月4日に攻撃」といっていますね。
はい。

◆この方は、近隣住民の方なのですか。
誰かわかりません。

◆でも近隣住民と言っている。
でも、公園の事を言っていた。

◆ブログに「地域住民の方」と書いている。感謝されたとある。
はい。

◆ならばこの方は近隣住民じゃないのではと思わないのか。
家はわからない。

(筆者注:尋問内容を聞いていると、当時、西村斉はこのメールの主が学校周辺に住まう「近隣住民」どころか、何処の誰かをわかっていなかったと受け取れる)

◆じゃ、近隣住民からのメールかどうかわからないではないか。
それはわからない。事実があったんだから。

◆近隣住民とあるが。
(少し声を荒げて)誰でもいいんだ。誰でも。事実を基に道理を説いただけだから。不法占拠は不法占拠だ。真面目にやって下さい。

◆このメールは在特会関西に来たのか。
はい。

◆見られたのは誰と誰か。誰が見る事ができたのか。
僕と、川東さん。

◆桜井さんは?
関西支部は関西支部でまかされている。

◆貴方と川東さんは見られる。間違いないか。
はい。

◆現地調査に貴方はいったか。
はい。

◆何時か?
11月22日。

◆19日じゃないのか。
あ、はい。

◆現地調査では何をしたか。
工事の警備員さんに話を聞いた。

◆あの映像に映っている?
そうだ。

◆学校側にあえて話は聞いてないのか。
・・・。

◆他には。
地域住民に聞いた。

◆いや、19日、映像に映っている範囲だ。
警備員だけだ。

◆では、その後、何処にいったのか。
近隣を回り何人かに話を聞いた。

◆調書によると荒巻さんと伏見区役所にいったとある。
そうだ。

◆何故、伏見区役所なのだ?学校が伏見区にあると思ったからか。
そうだ。

◆(学校の)住所は調べていかなかったのか。
調べたが、間違えた。

◆それは単純ミスか。
はい。

◆南区だな。
市役所にいって、後でわかった。

伏見区役所では何をしたか。担当の方はほとんどわからなかったようだが。
そうだ。
(筆者注:そらそうだ。担当地域が違う)

◆映像を見ても貴方が喋っているだけで何もわかっていなかったようだが。
そうだ。

伏見区役所じゃわからないから市役所にとりついでもらったと。
そうだ。

◆(市役所の)担当はAさんだけど、24日まで休んでいると。
そうだ。

◆それ以外には何かわかったか。
ない。

◆11月24日、Aさんが戻ってこられて話をしたか。
した。

◆会いにいったのか。
その日は電話。

◆Aさんは調書で「公園に置かれているサッカーゴールは誰のものですかと聞かれ、1月か2月には撤去される事になっていますと言ったら(西村斉氏は)ああ、そうですかと返答があった(意訳)」と言い「対応に手を焼いている」などという話はしてないと言っている。
対応に手を焼こうが、都市公園法違反だ。
(筆者注:恐らく「対応に手を焼こうがなかろうが、都市公園法違反だ」)

◆Aさんは言っていないと言っている。
迷惑なんだと。

◆貴方は迷惑と感じているが、
罰金刑だ。
(裁判長:Aさんが言ってないという話だ。)
いや、調書に書いてある。見た。

◆Aさんは言っていない。
えっー。見た。

◆(証拠物を示し:検察調書)11月14日の会話について「1月2月に撤去というのは聞いた。公園をグラウンドとして使用しているのは特に問題がないと聞いている。だが、朝鮮学校が約束を守るとは思えない」「Aさんは京都市がサッカーゴール、朝礼台の撤去を求めている話はしていた。が、朝鮮学校が校庭の代わりにつかう事は良いとも悪いともいっていないとも何も言っていません」これは貴方のか。
そうだ。

◆抗議活動の許可。これはもらったのか。
電話をして畳2畳分、マイク一つ、午後一時から二時まででよろしいですかと。どうぞとなった。

◆ところが(担当の)Bさんはやや違って、「畳2畳に4、5人」と言っている。スピーカーを使うなんて聞いていないと言っている。
10人と言った。いや、ハンドマイク。一つ。

朝鮮学校側が聞いたらハンドマイクは聞いていないと言っている。
記録をとっているが、その時は表からやったのでとってない。
(筆者注:どういう意味不明)

◆結論としては、許可うんぬんではなく自由使用の範囲内という話だ。そういう事ではないのか。
そうだ。

◆そもそも許可というなら書類が必要ではないか。
都市公園法に基づいての書類はいらないという事だ。

◆だから都市公園法の占用には至らないという事だ。
1時間くらいなので。

(裁判長:やりとりはわかるので)

◆電話をした日は何時なのか。
忘れた。

◆調書によると伏見区役所帰りになっている。
そうだ。

伏見区役所の帰り、12月4日の1時からと聞いている。
はい。

◆という事は、調書に書いているが、12月4日の決行を決めたのは11月19日ではないか。
覚えてはいないが、どけるとは思ってなかった。50年間、何回も何回もどけてもらうように行政が言ってもきかない。考えられない話だ。

◆でも、その話をまだ聞いていない。話を聞いたのは工事現場の人と、伏見区役所と。
(被告代理人:いや、メールがいっている)

◆貴方がもらっていたという許可は、公園なのか道路なのか。
中だ。
(筆者注:公園の事と思われる)

◆だからAさんに話を聞いたのは24日だ。
みたいだ。

◆Bさんに電話して使うと言ったのは19日だ。ということはAさんに話を聞く前に決めたという事だ。
メールもあったから。

◆さらに、11月19日は現場には荒巻さんと行った。でもそのメールをくれた人への返信の日付は18日で、そこには「情報ありがとうございます。これから色々確認した上で、12月初めに攻撃しようと考えております。」と書いている。間違いがあるか。
そうだ。

◆Aさんから話も聞かず、現地にもいかないうちに貴方は攻撃すると宣言したわけだ。
(学校の)今まで行いを聞いていると、役所の人のいう事を聞いてくれないだろうと思った。

◆貴方は陳述書に近所の人から話を聞いたとあるが、何人の人か。
4人くらい。

◆それは誰と行ったか。
みんなで、バラバラで。

◆では貴方以外の人は何か成果があったのか。
いや、それは、まったくわからない。聞いていない。

◆大事じゃないか?人が何を言っているか。
動画に上げてもよかったが、やめろと言われた。

◆それは後から聞きます。
はい。

◆同じ日に総連の前で抗議したが、その前か後か。
前。

◆では朝方か。
忘れた。おばちゃんとか、動画で名前を言ったが、あれは嘘の名前だ。動画は。それは怖いから。

◆映像ではこう言っている。「12月の何日かは言わないが、朝鮮学校を徹底的に糾弾してゴールポストを送り込む」
はい。

◆この時点で、京都市朝鮮学校がどういう話をしているか、全然、確認していない。
話しもクソも、50年間不法占拠の苦情を聞いて

◆(役所は)話を聞いいてないと言っている。
酒を売ったりとか、そういう事をする自体が

(裁判長:12月4日までに勧進橋公園の話しを聞いたか)
覚えてない。調書のとおりだ。

◆調書のとおりなら12月4日よりも短い。Aさんは12月4日までに貴方からも他の人からの連絡もなかったと言っている。


(筆者注:ここで西村斉氏の調査というものの実態が明らかになっている。市役所のAさんに公園使用状況の話を聞いたのは24日である。しかし、その24日以前、現地調査とされた19日には決行を決めており、さらに返信メール日付である18日には「攻撃」を予定にいれている。つまり行政側の対応とか現地調査も何もなしに、まずは「攻撃」ありきで街宣を決めていた事になる)


◆地元の4人から話を聞いたというのは、刑事裁判の被告人質問で初めて出てきた事実で、調書には出ていない。

◆何故、調書に出てこないのか。
聞かれていない。伏せてくれというのもあった。

◆伏せてくれと言っても貴方言っているではないか。
あれは嘘の名前。

◆プライバシーの問題なら、あの警備員のおじさんもモザイクかけるのでは。
地域住民。あそこに住む人だから。

◆12月4日の発言に「私ね、この辺ね、アンケート全部しました。動画にも納めております。田中さん、金村さん、川崎さんなどなどみんな困っている」アンケートって何処にあるのか。
話のハッタリだ。ない。

◆ないんだ。
覚えてはいる。

◆アンケートというのは紙だ。
いやいや、覚えている。

◆どういう風に覚えているのか。
迷惑していると。

◆具体的に。
車の駐車違反とか。

◆それはメールにも書いている。
それに火をつかうとか。

(筆者注:駐車違反、火をつかうは最初の「近隣住民」のメールに書かれてある内容である)

◆動画も撮っていると言っている。動画はあるのか。
公表できないだけ。

◆公表できないなら、訴訟では公表しないのでモザイクをかけて出せばいい。
いや、ない。

◆ない?
だから、パフォーマンスもある。

◆パフォーマンスとは。
後々、安田さんが証明してくれた。迷惑していると。地域住民の身の安全のためだ。
(筆者注:「ネットと愛国」P109の事と思われる。近隣住民へのアンケートというのはかなり怪しく、最後は開き直りと受け取られる問答となっている)


◆桜井さんは「電気の専門家によれば漏電の恐れがある」と書いている。どうやって調べたのか。
知らない。
(法廷内失笑。裁判長より、証言を揶揄するのは失礼だと注意あり)

◆桜井さんはそう言っている。貴方は詳しくないか。
電気は詳しくない。

◆では、誰が(電気の)話をしたか聞いてないか。
・・・。

◆スピーカーが漏電の恐れがあるとか危険だと、確認されたと。
見てない。覚えてない。だから川東さんの判断だったのではないか。

◆川東さんは12月4日前にあそこにいったのか。
知らない。

◆貴方は知らない、では川東さんに聞けばわかるか。
そうだ。

◆結局、12月4日に決行と決めるまで、警備員のおじさんに話を聞いて、Tさんにちょっと話を聞いた以外、何もやっていないと思うが。
(被告代理人異議あり。住民に詳しく聞いたとある)

◆貴方は4人の方に聞いた。
そのとおりだ。

◆Aさんとは、あんまり長い話はしてないようだが。
みたいだ。

◆1月か2月に撤去の予定だとは聞いている。
そうだ。

◆それが守られるかどうかは貴方の判断だと。
それを拒むのではと。

◆(証拠物を示し:mix内会話 )明日の段取りとして「①珍しく紳士的に朝鮮学校を訪問し「公園の不法物を撤去してあげるので門を開けて下さい」と下手に出る。②(開けてくれたら)ボランティア精神で学校内に傷がつかないように優しく運び込んであげる。(拒否された場合)二重人格者←これ大事 のごとく変貌し狂いだし街宣を始める。」二重人格者、これ大事とはどういう事か。
怒りだから、盛り上げるため。

◆そういう事を計画していた事わけだ。
計画と違う。

(裁判長:事前に決めていたのか)
お笑いだから。

◆(お笑いとして)僕もそう思うが、当日の段取りとしてそう書いているわけだ。
・・・・。

◆先ほどの主尋問で少し違う答えがあった。貴方は子供が学校にいた事をわかっていただろ。調書ではそう言っている。
そうか。

◆しかも、教職員がいる時でないと意味がないと言っている。
それはそうだ。

◆という事は、教職員がいる時は子供もいる。しかし仕方がない。だから曜日を決めたと。
いるもくそも、子供がいる意識がなかった。それよりも大事な事があると。子供に不法占拠をしているのを教えるのも大人の務めだから。

(裁判長:まあ、自認しているという事で)

◆調書に「うるさくて授業にならない事はわかっていたが、朝鮮学校で行う授業など配慮に値しない」今も貴方の意思はこれか。
まあ、そうだ。

◆12月4日「学校の土地はレイプして奪った土地だ。ちゃんと証拠もあるんですよ」と言っている。覚えているか。
はい。

◆証拠とは何か。
国民新聞というのがあり、そこのネットに不法占拠リストというのがある。

◆調書にこう書いてある。「マイナーな機関紙のサイトから、京都朝鮮初級学校の名を発見した。だから奪った土地だと思った」それ以外に調べたか。
それで、国民新聞に聞いた。サイトを管理していた人がいなくなって、閉鎖したと。

◆それ以上はわからなかったと。
開けない。

国民新聞に不法占拠リストにそれがあっただけで、レイプ、虐殺とか書いていたのか。
それは、さっきいったとおり・・。

◆違う話と混ぜてないか。朝鮮学校があの土地にいったのは昭和34年だ。登記にもある。
できたのは21年だ。戦後すぐ。

◆この土地と言っているが。
まあ、それは・・。

◆「戦後すぐレイプして奪ったこの土地」はおかしいではないか。
それは、知っている。この土地というのは全体の事を言っている。駅前とかの話であって。マイクのパフォーマンスというのはスイッチが入っている時に、間違うのもある。

◆間違いだと認めるか。
いや、それはわからない。

◆わからない?貴方は確実な根拠で言っているわけではないのか。
あの土地はわからない。

◆わからないという事で充分だ。
では、戦後すぐにどうして手に入れたのか。

◆人を泥棒扱いするからには、根拠もなしならば失礼にあたると思うが、そうではないのか。
はい。

◆12月4日前に最低限登記簿はとるべきだと思うが、とっていない。
はい。

◆後から批判を受けて(登記簿を)とった。
はい。

◆登記をとったら、所有者はどうなっていたか。昭和34年に登記されている。
はい。

◆という事は盗んでない。
だから、戦後、在日の人がいろいろと。

◆ここの学校の事だ。
全体の話をしている。

◆「レイプして奪ったと」いうが売買で買っている。その貴方の認識を聞いている。
だから、全体と

(裁判長:間違いは認めないと)
それはわからない。調べなくては。

◆登記を見たではないか。
遡って調べているのか。

◆盗人呼ばわりしたなら謝らなければいけないのでは。
遡って調べて。
(裁判長:次の質問へ)

◆「我々はどっかの団体みたいに甘ない」我々とは誰か。
・・。

◆そこにいる人か。
そうだ。

◆「スパイ養成機関」。京都朝鮮第一初級学校はそうなのか。
命令指揮系統、チュチェ思想がある。

◆命令指揮系統があるからか。
自由に動けない。命令だから。僕はそういう認識だから。

◆それで「スパイ養成機関」と呼んでも許されるという認識か。
そうだ。兵庫、下関の校長とか、そこに抗議してくれ、まず。

(裁判長:スパイ養成機関というのは北朝鮮本国の強固な命令系統が末端まであるという認識か)
そうだ。あの学校は自分の感情を出すわけがないので。
(裁判長:それでそう言ったのか)
そうだ。

◆「ジャングルジムや滑り台、どないしたんや」と荒巻さんが言った。
そうだ。

◆貴方はどうしたのか。
まあまあと止めた。

◆この動画見た人で、勘違いした人がいたのを知っているだろ。
・・。

◆後の報告集会で、「あのジャングルジム、スベリ台を撤去したのは朝鮮学校でしょ」と聞かれ、貴方はどうした。
ジャングルジム・・。

(裁判長:あれは京都市の)
◆そう、京都市のものだが、ただ、学校が寄付したという経緯がある。

◆(その報告集会の)貴方の答えは「阪神高速道路工事のために京都市が自ら撤去した。朝鮮学校側ではないのです。残念ながら」と言っている。残念とはどういう気持ちか。
楽しませるためだ。

◆観客を楽しませるために?
そう。

◆反省はしないのか。
何故?

(裁判長:まあ、そこはそれまでに)
元々、原点は誰が悪いのか。

◆あそこは元々、京都市が撤去したから誰も悪くない。
いや、原点は何なのか。原因を作ったのは誰か。

(裁判所:貴方方が起こした事で裁判になったのは間違いない)
という事は50年不法占拠するよりも、私の事が悪いという事か。

(裁判長:そのあたりは、判決に出る事で、この場で貴方に説明する事ではない)
だから、僕ら、裁判の素人だが、真面目にやってくれと。

(裁判長:真面目にしている。いい加減にしてください。)(怒気含む)
いや、真面目に・・。
(裁判長:貴方は今、裁判所にいったのか)
いや、言っている。

(裁判長:真面目にやっている)
本質を突いてくれ。

(裁判長:見解が大きく違うが、真面目には聞いている)
聞こえない・・。

(裁判長:聞こえないのは立場が違うからだ)
それでいい。

◆1月にゴールポストとか朝礼台の撤去があると。これは聞いたか。
そうだ。

◆なのに何故、実力行使に出たのか、あえて聞く。
撤去すると考えられなかった。

◆考えられないとは?
北朝鮮から・・身動きがとれないという事だ。それと問題提議だ。

◆ただ、この点、貴方は悩んでなかったか。川東さんに相談している。調書によると川東さんに相談したら、川東さんが「あいつらは約束を守らない」とある。
僕もそう思った。

◆それで、いきましょうとなった。
昔の事は覚えてない。

◆50年の不法占拠について聞きたい。
Aさんが言った。

◆朝礼台やスピーカーが50年前からあるという趣旨か。
そうじゃない。

◆そう。あのスピーカーは50年のものではない。
市役所の人がそう言った。50年前から使っていると。

◆公園を使う事は京都市も特に問題にしてない。物を置くはよくないが、グラウンドを使う分には特に問題にしてないと言ってなかったか。
わからない。
(被告代理人:問題がないとは言っていないはずだ)
(裁判長:良いとも悪いとも言っていない)

◆元校長先生が罰金刑を受けた時も、3か月間物を置いたためとなっている。
はい。

◆そのカウントであって50年間ではない。
はい。

◆なのに貴方たちは何故50年の不法占拠というのか。
おいていただろうと、Aさんが言っていた。

◆Aさんは言っていないと言っている。
いや、50年と聞いた。

◆物を置いたからか、そこまでは言っていない。
それはわからない、そこまで聞いていない。50年と聞いた。何時からですかと聞いて、50年。

◆(一般的に)学校の生徒が公園を利用するというのは時々ある事で、例えば有名なとこでは、奈良の東大寺学園。あそこは昔、東大寺の境内にあり狭かった。体育は奈良公園でやっていた。それに京都でも、今現在、資料を出したが、公園を使っている学校がある。そういうのは不法占拠か。
見た事がないから。

◆興味はないのか。それで日本国民の権利が侵害されているのか。
行っている。ちゃんと。
(筆者注:恐らくそういう事案があれば行くという意味か?)

◆1月14日のデモは誰の企画か。
企画が僕と修平さん。

在特会HPに告知を載せたのは誰か。
覚えてない。

◆道路使用許可を取ったのは誰か。
僕だ。

◆ここにどうして桜井さんがいないのか。
わからない。

◆この時使っていた車はお父さんの車か。
はい。

◆何故、貴方の名義ではないのか。
親が年をとり、危ないので免許を返上、それで使っている。

◆それで街宣車になっているが、お父さんは何も言わないと。
そうだ。

◆あの街宣車に誰が乗るかというのを誰が決めるのか。
主催が。

◆3月28日、告知の書き込みは誰か。
覚えていない。

◆貴方が在特会のHPに告知を書く事もあるのか。
あったと思う。

◆道路使用許可をとったのは誰か。
僕だと思う。

◆この日どうして桜井さんがいないのか。
わからない。

◆先ほど仮処分を知らなかったと言ったが、本当はどうなのか。
知らない。

◆不思議なのは12月4日と1月14日に比べて3月の貴方は人が違っているようだ。
マイクをとられていたから。

◆まるで(仮処分を)知っていたかのようだが。
わかっていたら行ってない。見てわかるようにマイクをとられていたから。ただそれだけだ。

◆在日の無年金問題は知っているか。
はい。

◆お金を払わずに年金を寄越せと言っているのが無年金問題なのか。
掛け金をだ。

◆年金にお金を払って入ろうとしたら断られたという話だが。
・・・。

◆戦時中は日本人だった。それが朝鮮人にされた。それで何故そうなるのかとしたのが無年金訴訟だ。
でも、いずれ祖国帰ると言っていた。

◆そういう人もいた。でも残った人らもいた。そういう人をどうするのか。
それだったら、こっちも資料揃えてやる。

◆どうぞ書面にして出して。
はい。

◆刑事事件、民事事件の費用は何処から幾らくらい出たのか。
覚えていない。

◆覚えていないわけがない。刑事は。
在特会だ。

◆具体的には桜井さんか。
いや、在特会

◆民事は。自分では出していないのか。
出している。維持費とか。

◆幾らとか言えないか。
はっきりと覚えていない。

◆執行猶予判決をもらった時、これからのやり方を変えると。
はい。

◆ところがロート事件。何故そうなるのか。
それはロートの裁判で言っている。僕自身は違うやり方でやる。

◆貴方としては自分では正しいと思ったのに捕まったと。
正しいから。

◆チーム関西の口座は誰が管理して誰が出し入れするのか。
もう閉鎖した。

◆当時は。
僕とCさんかな。

◆荒巻さんは。
ではない。

◆ブレノさんの活動費用とか引っ越し資金は出してないのか。
引っ越しは出していない。

◆活動資金は。
当時はそこから出していない。事件当時はまったく貯まっていない。

◆中谷さんもチーム関西からお金をもらったといっているが。
それは逮捕された後だ。事件後に貯まりだした。

◆では、荒巻さんや貴方にもチーム関西のお金は流れたのか。
チーム関西からお金をもらったのは、在特会の役員を辞めてからだ。在特会から少々出ていたから、それでもらった。

在特会から少々?
必要経費だ。

◆貴方は今年の4月20日、醍醐(学校建設地)に訪れた。何のためか。
京都府京都市の税金が投入されてないかを見るためだ。

◆それをするために、みんなでビデオをもって行く必要はあるのか。
問題が問題なので。

◆立ち入り禁止の看板は見えなかったのか。ブレノさんのカメラではよく映っていたが。
はい、見えない。

◆あの時、土がぬかるんでいた。覚えているか。
はい。

◆(あの時)ぬかるんだ土に「うんこ学校はここや」と言っている。どういう事か。
忘れた。

◆言った事は事実か。
覚えていない。いちいち。

(裁判長:(証拠物として提出された)DVDでも言っている)
・・・。

◆何時も言っている言葉なのか。
僕は言っていない。

◆貴方は大した用事もなく今後朝鮮学校に訪れる事をやめないという事か。
えっ・・。
(裁判長:何かあったら朝鮮学校に訪れるのはやぶさかではないのか)
・・。
(裁判長:違法な行為があるから抗議じゃなくとも行く事があるのか)
ないないない。今後は建設にからんで担当の役所を教えてもらったから、行くならそこに行く。
(裁判長:いや、今後も何か聞きたい事があれば行くのではないのか)
あそこの現場には行かない。

◆いやがるのではないか。
不法占拠のまた事件を起こせば、

◆行く?
僕はやり方を変えるが、他の人がいくんじゃないか。当然の権利だ。

◆貴方はもう伏見の朝鮮学校には用事がないはずだ。
(裁判長:他の誰かが行くという供述を引き出して、この上、まだ言う事があるのか)
◆撤回します。以上です。




続けて裁判官より尋問。

◆(証拠物を示し:川東mix日記「1000万円の寄附について」)3月28日のデモの時、「また、朝鮮学校の200m以内での街宣活動の禁止の仮処分が出た時、斉さんは、「相手が来て欲しくないと言ったら、こっちの勝ちやから、参った言うた所は行かんでええと言っていました」と川東さんが言っているが、貴方はそういう認識なのか。
えっ。間違いないです。

◆こういうやり取りがあったのは何時か。
わからない。これ、終わった後だ。

◆その後「実は斉さんは、朝鮮学校の200mには近づかない案を企画していたのだが、主権の〇〇が「朝鮮学校に行かないと意味がない」と強固に朝鮮学校にこだわって、コースを強引に朝鮮学校へ向けた」とあるが、これは本当か。
これは違う。僕はさっきも言ったが、3月6日の無年金をやりたかった。

(裁判長:違うよ。200mと書いてある。)
知りません。

◆では川東さんの思い違いという事か。
そうだ。
(被告代理人:仮処分を知っての趣旨と受け取られているが)
(裁判官:今は西村斉さんの認識を聞いている)

(裁判官:では200mというのは何を指しているのか)
わからない。


以上、裁判官尋問終了。



尋問後、川東氏、荒巻氏を尋問するかどうかの話はあったが、そのまま予定通りに次回より原告側証人の運びとなった。

次回、1月16日(水)1時半開始。




(次回 まとめに続く)

第15回口頭弁論傍聴記 3 

桜井氏尋問終了後、被告代理人より休憩の申し立てがあり、5分休憩。




西村斉氏が着席。宣誓。

以下、被告代理人より主尋問。


◆(西村斉氏陳述書を示し)陳述書の確認。
はい。

◆訂正はあるか。
ない。

在特会と主権回復の会との関係について伺う。今、現在、在特会と関係しているか。
幹部ではない。メール会員だ。

◆主権回復の会は?(以下、主権)今は関係ないのか。
22年の4月に除名になった。はい。

◆本件で問題になっている街宣活動をしていた当時、在特会、主権に関係していたか。
はい。

◆当時の役職は。
在特会は関西支部の運営、幹事。主権は関西支部の幹事。

◆主権での業務は?
企画。

在特会は幹部を辞めているという事だが、その理由は。
迷惑がかかるから。

◆迷惑がかかるとは。
自分で企画したもので、在特会に迷惑がかかるから。

◆主権で除名になった理由は。
徳島日教組抗議を無断で行ったという理由だ。

◆本件ではチーム関西という名称で、この街宣にかかわっているそうだが、このチーム関西とはどういうものか。
誰がつけたかは知らないが、関西で行われる保守活動をしていればチーム関西だ。

◆関西で保守活動をする人をまとめてチーム関西というのか。
そうだ。

◆12月4日からの一連の抗議活動の発端は、地域住民からの一通のメールだという事か。
そうだ。

◆メールは何処に送られてきたのか。
在特会の京都支部宛。

◆その人は知っている人ですか。
まったく知らない。

◆それを地域住民のものと判断したのは何故だ。
事前調査と、勧進橋児童公園で行われている不法行為が詳しくあったから。

◆調査にいったら、言われている事実があったのでそうだという事か。
そうだ。

◆(証拠物を示しながら、メール)11月の13日付で来ているが。
そうだ。在特会京都支部ではなく関西支部になっている。

◆このメールでは、学校の備品がおかれて、バザーが行われお酒の販売がされていると書かれているが、そういう事実があるのか、現場にいった調査以外でどのような調査をしたのか。
市役所、当時の録地管理課に電話した。

◆録地管理課の担当の方の名前を憶えているか。
Tさん。

◆その他にどのような調査をしたのか。
現地調査だ。

◆住民の方の話を聞いた事があるのか。
ある。

◆何人から話を聞いたのか。
4人。

◆その4人の方々の話しからメールに書いてあるのは事実としたと。
そうだ。

(裁判長:書面で公園の○側としているが、○側ではないのか)
そうだ。
(筆者注:場所が特定されるために伏せる)

◆(陳述書を示し)そういった調査をして事実であると確認して、で、どうしたか。
非公開mixで、そこで段取りを決め、みんなに知らせた。

◆みんなとは陳述書にある11人の事か。
そうだ。

◆この人たちと事前に顔を合わせたという事はなかったのか。
11月末に、京都総連本部にいきそこで会っている。

◆その時に12月4日の事を話したのか。
恐らく、その時は一般の親しくない人もいてしてない。

◆では、11人に限って当日の計画を練ったのは何故か。信頼関係があったからか。
そうだ。一般参加者ではなく頻繁に出ているから。

◆12月4日というのは一般参加を呼び掛ける性格のものではなかったという事か。
そうだ。

◆公園で集会をするにあたって当局の許可を求めたか。
当時、Kという方が電話に出て、畳2畳、10人以下でよろしいかと言えば、使ってくださいとなった。

◆許可がいらないと言われたのだな。
まあ、紙はいらないですと。

◆言われた事実から結構ですという事か。
都市公園法に基づいて、書類はいらないと。

◆市役所当局と連絡はとっているようだが、そこで公園に置かれているゴールポストなど、翌年の1月か2月に撤去するという話は聞いたのか。
聞いた。

◆それを聞いたにもかかわらず何故12月4日に現場に押し掛けたのか。
50年以上不法占拠している団体が、どくだろうか?公園法に基づく紙、契約をしたのか?と、したら、要請しているが拒否されていると。そういう事なので、自ら撤去する事はしないだろうという判断だ。

◆要請をしているけども出さない、誰が要請して誰が出さないのか。
校長先生ですかね、要請しているけど拒否されたと。

◆では、具体的に約束があったかどうかわからない状態だったと。
そうだ。

◆陳述書の中に「都市公園法など些細な違反だと言われる事があります。しかし、現に朝鮮学校が日本の法律を破っても咎められず、日本の住民が泣き寝入りするとこに、私たちが糾弾してきた在日特権の縮図のようなものがあると感じ、この事を広く伝える気持ちがありました」こういう気持ちだったという事か。
そうだ。

◆確かに法律違反だが、公園にゴールポストを置くくらいで大々的な糾弾活動をする必要があったかなと、思う方もおられる。それでも実際やった抗議活動に値すると言う判断か。
そうだ。

◆その時の抗議集会における発言内容も、そのとおりでいいか。
はい。

◆貴方が発言したと言われている「学校ね、学校教育法に基づいておりません。ここは各種自動車学校と同じ扱い、金日成金正日肖像画を掲げ、日本人を拉致した朝鮮総連下の朝鮮学校、こんなもん学校ではない」これを言った事に間違いないか。
はい。

◆「都市公園法京都市公園条例に違反して50年余り、朝鮮学校はサッカーゴール、朝礼台、スピーカーなどを不法に設置している。こんな事は許す事はできない」これも貴方の発言か。
はい。

◆「北朝鮮のスパイ養成機関。朝鮮学校を日本からたたき出せ」これも言った。
はい。

◆これらの発言は名誉棄損にあたるとか、侮辱にあたるとか、そのように思わなかったのか。
名誉棄損には、もちろん事実だから、公共の利益に反しているから該当しない。

◆それは貴方の判断か。
一応、確認する資料、根拠がある。自信がある。名誉棄損には該当しない。

◆続いて「門をあけてくれ。設置したものを運び込んだら我々は帰るんだ。そもそも学校の土地も不法占拠なんですよ。我々の先祖の土地を奪ったんですよ。全部、これね、戦争中に男手がいないところを、女の人をレイプして虐殺して奪ったのがこの土地」
はい。

◆過激な発言のように思うが、これについても名誉棄損にはならないと思うか。
はい。

◆それは事実に基づいているという事ですか。
そうだ。

◆今のとこについて確認するが「朝鮮進駐軍」という言葉だが貴方は使っていないが、所謂「朝鮮進駐軍」として言われている事実を基にした発言だという事か。
そうだ。

◆「朝鮮進駐軍」とはどのようなものか。
戦後に、戦勝国民だと大暴れして、男手がいない時、警察官に拳銃をもたされていない時に、そういう時に暴れて、いろんなとこを占拠してとかだ。

◆陳述書で「七条署事件」についてふれているが、どういう事件か。
当時の朝鮮人連盟。大暴れして先ほど言ったように警察が拳銃をもっていない為に、当時の署長が会津小鉄に頼んだものだ。

◆七条署の事件というのは在日朝鮮人の人に襲われた事件という事か。
そのとおり。

◆そういう事実を貴方はどうやって確認したのか。
当時知っている人からの話と、新聞記事とか。

◆裁判でいろいろな資料が出ているが確認しているか。
はい。

◆そのような資料に基づいてと言っていいか。
そうだ。
(参照:西村斉氏が提出した資料に次のものがある。
バンブ−コミックス 残侠三代目会津小鉄図越利一 激突!!七条署編
http://www.suruga-ya.jp/database/WG2862.html
コンビニで売っている本のようだが、まさかこれが裁判の資料になるとは・・。)


◆「何が子供じゃ。お前らスパイの子供やないか。拉致した被害者を返せ」と発言している。
はい。

◆これは子供に対して発言したのか。
いいえ。

◆どういう状況で誰に言った事か。
大阪の朝鮮学校の元校長先生、それが原敕晁さんを拉致した。そういう事だ。

◆いや、子供に対して言ったのかという質問だ。
子供には言っていない。

◆誰に対して言ったのか。
朝鮮学校の職員にだ。

◆その職員からどういう事を言われたのか。
「子供がおるから」と。

◆「子供がいるから」という応答にしたという事か。
そうだ。

◆「北朝鮮のスパイ養成機関」とあるが、これは事実か。
拉致の実行犯として校長先生がいた。下関もそうだ。

◆刑事事件でも証言しているようだが、そういった事実に基づいて言っているという事か。
そうだ。

◆端的に言うと北朝鮮朝鮮学校が関係あるという風に考えていると。
そうだ。

北朝鮮、総連、朝鮮学校に指揮命令があると考えているのか。
そうだ。

◆貴方は12月4日の街宣行動の結果、刑事裁判の判決を受けたか。
はい。

◆威力業務妨害と侮辱罪。そこには名誉棄損は含まれていないが、侮辱罪があったという事は認めるのか。
刑事が、侮辱になるからと言ったので侮辱になった。

◆「バカ」と言うと、事実に基づくものであっても侮辱にあたると。
そういう事だ。

◆それで納得したのか。
そうだ。

◆警察のほうでは名誉棄損で起訴すると言われなかったのか。
取り調べの時に話があり、調査した結果、侮辱になった。アホとかボケとか。そういう答えだった。

◆12月4日の街宣行動をかけた時に、その朝鮮学校の校舎の中に子供がいた事を知ったのか。
はい。

◆後日知りましたね。少なくとも。
はい。

◆その事については当時、認識はなかったのか。
不法占拠を糺すという事だけで、まったく意識はなかった。

◆そこで子供たちが授業を受けている事は念頭になかったと。
そうだ。

◆その事を後で知った。知った後でどのように思った。
あらゆる新聞報道によると、情報がシャットアウトされている。恨まれても事実を知らせるのが社会の務めだと。

◆今の証言は判りにくかったが。
だから事実を知らせている。それによって自分も、言っている事はお父さん本当なのかと、お茶の間で話あう場を与えた。

◆その事実とは。
まず、不法占拠だ。あそこは学校の運動場だとパンフにもかかれている。子供にも言っている。都市公園法違反で逮捕された、罰金刑を受けた校長先生も、その人も子供の時に朝鮮学校のグラウンドと教えられたと聞いている。
(筆者注:朝鮮学校の元校長が逮捕されたという事実はない)

◆陳述書には「朝鮮学校は本当の事を教えない。生徒たちが被害者だ」これも今言った事を基に言っているのか。
そうだ。

◆他には。
朝鮮学校の校長先生が、拉致に関わったり覚醒剤を密輸したり、工作船を送ったりそういった事をやっている。理事とか校長だから。末端のものではない。

◆12月4日の抗議活動の後で、京都朝鮮学園刑事告訴を行っているが。
はい。

◆(証拠物を示す:警察へ提出された告訴状)これは貴方が出したものか。
そうだ。

◆何のために告発したのか。
許せないと思ったから。

◆この後、京都朝鮮第一初級学校の登記簿謄本をとったか。
はい。

◆そこで30億円の根抵当が設定されていると言う事を確認したか。
はい。

◆それは何にためか。
どういう土地かなと。

◆学校に抵当権がつけられていると。そこから資金が出されていると。本件とどういう関わりをもつのか。
子供、子供と。犯罪行為を犯しながら、子供を前面に出して正当な抗議を弾圧する。その学校を担保に入れて、何かの商売をしたり、使途不明金になっている。朝鮮銀行は背任横領で潰れて、国民の税金だ。そういう事で何をやっているのだと。
(筆者注:朝鮮信用組合の事と思われる)

◆陳述書の補充書で「生徒を盾に弱いものいじめと非難する原告ですが、朝鮮総連の金儲けのために学校を担保にしていたのに、生徒、児童を持ち出して私たちを非難する資格はありません」こういう気持ちであるという事か。
そうだ。

◆12月4日の街宣の前に、朝鮮総連関連施設の固定資産税の課税免除を問題にして住民訴訟をしている。
はい。

◆その結果は。
免除されているのは違法であって、朝鮮総連北朝鮮に繋がっているという事だ。

◆それが認められたという事か。
そうだ。
(筆者注:判決に肖像画の事が書かれている件を指していると思われる)

◆この訴訟の目的は。
免税されたお金が北朝鮮に流れていって、益々、北朝鮮が日本を貶める資金に使う。そういう事だ。

◆当局と朝鮮総連には癒着構造があると。
そうだ。

◆1月14日の件だが、この時の段取りは貴方が行ったのか。
はい。

◆道路の使用許可を貴方はやった。
そうだ。

◆(証拠物を示し、告知物)参加予定団体として在特会、主権、日護会、そよ風とある。こういうとこが実際に参加したでいいか。
はい。

◆ここにチーム関西が書いてないが、書く必要はなかったのか。
1月は、まだ名乗っていない時では。

◆この時は団体としての質もなかったと。
なかった。

◆この時は西村修平さんが指揮をとっていたわけだ。
はい。

◆貴方も先頭に立って抗議活動をした。
はい。

◆この時、読み上げていたスローガンは、貴方が書いたものか。
一種類はそうだ。

◆それ以外は誰が書いた。
わからない。

◆貴方が書いたものについて、それは事実だと言えるか。
(返答なし)

◆パチンコの話があったがそれは?
覚えていない。

◆パチンコ屋の事業が何故問題になるのか。
パチンコの金が北朝鮮の体制を支えていると、確か金正日が言っている。

金正日が言っている?
全部じゃないが、重大な資金源だと。

◆それは何で確認したのか。
忘れた。

◆3月28日の主催者は何処か。
主権だ。

◆(証拠物を示す:デモ許可申請書)これは貴方が書いたものか。
違う。

◆では誰か。
中谷さん。

◆そこに参加予定団体として主権回復を目指す会関西支部とあるが、他の団体は書かれていない。
はい。

在特会がない。それは何故か。
西村修平さんが主催でやるという事だろう。

◆この街宣の前に仮処分が出ていた。
はい。

◆3月24日付で出されているが、貴方は事前に受け取ったか。
受け取ってない。

◆ところが裁判所では送達されたという事実が確認されている。
母親が受け取った。

◆貴方自身は受け取っていないと。
はい。

◆仮処分が出ていたと事前に知っていたか。
当日、警察から話を聞いた。公園で。

◆どういう風に言われたか。
仮処分が出ていると。

◆どんな内容かを聞いたか?
その時は聞いてない。

◆学校の周辺で禁止だという事も聞いてないのか。
何メートルというのはないが、学校周辺は駄目だと。

◆学校周辺では駄目だと聞いていたと。
そうだ。

◆それにもかかわらず当日、学校の近くまで行っているようだが。それは何故か。
近づいたら警察が教えてくれるかなと、そういう感覚だ。

◆実際には、どうだったのか。
なかった。

◆何故、なかったのか。
デモ行進の許可もとっているし、民事不介入だから。

◆元々、3月28日は朝鮮学校の糾弾ではなかったと聞いているが。
年金を払わなくて寄越せと言う団体が九条にあり、そこに抗議にいったが支援者に妨害され、ならばそこにデモ行進をしようと考えていた。

◆実際そうならなかったのは何故か。
西村修平さんに、そうしようと承諾をもらったが、修平さんのブレーンの方が、やはり朝鮮学校にいかないとと押し切られてそうなった。

◆それは仮処分が出る前の話しだな。
そうだ。

◆デモ許可申請の目的及び名称のとこで、「在日無年金、朝鮮学校不法占拠をアピール」とある。
そうだ。

◆在日無年金も取り上げる予定だったわけだ。
僕は妨害受けたので、そっちがメインだ。

◆3月28日の動画を見ていると、西村修平さんが画面にずっと出ていて、貴方の姿があんまり見えないが。貴方は何処にいたのか。
宣伝カーの後ろ。

◆何故、マイクをもって何時ものように先頭に立たなかったのか。
街宣車のスピーカーの音が一番大きく、あれがメインだ。(その)マイクがとられた。

◆それは西村修平さんにマイクがとられたという事か。
そうだ。

◆本当は自分でもしたかったが、出番がなかったと。
そうだ。トラメガをもっていたが、それでは聞こえない。

◆陳述書には「私たちの行動は差別なのでしょうか。そもそも私は在日朝鮮人を「ウジ虫」だとか「ゴキブリ」と言う事はありません。その人達の前でも言える事しか発言しないようにしています。ですから私の活動が民族差別になるとは思っていません。差別のことを言えば、不当な主張を押し通す時の隠れ蓑に「差別」が持ち出される事に怒りを感じているのです。そんな偽善がまかり通ってきた世の中に対する憤りです」とあるが、これは貴方の気持ちか。
そうだ。

◆では自分たちの活動が民族差別だと思ってないと。
政治活動をして日本を貶める在日の人に対して文句をいっているのであって、一般的に政治活動をしていない在日に言っているのではない。戦争中、特攻隊で亡くなられたり戦死された方がおられる。裁判でBC級と戦犯として処刑された朝鮮人の方らもいる。その人を侮辱するような事は言いません。立派に日本人として戦って亡くなられた方を侮辱するような発言はしない。

◆主観的にはそういう気持ちで活動していると。
そうだ。

◆だけど刑事事件で有罪になったように、それは侮辱罪なのだという客観的な判断をされたという事は受け入れるのか。
そうだ。

◆やりすぎたと言う反省はあるのか。
やりすぎというのはない。侮辱は法治国家なので、僕が決めるのではなく従うという事だ。

◆京都朝鮮第一初級学校が休校になったのは何で知ったか。
新聞。知り合いから。

◆廃校になった責任は自分たちにもあると思っているのか。
思っていない。

◆では何が原因か。
朝鮮学校の実態を父兄が気づいたのではないか。証拠としてだしている。

◆記事とか文献か?
そうだ。

◆今日、訴えの変更がなされて、新たに移転するという事で、その周囲で街宣してはいけないと変更されたが、今後、同じように立演説などの街宣をする事があるのか。
手法は違うが、もし、また不法行為を犯すなら、そこは抗議する。

◆手法が違うとは。
新しい人も出てきているので、僕としてはそういうやり方はしない。

◆そういうやり方とは、学校の前に押し掛けてハンドマイクをもって授業中にもかかわらずアジ演説をするとか。
そういう事はしない。形を変えての抗議はする。

◆不法があればという事か。
そうだ。

◆今後、朝鮮学校が違法状態のままにしているという事が発覚しないという事ならば、新しいやり方も含めてしないという事か。
しない。

◆一切しないという事でいいか。
しない。

◆新しく建つ伏見区の現場に何のためにいったのか。
建設にあたり府、市からお金が出ているかを現場に聞きにいった。

◆立ち入り禁止の看板があったと言われているが。そういう認識はあったか。
ない。

◆対応にあたった建設の人に困ると言われたか。
ない。担当部署を紹介された。

◆(新しい学校が)調査も含めて違法ではないと聞いていいか。
はい。

(筆者注:最後に再犯の恐れについて、被告代理人が一生懸命火消しをするが、尽くひっくり返しているのがわかる。手法が変わろうが、今回の裁判で、身勝手な屁理屈で事件を起こしたと認定されたなら、同じように身勝手な屁理屈で再び攻撃を行うという意思が明確であると受け取れる問答と思われる。)



以上、被告側主尋問終了。




(次回に続く)

第15回口頭弁論傍聴記  2 

前回続き。区切りが悪かったので、前回最後2問答部分を冒頭に挿入した。




◆「在特会への誹謗中傷を続けるのであれば、必ず自らの言動を深く後悔する日が来るでしょう」とあるが、今もこのように考えているのか。
思っている。

◆誹謗中傷が続くのであれば身をもってわからせるといっているが、具体的に。
入管特例法を廃止して在日韓国朝鮮人を一般の外国人と同じ扱いにする。そして彼らを一日でもはやく暖かい祖国に帰してあげる事。以上。

◆それは法改正によってか。
法改正とかではなく入管特例法自体がいらないと言っている。

◆それはどのようなやり方なのかという事を聞いている。
それは貴方の解釈ですから。

◆(別の証拠物(12月8日街宣動画書き起こし)を示しながら)
ウトロ街宣のものだが、「在日特権を許さない市民の会主権回復を目指す会関西支部の皆さんが公園の不法物を撤去したら、これを威力業務妨害とか言って朝鮮学校が告訴するぞと脅しかけているんですよ」と言っている。
はい。

◆告訴手続きをとる事も、誹謗中傷に含まれているのか。
これは誹謗中傷ではなく脅迫だと思っている。告訴する前に告訴するぞというのは脅迫だ。

◆「我々に脅しをかけるものだ。必ず報復します」と言っていますが。
そのとおりだ。

◆我々とは誰か。
集まった人たちだ。

◆報復とは。
やられたらやり返さないといけない。

◆例えば。
2年も前の文書をもってきて、その時どう考えていたかと言われても。

◆誤魔化している訳ではないのか。
いいえ。

◆「我々は日本を守るために戦い抜かねばいけないんですよ。口だけではない、必ず朝鮮人・・・(意味読み取れず)皆さんも続いて下さい」貴方は今も同じ考えか。
そのとおりだ。

◆その後、本件被告らが演説したのは知っていますね。
多分、したのだろう。

◆12月8日の(ウトロ)街宣では貴方は指示している。
はい。

支部とかにこういった事はやめましょうとかの抑制を支持した事はあるか。
それはない。

◆戦わなくちゃいけない、口だけではない、物理的に何かしましょうというメッセージをしていますね。
どういう意味か知らないが、市役所にいくのも戦いだ。そういう事だ。

◆貴方はそういう意味でいっているのか。
そういうメッセージだ。

◆貴方は過激な街宣を促進しているというのはありますね。
前提の、過激なというのは貴方の主観であって、客観ではない。誰が過激だと決めたのか。

(裁判長:12月4日の街宣の動画はみたか)
見た。
(裁判長:あれは過激だと思うかそうでないと思うか)
過激ではないと思う。

◆(証拠物(確認できず)を示しながら)「これまでの保守運動でなかった刺激的な行動で衝撃を与え賛同者の増大に寄与した事は間違いない事実」として「全国各地で体を張ってでも戦おう」と言っている。刺激な、体を張ったというのは例えば警察との衝突であり、街宣で侮蔑的な演説をするとか、コールをするとか、そういう事か。
刺激的とは意味が違うと思う。

◆どういう意味か。
今まで、街頭活動で在日問題を取り上げた人間は誰もいなかった。それを外に向かって朝鮮学校が公園を不法占拠していると訴えかける、これだけでも充分刺激的だ。

◆で、あるならば刺激的ではないもので街宣するのも可能ではないか。
どういう事だ。

(裁判長:まあ、あえて聞くまでもないかと)

◆警官との衝突、抗議街宣での衝突とか在特会の街宣にはある。
はい。

◆そういった街宣では注目度、動画の視聴者数UP、社会的関心が高まる。
でしょうね。

◆貴方は在特会の注目度を高めたいという意識はあるか。
もちろん。街宣で多くの耳目を集め、朝鮮学校抗議によくやってくれたと激励を送ってくれた人もたくさんいた。

在特会にメールが送られてきたのが発端か。
そうだ。

◆街宣行為自体は在特会の旗をかかげている。
そこは覚えてない。

◆陳述書には「ことの子細を聞いた私は、チーム関西の面々による抗議活動に対する支持を表明しました」という件がある。チーム関西と書いているが、在特会の街宣と考えて問題ないか。
主体になったのは「チーム関西」という枠組みで、あの当時、在特会とか主権回復とかいろいろあって、そこで動けないものがチーム関西となっていた。

◆(証拠物(確認できず、恐らく12月4日の告知か?)を示す)ここで在特会の名前がある。
はい。

◆(証拠物を示しながら(確認できず))1月14日の告知だが、共催に在日特権を許さない会関西支部とある。行為の責任はあるか。
当然だ。

◆この1月14日は(主催者である)西村修平氏と協議したか。
した記憶はない。

◆1月14日の参加者は、貴方の動画を見ているか。
本人たちに聞いてくれ。

◆貴方はどのように理解しているか。
もちろん耳目を集める事もある。

◆1月14日の事はチェックしたか。
本当に覚えてない。

◆(証拠物を示しながら)「予定通り13日〜14日の抗議活動・デモは終了したとの報告を受けました。詳細報告は在特会主権回復を目指す会にて後日それぞれのサイトにて公開される予定です」とある。
はい。
(参照:1月15日桜井氏ブログ記事
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10434549984.html )


◆(資料示しながら)京都弁護士会に対する反論声明がある。
はい。
(参照:在特会HP
http://www.zaitokukai.info/modules/news/article.php?storyid=335 )


在特会名で行われた反論声明だ。
はい。

◆(証拠物を示しながら)この横断幕は1月14日と同じ横断幕か。
私は知らない。

◆(証拠物を示しながら、動画写真)西村斉さんの写真がある。ここの紹介で在日特権を許さない会・西村斉とある。
はい。

◆この動画を見た事があるか。
一通りは見ている。

◆この動画を見て、在特会の趣旨に沿ったものだと考えているか。
はい。

◆次に3月28日について。これは当日に書かれたものだ。
はい。
(参照:桜井氏ブログ「時事徒然/3・28 京都デモについて 他」
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10493625245.html


◆貴方が書いたものか。
はい。

◆「仮処分は決定通知書を対象者が受け取り、処分内容を確認してはじめて効力を発揮しますが、在特会への処分申し立てを行った朝鮮学校側の不備に起因して郵便局の規則上決定通知書の受け取りができませんでした」と書いている。
はい。

◆西村斉さんが仮処分通知を受けた事を貴方はご存じか。
今は知っている。

◆当時、連絡はなかったのか。
ない。

◆仮処分が出たという新聞記事は読んでいるか。
見てない。

◆見てない?(証拠物を示しながら(在特会掲示板、当時の新聞記事が投稿されている))日付が3月26日になっている。
そもそも、私は新聞をとってない。

掲示板は毎日見ているか。
ここは好きに書きこめるとこで、基本的に私は見えない。

◆見てない?
いちいち全部は見られない。

在特会はこの時点まで裁判所の命令に違反した事はあるか。
ない。

◆非常に重大な事項と思うが、それでも見てないと。
見てない。

◆送達について、仮定の話だが、差支えなければ答えてほしいのだが・・。
(話をさえぎり)差支えあるので答えられない。
原告代理人苦笑。

◆(証拠物を示しながら、動画書き起こし)「あのね修平さんがね、京都のデモでメタボが散々っぱら・・」というのがある、4月10日の関西総決起集会の発言内容だ。記憶はあるか。
ある。

◆ここで「いけなかった」という表現をしているが、貴方は支障がなければ(街宣に)参加していたと。
そうだ。この時の事は覚えてない。何の用事かと言われれば困るが。

◆(証拠物を示しながら)「火炎瓶を投げつけ、鉄パイプを振り回し、角材やナイフで襲い掛かる殺人集団と化した反日左翼や、日本人を殺すことを何とも思わない反日韓国・朝鮮人たちを相手に戦うのに、何の武器も持たない側には言動激しく戦う以外に方法がありません。言論が通じる相手であればとっくの昔に日本から反日勢力は一掃されているでしょう」とあるが、ここでいう反日韓国・朝鮮人に本件の学校関係者は入るのか。
含まれると思う。
(参照:桜井氏ブログ 「関西の若者たち」
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10514430925.html )

◆すると、抗議の方法としてどのような事があるのか。
戦い方にはいろいろある。こういった裁判を起こすのもそうだし、様々な方法がある。

(裁判長:在特会は合法的な方法をとるという事か)
そういう事だ。


ここで少し問答が続き、突然桜井氏より
「今回1時間と聞いていたが、虚弱体質なもので非常に、こう、苦しい」との発言があった。その時、桜井氏は八木氏、西村斉氏らのほうを向き横顔が見えたが、微笑んでいた。

(被告側代理人、それを聞いてどうする?との質問があると異議)
裁判長より休憩が宣言され、休憩にはいる。
10分程休憩終了後再開。



◆貴方はブレノさんとはどのような関係か。はじめて会ったのは一連の街宣の前か後か。
前だ。

在特会の動画を撮影してくれといった事はあるか。
ほとんどない。

◆ブレノさんはどのようにして参加しているのか。
本人に聞いてほしい。告知を見てではないか。

◆ブレノさんの支障があればどうしているのか。
誰というわけではないが、誰かがやる。

◆撮影をか。
最初のうちは誰かに声をかけたが、今は好き放題だ。

◆という事は誰かが撮るから支障がないと。
そうだ。

(ここで、いくつかブレノ氏の撮影に対する評価についての問答あり)

◆ブレノさんが撮影するさい、会のから交通費などの支給はあったか。
私が把握している中ではない。

◆地域で配慮して援助をしている可能性はあるか。
多分、何処かであるかもしれない。

在特会の予算から出されていた可能性か。
そうだ。

◆除名処分について聞きたいが、どういった経過か。
個々にはお答えできない。

◆ここで証明されない?
はい。プラバシーの侵害になりかねないので。
(被告代理人:正当な理由だと異議)

(裁判長:何人くらいとかは)
3名だ。

◆処分理由が言えない。
個々で違う。

◆水平社で街宣をした川東氏は処分していない。
その件は関係ない。関係ない話をするのか。

(裁判長:民事裁判になるという事は不法な感じも。本件とも関連性がある)


◆陳述書で入管特例法にある在留資格在日特権としている。
はい。

◆陳述書で「在日韓国朝鮮人を日本の侵略の差別による可哀相な被害者だとする誤った歴史認識がある」とある。
はい。

◆貴方はどのような方々が特別永住者の資格となったかご存知か。
基本的には、いわゆる朝鮮人たちがいう強制連行とは関係ない人らに与えられた。

◆いや、どのような人らかと。
日本列島、朝鮮半島、台湾の人たちだ。

◆日本にいる朝鮮人なら誰もというわけではない。
残念ながらそのあたりの資料がない。戦後のどさくさにまぎれてやってきた韓国人、朝鮮人に与えられたのも事実だ。

◆法律の正式名称はご存知か。
長いので。それと(本件とは)明らかに関係ない話ばかりだ。

(裁判長:ここはズッバと聞いたほうがいい)

◆では「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」と言い、日本国籍を離脱したものだ。(本人たちに)選択の余地があったのかどうか。
余儀なくされたといいたいのだろうが、それで文句があるなら韓国政府に言ってくれ。

◆一方的に奪われたと。
韓国政府が勝手に独立するのだから韓国政府に文句を言え。私に言われも困る。

原告代理人、以上。



以下、被告代理人追加尋問。

◆現時点で、朝鮮学校の不法が刑事処分で裁かれて、学校自体が移転したと。今後12月4日にしたような直接行動の予定はあるのか。
今のとこはないが、もし今後、朝鮮学校が日本の子供たちが遊ぶ公園を不法占拠した場合は当然、抗議する。

◆そういう不法がなければしないとしていいのか。
はい。


裁判官より尋問

◆本件以前にチーム関西の人らとデモを行った事はあるのか。
ある。

◆何時か。
チーム関西という枠組みではないが、西村斉さんと初めてあったのは4年前。

◆川東さん、荒巻さん、中谷さんとも同じ頃か。
もっと後だ。

◆どのようなデモか。
外国人参政権反対デモ。その頃には一緒にいた記憶がある。

在特会としてのデモを一緒におこなったわけか。
そうだ。

西村修平さんと知り合ったのは何時ごろか。
今から8年前くらい。

◆本件当時、在特会西村修平さんと同じ思想だったのか。
みんな一緒の思想というのはありえないが、同じ行動をしていた。

◆本件以前に何回か一緒にやっていた事があるという事か。
そうだ。

在日特権とは外国籍のまま朝鮮の人々が日本に永住していると、それがけしからんという事か。
もちろんそれもあるが、一番憤慨しているのは、殺人、強盗、強姦、放火やりたい放題やって、今まで一人の在日韓国朝鮮人が国外退去になっていないという事に尽きる。その根拠になっている入管特例を潰せというのは日本人として当り前だと思っている。


以下、裁判長より尋問。

◆4人の刑事裁判に在特会から費用をだしたか。
した。

◆幾らぐらいか。
弁護士費用、その他含めて1000万以上。



以上。桜井氏尋問終了。






(次回に続く)

第15回口頭弁論傍聴記  1 


初冬を思わせる気温の11月14日、朝鮮学校嫌がらせ裁判にいってまいりました。
今回は、在特会会長桜井氏が出廷するという事で、支援者以外にも在特会側が動員をかけており、さらにライター関係、ヲチャ、野次馬と普段よりも倍率きついだろうなと予想していたら案の定確率半分以下の狭き門で、さすがにこれはあかんだろうと覚悟していましたが、当り前のように当たり。
いや、本当は最近、いろいろ忙しくなってきており、裁判記録も負担になり、挫折しそうな少しの気もあったのですが、もうね、あれですよ。こりゃ書けよという神様のおぼしめしですな。いや、ま、勝手にそう思っているだけですが・・。(多分、その神様というのはスパゲッティでできているあれだと思う)
http://goo.gl/PqLRp




さて、今回、とても出廷を望んでいなかった桜井氏が何故出廷になったのかを考えるに、一つは原告弁護団の裁判所への働きかけと「ネットと愛国」の効果により導き出された、裁判長の積極的な姿勢が考えられる。さらに、被告代理人たる徳永弁護士がどのような説得をしたかは定かではないが、出廷拒否による影響を鑑みたものであると思われる。
しかしだ。それでも桜井氏本人の決断としても、結果としてよく出てきたものだと一定の評価は与えていいものとも筆者は思う。ただし、他の被告らは駄々をこねずにみんな出廷しているという現実はあるけどね。

そして、まとめで書くが、その出廷がこの裁判を有利に導くとはとても思えない事も先に述べておく。


傍聴席に座ると、被告人席の前席には、被告代理人と八木氏。後席に桜井氏、西村斉が座っていた。緊張のせいかどうかわからないが西村斉氏の顔が赤らんで見える。
そして何時もと違いうのは、在特会側の用意された席が(14名だったそうだ)うまっていた。
裁判がはじまると何時ものように、提出された書面類の確認が行われ、その流れで被告人尋問がはじまった。まずは桜井氏から。
なお、今までの傍聴記で書き忘れていたが、以下の尋問問答は、現実にはですますとなっているのを改変している。そして言うまでもなく、高田氏とは桜井氏の事である。







裁判長が「高田さん」と促し証言台へ。小さな声で「はい」。

(裁判長:貴方が高田さん?)
高田:はい


裁判長より宣誓の意味と、権利能力なき社団として争われているため責任者として召喚された事が告げられる。
宣誓後、尋問が始まる。



以下、被告側代理人より
高田氏の陳述書の確認など。

◆間違いありませんね。訂正とかあるか。
はい。ありません。

◆桜井という名で活動しておられるそうなので、この後、桜井さんとしてお尋ねします。
はい。

在特会の会長ですね。在特会の代表としてお聞きしてよろしいか。
はい。

◆会員なるために入会料とかありますか。
ありません。

在特会の本部運営というのは誰が何処でやっているのかお聞きしていいですか。
基本的には東京の本部でやっています。運営しているのは私と八木氏、あと広報の担当者です。

在特会には地方支部がありますね。支部長選任は誰がやっているのか。
基本的には各地区担当の副会長が。

在特会の会員数は現在何名くらいか。
1万2千3百人くらいだったと思います。

◆一人ひとりの会員と面識をもっているのか。
物理的に無理。

◆活動に指示したり指揮したりした事はあるか。
基本的には各支部にまかせているが、どうしても大きなときには私が出す場合もある。

◆大きなときとはどういう時のときか。
つい先ほど、大阪市役所の「あほ」の違法テントへの抗議を呼びかけた。

◆法廷なので「あほ」は控えてください。
はい。では「頭の悪い人」という事で。

◆具体的に参加していない場合でも、支持を表明したりした事がありますね。それは何のために表明するのか。
はい。会の趣旨にそったものはする。

在特会の財政はどうやって賄われているのか。
各個人からの寄付に頼っている。

◆地方の活動に費用を出す事はあるのか。
何か月に一度、係った経費については本部から支給している。

◆かかった経費とは。
デモ申請、道路使用許可、横断幕など

◆参加した人たちの人件費とかは
一切ありません。

在特会の規約を見ると除名処分というのがあるがこれはどういう時に出されるのか。
著しく会の名誉を傷つけた場合。

◆除名処分の決定は誰が行うのか。
私です。

在特会をはじめたきっかけは。
「歴史通11月号」にかかれたとおり。
(陳述書より要約は:高田氏はテレビニューズで「在日無年金訴訟」のことを報道で、在日韓国人が「年金保険料を1円も払ってないのに、自分たちが年金に入れなかったのは日本政府に差別的な政策によるものである」と主張していた。それを見て1円も払わないで差別を持ち出し無理を通そうとするそれに怒りを感じ在特会を始めたとの事)

◆何故怒ったのか。
1円も払わずに寄越せ。怒って当り前だと思う。

◆それで在特会を発足したのが平成19年1月でいいか。
はい。

在日特権とは何の事か。(陳述書では)広くは在日韓国朝鮮人が「差別」をいいがかりにして獲得し、また、獲得しようとしている不当な特権のことを指すとあるが、これで間違いないか。
間違いない。

◆実際このようなこのような事実は存在するのか。
様々な問題があるが、伊賀市桑名市四日市市などで在日への減税があった。ただ、一番問題にしているのは入管特例法だ。

◆それは何故か。
入管特例法によると在日韓国人は子々孫々、外国籍のまま日本にいていい事になる。このような特権を認められているのは基本的には在日韓国朝鮮人しかいないと。入管特例法22条にも記されているように犯罪を起こせば国外退去できるにもかかわらず、この入管特例法の成立以降、誰一人として国外退去になっていない。これにつきると思う。

◆その特権が何故問題にされなければならないかという疑問があるが、簡単に答えてほしい。
在日韓国人朝鮮人以外は万引き一つで国外退去になった例がある。しかし在日韓国人朝鮮人であるという理由で、強姦、強盗、殺人、何をやっても一度も退去されなかった。これにつきる。

◆貴方は、在日特権は社会的存在する背景として、在日韓国朝鮮人を日本の侵略と差別による可哀相な被害者という誤った歴史認識があると(陳述書に)書いているが、これはどういう事か。
基本的に、強制連行されてきたと在日朝鮮人は言い張るけども、そのような事実はない。ここです。

◆貴方は書籍を出していますね。(「反日韓国人撃退マニュアル」示しながら)
はい。

◆こういう書物を出した目的はなんでしょうか。
この本が出る、少なくとも10年前は、在日朝鮮人問題はタブー視されていて、本の出版はほとんど出ていなかった。そして実際、在日朝鮮人の問題だけではなく真実をできる限り広げていこうという事で、この書籍を出した。

◆事実関係を評価してきたのか。
はい。

在特会には7つの約束という綱領があるのか。
はい。
(参照:在特会HPより「7つの約束」
http://www.zaitokukai.info/modules/about/zai/promises.html )

◆例えば1番目の「在日による差別を振りかざしての特権要求を在特会は断じて許しません」など、これを公表しているのはどういう理由か。
在特会として在日問題に取り組んでいくという決意を表したものだ。

◆本件で問題になっている12月4日に行われた抗議活動、これに桜井さんは参加してないのか。
してない。

◆この抗議活動、事前に指示をだしたり指揮をしたりしたのか。
いいえ。

◆この抗議活動を知ったのは事後的だったのか。
そうです。

◆事後的に知った後で、ネット等で知った後で支援を表明している。それは何故か。
どう考えても朝鮮学校のほうが悪いので。

朝鮮学校が悪いとは。
公園を不法占拠、しかも日本の子供たちが遊ぶための公園を不法占拠したのが悪くないならば、この国は法治国家ではない。

◆陳述書には「私たちが指弾してきた「在日特権」の縮図のような事件でした」とある。これはどういう事か。
先ほどもいったように、今回の事件はあまりにも単純明快な事件と思う。差別うんぬんという人もいるようだが、この事件で一番問題は日本の子供たちの権利が侵害されて、そして都市公園法で有罪判決をくらっている人がいるようだ。彼ら自身が犯罪行為を認めている。この近所で多くの人が市役所、或いは警察に訴えて、それでもどうにもならないから在特会に助けてほしいと。公園が不法占拠されて子供たちが遊べないと。これは日本において、朝鮮人たちがやりたい放題やってきた証拠である。だから我々はそれを是正させるために抗議にいった。これ自体、私は何も悪いと思ってない。

◆先ほどの7つの約束の7番目である「不逞在日の犯罪行為に苦しむ各地の実態を知らしめ、その救済を在特会は目指す」に従ったという事か。
約束どおり実行しただけだ。

◆1月14日と3月28日の街宣活動だが、この街宣活動に在特会は関与しているのか。
協賛として名前が入っているはずだが、それ以外は主体としてやっていない。

◆この両日に貴方は参加してないのか。
はい。

◆この両方に、副会長の八木さんが参加しているが、それでも在特会は直接関係ないという事か。
協賛に名前が出ているし、関係がないというものではないが・・。

◆ないが・・?
それ以上、言いようがない。

◆3月28日の街宣活動の前には事前に仮処分が出ていたが、この事は事前に知っていたか。
知らない。

◆証拠として提出されている「ネットと愛国」は読んだか。
一読した。

◆その中に、桜井さんの生い立ちやプライベートの記述があるが、この記述は事実か。
事実でないとこもかなりある。

◆この本の著者から、貴方は直接取材を受けたか。
大分県で一度あったが、それ以降は一切ない。

◆陳述書でいろいろ言っているが、ここで「レイシズムの発露」というものが批判されている。これについてどのように考えているのか。
バカな主張だと思っている。

◆表現に気をつけてください。
頭のいかれた主張だと思っている。

◆何故か。
なんでもかんでも差別と言えば、どんな犯罪も許されると思っている。

◆(陳述書より)「朝鮮総連という暗黒の独裁国家北朝鮮と繋がる権力機構の「悪」についての言及が敢えて控えられているとこに著者の処世術が見え隠れしています」これはどういう事か。
朝鮮学校北朝鮮の関係、朝鮮学校側は関係ないと言っているが、実際、教室に「金日成金正日」の肖像画が掲げられている。二人合わせて300万人の自国民を虐殺したとんでもない虐殺魔の肖像を掲げる、或いは朝鮮学校の「ウリハッキョをつづる会」というのがあるが、そこで出版された「朝鮮学校ってどんなとこ?」という本があるが、北朝鮮から教育援助金を受けていると、はっきり書いてある。自分たちでそう言っておきながら北朝鮮と関係がないわけがない。なによりも北朝鮮によって或いは拉致された人たちが権利を侵害されている。本来ならその著書についてだが、本来取り上げるなら北朝鮮の人権問題、北朝鮮に支配される朝鮮学校の問題を取り上げるべきだと私は思っている。

(筆者注:高田氏が何を勘違いをしているのかは知らないが、原告側はこの裁判において、ただの一度も朝鮮学校朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)と関係がないなどと表明した事はない。また、社会的にも朝鮮学校が共和国との関係を否定したという話は一切聞いた事がない)

◆いま、貴方がいった基本的な動機が取り上げていない。それが問題だと考えているのか。
ただ単に在特会が憎い、或いは私が憎いという憎悪の感情だけで書いた本だと思う。


以上、被告側よりの主尋問終了。続いて、以下は原告側による反対尋問にうつる。


在特会の組織について質問する。まず、在特会の収入について幾らぐらいなのか。
年によって変わるので一概には言えない。

◆ここ2、3年で幾らぐらいなのか。
平均を出した事がないのでわからない。

◆最大額は。
1千何百万くらい。

◆各支部に支給している額は。
手元に資料がないのでわからない。トータルで?恐らく100、200万くらい。

◆全国に支部はいくつか
2、30支部

◆全体として100、200万くらいか。
全体だ。

◆備品代という事ならば、それは会のものか。
基本的にはそうなる。

在特会の東京の事務所だが
これ、何のための質問か。裁判長お願いします。

(裁判長:在特会が裁判の当事者になりえるかを争っており、権利能力なき社団として、どの程度ものかを裁判所で把握しなければならない。それの確認だ。)
はい。

◆本部は賃貸か。
賃貸だ。

◆名義は。
私の名前だ。

◆家賃は。
8万円。広さは6畳ない。

◆自動車、不動産はあるか。
ほしいが、ない。

◆雇っている人は。
いない。

◆備品は何処においているのか。
基本的には事務所だ。

◆各支部もか。
支部長が自宅においたりしている。

◆備品をもちいる時に許可はないのか。
ない。

在特会の趣旨に反するものでの使用は駄目という事か。
今までそういうのがなかったので仮定の話には答えられない。

◆仮定の話しでも答えていただきたい。
仮定の話に答える必要があるのか。

(裁判長:使用目的のために聞いている)
仮定の話なのでわからない。

在特会は貴方の存在が大きい。貴方が病気になったら会は存立しているのか。
その場合は、八木さんが筆頭副会長なので彼が指揮をとる。

在特会のHPは誰が管理者で運営しているのか。
副会長か広報担当が管理している。

◆貴方は?
基本的にまかせている。あれこれしない。

◆貴方はHPをどれくらいの頻度で確認するのか。
一日、一回以上は見ている。

在特会の連絡体制についてだが、会員には基本的にはHPで告知するのか。
それしか方法がない。

◆会員はHPを見る事が期待されると。
見る見ないは自由だ。

◆注意喚起だとか、これはやめてという事はHPで行うと。
何を言っているのかわからないが、そういう事はやった事がない。

◆各地域で街宣活動をやっているが、貴方はそれをどのように把握しているのか。
公式サイトで確認する。

◆それは事前に確認するのか。
基本的にそうだ。

◆事前告知がなくて後から知る事もあるか。
何回かそういうのがあった。

◆それは何時くらいにわかる。
何もなければ、一日二日でわかる。

◆12月4日の事は、貴方は12月10日にブログで書いている。
そこまでは覚えてないが。
(証拠物を示される)
間違いないと思う。

◆ブログは10日だが、知ったのは何時か。
記憶は定かではないが、4日以降だ。

◆その日か翌日には評判になっていて、その時という事はないか。
評判かどうかわからないが、不法行為に抗議してそれが伝わったのは2日後くらいだったと思う。その辺りで知ったと思う。

◆街宣をやった人らからの報告はあったか。
あったとは思うが、記憶が定かではない。何年も前の話し言われて答えられるわけがない。

◆声明を書く上で、本人(12月4日の参加者ら)たちとは確認しているか。
当然している。

◆街宣行為に賛同している。
はい。

◆(高田氏のブログ:証拠物を示しながら)「だからこそ私たち国民は責任を持って、朝鮮人によるこれ以上の犯罪行為や反日行為を絶対に許さないことを彼らに身をもって分からせる必要があるのです。朝鮮総連が自らの犯罪行為を反省し改めることなく在特会への誹謗中傷を続けるのであれば、必ず自らの言動を深く後悔する日が来るでしょう」
(参照:12月10日 朝鮮総連の断末魔
http://ameblo.jp/doronpa01/entry-10407817955.html

◆これを書いたのは貴方ですか。
はい。

在特会に誹謗中傷とは何の事か。
そのとおりだとしか答えられない。今、現在でも、貴方方の書面を見たが、人の事をなんと思っているか知らないが、あれは誹謗中傷ではないか。

◆どういった表現か。
ゴロツキ扱いしている。

◆具体的に。
朝鮮学校への抗議。これを差別だ、差別だと言ってたてる事自体、誹謗だと思っている。子供をダシにつかって、犯罪行為を隠そうとするとんでもない行為だと思う。裁判長、これ、私の意見を聞いているが、真実を確かめるというのが本来の尋問ではないのか。

(被告弁護人:会の解釈みたいな事を聞かれている)
何年もたっているとこで、会の意見と言われても困る
(裁判長:会の運営方針として、貴方の考えを聞いている。差し止め訴訟の内容として考え方がどうかを確かめる必要がある)
ストレートに聞いてほしい。


(次回に続く)








本日のグルメレポート

大阪は京橋の「焼肉の松井」。そんなに安くはないが、肉と冷麺はなかなかのもの。特に韓国冷麺はなかなかこれはうまいと言える店がないが、ここは食べたうちの三本の指にはいる。もうね、金があればここでウンマーですよ。あと、お客でお水系とおっさんの組み合わせが多いという昭和の焼肉屋の雰囲気・・。

第14回口頭弁論傍聴記 4 

八木氏尋問続き。



◆(別の在特会HPのページを示しながら)4月25日、貴方が載せた記事でよろしいですか。
はい。

◆裁判の報告をしているものですね。
はい。

◆「双方の冒頭陳述の後、進行協議に入りまして、次回、6月20日(水)の15時に勧進橋児童公園に集合して現地見学会を行う事が決まりました。裁判長がデモ行進のルートを実際に見てみたいとの事です。せっかくだから公式サイトで会員の皆さんに参加を呼びかけて、幟,プラカード,拡声器持参で裁判官公認の楽しい現地見学会にしようと、頭の中で計画を練っておりましたが、そのアイデアは没になりました。裁判が終わって、我々が打合せを行っている時に書記官から徳永弁護士宛に電話があり、その見学会に来るのは弁護士だけにしてくれと言われたそうです。そうは言っても、デモ行進を企画した本人がいた方が良いだろうという事で、被告側から1人選出する方向で話を進めます。大勢で現地見学会を行うということにはなりませんので、注意下さい」と書かれてますね。
はい。

◆貴方は裁判所から被告は弁護士だけにしてくれとか、一名だけにしてくれと言われる以前は公式サイトで呼びかけて、大勢で拡声器、幟をもち集まるつもりだったのですか。
そういう事もありなのかと頭の中でイメージしていた事です。

◆それは仮処分で禁止されている事ではないですか。
そうだと思います。

◆実際にはやらなかったと。やらなかった理由は裁判所から一名してくれとか言われたからですか。
その前に被告代理人から、君たちのやれる事はないと言われて。

◆貴方は仮処分で禁止だから駄目だと言う訳ではなく、被告代理人から釘をさされたからか。
そうです。

◆先ほどのSさんの1000万円の寄付の件ですが、貴方は知っていましたか。
後になって聞いた。

◆Sさんが1000万円を寄付したのは事実なんですね。
多分、事実です。

◆その1000万円を管理していた人は誰ですか。
桜井誠が管理して、それを裁判で使ったという事だと思います。

◆すると桜井誠さんが管理していたという事ですね。
まあ、そうかと。

◆その1000万円の使い道をわかる範囲で教えてもらいますか。
公式サイトに出したとおりです。

◆会員しか見れないですよね。
はい。

◆我々は見れないわけですから、教えてはもらえないでしょうか。
教えたくはありません。

◆言えないというわけですか。
そういう訳ではないですけど、教えたくないだけです。会員にはこういう収入があって、これに使っているとちゃんと報告しております。我々はそれなりに義務を果たしていると考えています。

◆この裁判では、みんな(被告は)共同でやっていると。お金も共同で出ているんではないかと。その関連するものとしてお聞きしているんですが。答えは拒否するという事ですか。
はい。

◆貴方は内容は知っているけど証言は拒否するという事ですね。
内容といっても細かい数字まで覚えていませんけど、公式(在特会HP)にも出しましたし、知りうる立場にもありますし、そこはわかっていますが、そういう立場ではありません。

(裁判長、裁判につかったと)
はい。

◆京都、徳島事件で誰に出したとか聞けないですか。弁護士料いくらとか保釈金とか。
中谷さんを除く、全員のつもりだったんですけど、結局、足りなかったんで、1000万の内訳というのは、結局、配分できませんでした。

◆配分を最後に決めたのは誰ですか。
弁護士料とかわかっていましたし、それで全部たして1000万じゃ足りなかったという事です。

◆その割り振りを決めたのは誰ですか。
その時に寄付金が集まりましたので、全部かき集めてなんとかしました。

◆主語がないんですけど。貴方が割り振ったんですね。
そこは桜井誠が。

◆(また別の在特会HPのページを示し)国連人種差別撤廃委員会提出書面というタイトルなんですが、この書面作成者は貴方と書いてますね。
はい。

◆これは在特会として正式に国連人種差別撤廃委員会に出したものなのですか。
国内のに出しました。

◆日本国内の機関に提出したのですね。
そうです。

在特会の公式見解として出した。それでいいですか。
まあ、そうだと思います。

◆個人として文書なんですか?
何処まで個人かというのは明確にはないですけど、これは基本的に私が書いた文書で、在特会の正式なものとして出しました。

◆会の公式な文書で出すのであれば、普通、会長名で出すと思うのですが。何故、副会長名なんでしょうか。
元々、英語だったので。

◆英語で桜井さんの名前で出せばいいのではないですか。
(裁判長、公式の見解だと思っている事を、貴方の名前で出したという事で)
はい、そうです。

◆桜井会長の決済というか了承はありましたか。
ありました。

◆どうして桜井会長の名前で出さなかったんですか。
元々、私の文書として書いたものですから。基本的に執行役というのは会長とほぼ同じものをもっていて、執行役というのは会としての重みをもちますと言われているので、この件に関しては会長にも事前に言いましたし、それで会長が投稿してくれた。

◆会長が投稿してくれたと。
はい。

◆「委員会は朝鮮学校の議論を行うさいに、著作権者たる在特会が撮影した映像を許可なく使用しました」と書かれて、映像の無断使用に抗議してますね。
はい。

◆ここで映像というのは具体的にはどの映像なんですが。
これはブレノさんが撮った動画だと思います。

◆という事は、12月4日にブレノさんが撮った動画の著作権在特会にあるのですか。
いや、そこは知りません。

◆文書で書いてありますね。
そこは意識せずに書きました。

◆ブレノさんとは、了解しあっているという事ではないんですか。
・・・。

◆ブレノさんが自由に使っていんだとか、例えば売ってもいいんだとか、そういう了解はあったのですか。
そこまではありません。

◆ならば、なぜ、このように書いたのですか。
これは、まあ、勝手に使うなと言いたいがために、ふりをしたという事です。

著作権たる在特会と、貴方は意識せずに書いたのですね。
あの、英語だったんで、なんて書いたか、あんまり覚えてないんで。

(裁判長、あのね、ちょっと大事な事だけど、ブレノさんとの間で、在特会を撮影したというのは著作権者としての合意とか、そんなのがあるんですか?)
ないです。
(裁判長、一切ない?)
ないです。間違いないです。

◆この文書は公式サイトに掲載されて久しいですが、ブレノさんから異議がきたとかありますか。
ないです。

◆2010年の2月に、ジュネーブで開催された人種差別撤廃委員会に、日本弁護士連合会の派遣で、私、オブザーバーとして参加していたんですけど、日本のNGOが国連に見せるために上映してたというのはあったんですけど、それは、本件裁判で提出されている、朝鮮学校側が撮った動画でした。校内から映した動画だったんですけど、本当にブレノさんが撮影した動画が無断でなされたのですか。
確認してないです。

◆確認してないのに、何故、在特会の公式に出てるのですか。
私はそう聞いてたので。

◆誰に聞いてたんですか。
そこは覚えてないです。

ジュネーブに参加した人から聞いたんですか。
いや、違います。そういう映像が使われていたと・・。

◆その程度の事ですね。
はい。

◆桜井会長も掲載をしてくれたという事ですけど、在特会の名前で国連にまで提出している文書で、そんな事実確認のいい加減な事をされてるわけなんですか。
意見をいうのはいいと。

◆意見って
(裁判長、そりゃ、意見をいうのは貴方の意見だけどね。そうではないと思いますよ)
(裁判長、とりあげられている事実確認をいう場合、それを言うのは無責任ではないかという事です)
はい。
(裁判長、それでそう思ってないと)
いや、申し訳なかったと。
(裁判長、なんか言いっぱなしのものばかりですね)

◆「朝鮮学校とその職員に対してなされたもので、断じて子供に向けられたものではない」、ここで抗議活動の矛先を子供に向けないのは何故ですか。
それは子供が対象ではないから。

◆何故、そうなんですか。
本件に関して言えば不法占拠の糾弾が目的でありまして、それに対する抗議活動だったので別に子供に言うべき事ではないだろうという事です。

◆貴方は、子供は責任がないとか、保護されるべき存在だとかではなく、たまたま、本件は子供は別と、そういう意味なんですか。
(被告代理人、今のは答えようがないと思うのですが)
◆子供じゃない理由が子供ですからと、おっしゃるからかなと思っていたのですが、趣旨の確認なんですけど、
(裁判長、確認するものかな。非難のターゲットは大人であり、子供ではないと・・・迷惑をかけた相手を誰かはいってないと)


以下、裁判中では実名が出ていたが、当ブログにおいては個人情報保護と青少年保護の観点から「フィリピン一家」一家」と表記する。


◆貴方は埼玉県蕨市でフィリピン一家の国外追放を求めるデモを行いましたね。
はい。

◆貴方のブログ「ありのままの日本」でデモの呼びかけをおこなっていますね。主催は在特会ですね。
はい。

◆貴方はどういう立場で参加されましたか。
主催側として参加しました。

◆今でもネットで動画が流れてますが、貴方は先頭でマイクを握ってましたね。
マイクは握ったかもしれませんが、撮影をしてました。

◆撮影だけだったんですか。
そうです。

日刊ベリタというHPを引用しますと「デモのコースはフィリピン一家女子の卒業した小学校、当時通っていた中学の横を通るコースだった」と書いてありますが、事実ですか。
はい。

◆貴方は中学校の前でマイクを握って「ここが中学校です。みなさん怒りの声をあげましょう」といってますね。
はい。

◆何故、中学校にいって、そういう活動をしたのですか。
何故と言われても、まず、本件と同じように、地元の怒りを吸い上げていこうと。地元の住民に訴える趣旨があります。加えて、中学校の中で、不法滞在・・在留許可を求める署名活動が行われていたので。中学校の中でおこなわれていたので、まさしくあれは中学校が政治活動の場であった訳です。という事であの中学校に怒りの声をあげるべきだと言いました。

◆署名活動には当然、中学生もいた訳ですよね。
あの時、土曜日でしたよ。

◆デモ当日に署名活動が行われたのですか?
いや、違います。デモ行進をおこなったのが土曜日という事です。

◆中学校に行った理由が、署名活動を行われていて政治活動の場であったからだと。
中の様子がどうのこうのよりも、中で政治活動が行われており、それに対して怒りの声をあげましょうと言った。

◆在留許可を求めての署名活動というと、多分、中学生。同級生も署名したんだと思うのですが。
そんなに詳しい事は知りません。

◆国連に対する文書では子供をターゲットにはしていないと言っていたけれども、ケースバイケースでは子供もターゲットにすると、そういう事ですか。
いや、あの時は子供はいないという前提で、というか学校が休みだったという前提で行いました。

◆土曜日は学校に子供はいないのですか。
週休二日制ですから。

◆クラブ活動とかはあるのではないですか。
それは、あるかもしれません。

◆貴方のブログから「感情論で統治を捻じ曲げる行為は日本の治安を破壊するだけではなく、法治国家としても自殺行為に他ならない」これは要するにフイルピン一家の子供が日本で生まれて在留させてやればいいという声がある事に、貴方は抗議の声をあげようと書かれているわけですね。デモ行進の趣旨として。
はい。

◆これは賛同して広めてくれという、貴方の意見でもあるわけですね。
はい。

◆「私たちは日本国民としての社会の治安のために、犯罪をおこした外国人への厳しい処罰と行政処分を望みます。そして法治国家の国民として感情論で法治を捻じ曲げようとする無法者や、犯罪助長メディアに断固抗議の声をあげます」書いておられますね。
はい。

◆貴方はこの文書に賛同して同じ意見だという事ですね。
そうです。

◆(別の在特会HPのページを示し)これは、貴方の文書ですか。
はい。

◆これは今年の8月17日に掲載されたものですね。
はい。

◆「大津市の教育長がハンマーで襲われて、針金で首を絞められそうになったという事で、実行犯の大学生が逮捕され、教育長にガードマンが配備されるという不可解な事が起こっております。だいたい教育長はハンマーで殴られただけ、どうしてプロレスごっこと思わなかったのでしょう。また針金で首を絞められそうになったというのも、自殺の練習程度でしょう。亡くなった中学生に対してもっと酷い犯罪行為が行われていたのに、何もなかったと言っていたのだから、その程度で過剰反応をするなよと思います」「犯行に及ぶ大学生が刑法上の罪を犯したかもしれませんが、正しいと思います。誰だって暴力で逮捕されるような事はしたくありません。しかし、それでも自分の身を犠牲にして教育長に人の痛みを教えてあげたのは大学生は立派だと思います」これは貴方が書いた文書ですね。
はい。

◆先ほどのフィリピン一家デモへの呼びかけでは、日本は法治国家だ感情論で動くのは許さない。外国人に厳しい処罰をと書いてあり、貴方は同じ意見だと言いましたけど、そうすると、法治国家だと犯罪は許さないというのは外国人だけに対してだけであって、それ以外は別にそうではないと。一貫してないと読めるのですが、貴方の言い分はありますか。
確かに、犯罪行為は許されない事だと、ただ、京都事件と同じです。犯罪行為だったかもしれないけど、彼らは正しい事をしたと。ただ、やりすぎだと思います。やりすぎのレベルはという話もありますけど、やった事は私は正しい事だと思います。

◆犯罪助長メディアを許さない断固抗議と、言っておられたんですけど。
(裁判長、考えがあっていれば正しいし、そうでなければ間違っているという話で、この人の考えを裁判で、これ以上聞く事でもないんじゃないかな)

◆いや、これはこれで終わりです。後、差し止めの件もありますし、反省の程度も関わってくると。
(裁判長、間違った事をしていてね、正しければそれでいいのかという事で。そうおっしゃるんだから)

原告代理人交代。
◆仮処分の件ですが、貴方はデモに先だって新聞記事を見たとおっしゃいましたね。
はい。

◆確か京都新聞朝日新聞とおっしゃってますね。
はい。

◆3月のデモは動画で配信すると言う事は当初から予定されてましたか。
そうです。

◆この朝日新聞の記事ですが「授業中に同校門前で約1時間、拡声器を使って、児童や学校を中傷した」
(裁判長、それは出ていますか)
◆まだ出していません。
(裁判長、読み上げる記事が本当かどうかわからないから)
◆過程という事で、後で出します。
(被告側代理人、異議は出しませんので、お願いします)

◆では読み上げます。「申立書によると未熟で敏感な児童に深い傷を与えた。約1時間にわたって学校や児童を中傷し続け精神面に傷を与えた」と書いてあります。これは読んでおられますね。
覚えておりません。

◆新聞記事の内容であったとしたら、これは読んでおられますね。
読んでたと思います。

◆貴方は陳述書で「新聞報道を元に学校周辺で拡声器をもっての街宣行為が禁止されたのだと、思っていました。そのためデモ行進についてはプラカードをかかげて、整然といけば大丈夫だろうと思っていました」書いてますね。
はい。

◆ここで、このような街宣を動画で配信するという事でしたから、当然ね、子供たちがその動画を見て、以前におこなわれた悍ましい街宣行為を思い出してね、恐怖心を思い出して怖い思いをさせるという事はわかっていた訳ですね。
そこまで意識してたかどうかわかりませんけど、そうであっても大人に対しては言っていかなければならないもんだと思ってます。

◆すると大人に言うためには子供を傷つけてもかまわないという訳ですか。
そこまではないと思いますけど。

◆貴方は、新聞記事の内容があまりにも不明確で、仮処分の対象が誰かわからなかったし、日曜日だったから許されるかどうかわからない。こういう不明確な記事だったらから、まあいいかと街宣は許されると、こうおっしゃいましたね。
はい。

◆(在特会掲示板を示し)投稿された新聞記事があります。
はい。

◆読み上げます。「学校が28日に在特会が街宣活動を予定しており、19日付で仮処分をかけていた」と書いてますね。
はい。

◆すると28日の街宣行為は問題になると明快に書かれていますね。そして仮処分が決定したと書かれてます。
はい。

◆では、明快ではないですか。対象がどうとか、日曜とか、
(裁判長、一番、問題なのはね、西村斉に聞いてなかったのかな)
聞いてません。斉さんはほんと静かにしていたんで。

◆裁判長、この尋問の趣旨はですね、主尋問ではいろいろまっとうに聞こえるような、
(裁判長、そうかな、私はそうは思っていない)

◆あ、そこまでおっしゃっていただけたなら。(引く)



ここで原告代理人交代

在特会の裁判で、保釈がありましたよね。
はい。

◆これは、保釈金は帰ってきますよね。これ、帰ってきたらどうなるんですか。
そこは確認してません。



ここで原告側反対尋問が終わったのだが、被告側より証拠物の確認が最後になされた。
この証拠物は、「朝鮮進駐軍」に関するもので八木氏がもちこんだものであるのを確認。趣旨としては「朝鮮進駐軍」はネットでも言われているが、証拠があるのですよという事らしい。あと「朝鮮学校まとめ」というものも提出されており、朝鮮学校朝鮮総連が関連していると思われる目についた記事をまとめたものであるという。



以下、裁判官より尋問。

◆(在特会の会則を示し)これは変化ありませんか。
変わってないです。

◆総会というのは開かれてますか。
開かれてます。

◆ここでデモとか決まるのですか。
具体的にはなく、大まかな方針を会長のほうから話し、それを承認するかを拍手できめます。

◆寄付金を運営資金にするとありますが、この寄付金の用途は?
裁判というものがなければ、普段からしている街宣活動とか、道路使用許可をとるとか、横断幕を作るとか、あと事務費にあててます。

◆横断幕は寄付金で買ったとすれば、それは会の財産になるのですか。
そうです。

◆1月、3月の現場指揮は西村修平さんがやったとしますが、そうですか。
そうです。

◆デモコースを決めるのに八木さんに相談はなかったのですか。
当時、西村斉さんに電話してましたけど、コースについて聞かれた事はなかったと思います。相談はなかったです。


以下、裁判長。

在特会、東京本部の事務所は賃借ですかね。
そのとおりです。

◆誰の名前で借りているかわかりますか。
本名で借りていたのか、桜井誠で借りていたのか、わかりません。

◆家賃は高いですか。
在特会の年間予算からみれば、遥かに高いです。

◆事務員さんは雇っておられますか。
雇ってません。

◆みな、ボランティアでと。
基本的はそうです。

◆定期総会は何人くらい集まりますか。
丁度、正月の時期なので、100人くらいです。

◆車とか在特会はもってますか。
もってません。

◆ではオフィスとあとは細々したものという訳ですね。
そうです。

◆一年間に寄付は幾らぐらい集まりますか。
年にもよりますが、何千万というのはまずないです。

◆1000万を超えるくらいですか。
いや、そこまでいかないです。数百万というとこです。

◆自動車とか専用で使っているのはないという事ですね。
ないです。

以上、尋問終了。



尋問終了後、被告代理人より、朝鮮学校元校長の召喚について、元校長の供述自体は検察調書を提出しているので事足りると考えているなどと前置きしながら、結局のとこ、自称桜井氏の出廷のための説得材料として元校長の出廷を望むと述べられた。

最後に裁判長より、次回予定は自称桜井と川東氏の予定になっているが、冒頭でも述べ尋問でも語られたように、自称桜井氏の出廷拒否の動きと西村斉氏の刑事裁判の予定とも絡み、後日進行協議にて話し合われる事になった。






まず、八木氏の尋問についてだが、もう何処から突っ込んでいいか混乱するくらい多すぎて、整理するとこからはじめなければいけなかった事を告白しておく。
だいたい、彼の主張の身勝手で自分たちに都合のいい出鱈目の連続である。
彼は陳述書の中で「在特会の普段の主張と本件裁判で原告に求める主張に大きな隔たりがあります」といいながら、その違いを「本件裁判の主張はあくまで不法占拠の解消であって、普段、我々が朝鮮学校に言っている事、これは解体と言ってます」と言う。
続く被告代理人の質問から、八木氏は本件朝鮮学校への嫌がらせは「不法占拠状態が解消」したものとして今後は活動はやめると述べる事によって、今後の犯意を否定しているかのように語るが、その続く口で朝鮮学校の解体の活動は続けるとしている。
彼らが事件を起こした学校は朝鮮学校ではないのか?元々、この事件は八木氏のいう「解体活動の一環」ではないのか。京都の朝鮮学校と他の朝鮮学校の何が違うのだ?
八木氏にとっては整合性があるのか知らないが、世間とそして何より司法が理解をしてくれるのか甚だ疑問だ。
次に、仮処分の街宣禁止を新聞では読んだが、誰にあてたものか内容もわからず、日曜日だからいいかと。また、静かに歩けばいいかと述べていたが、もう、絶句ですよ。西村修平氏も同じ言い訳をしていたが、新聞記事に半径200mは街宣禁止とはっきり書かれており、内容を知らなかったからなどという言い訳が通用するわけがないと思わないのだろうか。被告代理人はよくこんなとぼけた寝言を言わせるものだと呆れかえるしかない。
むしろ裁判官に往生際の悪さを印象づけるしかないと思うのだが。さらに、八木氏は静かに歩けばいいといいながら、静かじゃないとすぐに原告側から突っ込まれているし。

また、ヘイトスピーチに対するこの言い訳は、結局のとこ西村修平氏と同じである。
「あくまで我々の対象というのは反日的な在日朝鮮人在日韓国人反日的な左翼であって、全体を指している訳ではありません」
彼はどんだけ人様に都合のいい峻別を求めるのだろう。まあ、本人は「あんまり説得力になっていないですけど」とわかってはいるようだが。
しかし、それにしても、お前、大丈夫か?と言いたいのは、これ。
「全ての在日朝鮮人、韓国人に悪口やヘイトスピーチを言っているつもりはありません。いずれ善良な在日韓国人朝鮮人の方々は、理解して頂けるのではないかと思っております」
無理。ない。あり得ない。それしか言葉がでない。自分らが何をやっているのかを理解できていない証左と言っていいのだろうか。

この後も、学校の子供の事は何も考えてない。蕨市の中学校に生徒がいたかも考えていない。ブレノ氏の著作権在特会にあるという嘘を暴かれ、裁判官の現地調査で街宣をしようと考えたり、もうしっちゃかめっちゃかで、あげくに裁判長から以下の言葉である。

原告代理人:裁判長、この尋問の趣旨はですね、主尋問ではいろいろまっとうに聞こえるような(被告の証言を崩そうと)
裁判長:そうかな、私はそうは思っていない。


被告代理人も述べていたが、八木氏は今回の裁判で「朝鮮進駐軍」の「証拠資料」を国会図書館にいき一生懸命探してきたようだ。筆者もざっとななめ読みをしたが、まあ、結構な量で、戦後間もない頃の「朝鮮人による犯罪」の新聞記事と警察の記録などが重ねてあった。読んで思ったのだが、彼はこれを「朝鮮進駐軍」の裏付けだと思っているのだろうか?ざっと見た限り「朝鮮進駐軍」なる文言は見当たらなかったと思う。そしてこれは何だろう。思い浮かべたのは、今もネトウヨ連中がやっている、何でも在日コリアンに結びつける犯罪記事のコピペといったところだろうか。それが、戦後混乱期の一部記事、記録を捕まえて「朝鮮進駐軍」の存在証明になると本気で思っているのだろうか。
ましてや、被告らは「総連の前身は朝鮮進駐軍」と言っていたと記憶するが、そんな文献、資料は見た事も聞いた事もない。「総連の前身と言えるものは朝連」というのは知っているが。(詳しくは梶村秀樹著「解放後の在日朝鮮人運動」)
つい、「徒労」という言葉を思い出した。




本日のグルメレポート
大阪は阿倍野だんご本舗。きなこだんご専門。大阪で幾つか店舗があるようで、筆者は阪急梅田で買った。だんごの触感、甘さがほどよく、土産に最適でうんまー。