第14回口頭弁論傍聴記 4 

八木氏尋問続き。



◆(別の在特会HPのページを示しながら)4月25日、貴方が載せた記事でよろしいですか。
はい。

◆裁判の報告をしているものですね。
はい。

◆「双方の冒頭陳述の後、進行協議に入りまして、次回、6月20日(水)の15時に勧進橋児童公園に集合して現地見学会を行う事が決まりました。裁判長がデモ行進のルートを実際に見てみたいとの事です。せっかくだから公式サイトで会員の皆さんに参加を呼びかけて、幟,プラカード,拡声器持参で裁判官公認の楽しい現地見学会にしようと、頭の中で計画を練っておりましたが、そのアイデアは没になりました。裁判が終わって、我々が打合せを行っている時に書記官から徳永弁護士宛に電話があり、その見学会に来るのは弁護士だけにしてくれと言われたそうです。そうは言っても、デモ行進を企画した本人がいた方が良いだろうという事で、被告側から1人選出する方向で話を進めます。大勢で現地見学会を行うということにはなりませんので、注意下さい」と書かれてますね。
はい。

◆貴方は裁判所から被告は弁護士だけにしてくれとか、一名だけにしてくれと言われる以前は公式サイトで呼びかけて、大勢で拡声器、幟をもち集まるつもりだったのですか。
そういう事もありなのかと頭の中でイメージしていた事です。

◆それは仮処分で禁止されている事ではないですか。
そうだと思います。

◆実際にはやらなかったと。やらなかった理由は裁判所から一名してくれとか言われたからですか。
その前に被告代理人から、君たちのやれる事はないと言われて。

◆貴方は仮処分で禁止だから駄目だと言う訳ではなく、被告代理人から釘をさされたからか。
そうです。

◆先ほどのSさんの1000万円の寄付の件ですが、貴方は知っていましたか。
後になって聞いた。

◆Sさんが1000万円を寄付したのは事実なんですね。
多分、事実です。

◆その1000万円を管理していた人は誰ですか。
桜井誠が管理して、それを裁判で使ったという事だと思います。

◆すると桜井誠さんが管理していたという事ですね。
まあ、そうかと。

◆その1000万円の使い道をわかる範囲で教えてもらいますか。
公式サイトに出したとおりです。

◆会員しか見れないですよね。
はい。

◆我々は見れないわけですから、教えてはもらえないでしょうか。
教えたくはありません。

◆言えないというわけですか。
そういう訳ではないですけど、教えたくないだけです。会員にはこういう収入があって、これに使っているとちゃんと報告しております。我々はそれなりに義務を果たしていると考えています。

◆この裁判では、みんな(被告は)共同でやっていると。お金も共同で出ているんではないかと。その関連するものとしてお聞きしているんですが。答えは拒否するという事ですか。
はい。

◆貴方は内容は知っているけど証言は拒否するという事ですね。
内容といっても細かい数字まで覚えていませんけど、公式(在特会HP)にも出しましたし、知りうる立場にもありますし、そこはわかっていますが、そういう立場ではありません。

(裁判長、裁判につかったと)
はい。

◆京都、徳島事件で誰に出したとか聞けないですか。弁護士料いくらとか保釈金とか。
中谷さんを除く、全員のつもりだったんですけど、結局、足りなかったんで、1000万の内訳というのは、結局、配分できませんでした。

◆配分を最後に決めたのは誰ですか。
弁護士料とかわかっていましたし、それで全部たして1000万じゃ足りなかったという事です。

◆その割り振りを決めたのは誰ですか。
その時に寄付金が集まりましたので、全部かき集めてなんとかしました。

◆主語がないんですけど。貴方が割り振ったんですね。
そこは桜井誠が。

◆(また別の在特会HPのページを示し)国連人種差別撤廃委員会提出書面というタイトルなんですが、この書面作成者は貴方と書いてますね。
はい。

◆これは在特会として正式に国連人種差別撤廃委員会に出したものなのですか。
国内のに出しました。

◆日本国内の機関に提出したのですね。
そうです。

在特会の公式見解として出した。それでいいですか。
まあ、そうだと思います。

◆個人として文書なんですか?
何処まで個人かというのは明確にはないですけど、これは基本的に私が書いた文書で、在特会の正式なものとして出しました。

◆会の公式な文書で出すのであれば、普通、会長名で出すと思うのですが。何故、副会長名なんでしょうか。
元々、英語だったので。

◆英語で桜井さんの名前で出せばいいのではないですか。
(裁判長、公式の見解だと思っている事を、貴方の名前で出したという事で)
はい、そうです。

◆桜井会長の決済というか了承はありましたか。
ありました。

◆どうして桜井会長の名前で出さなかったんですか。
元々、私の文書として書いたものですから。基本的に執行役というのは会長とほぼ同じものをもっていて、執行役というのは会としての重みをもちますと言われているので、この件に関しては会長にも事前に言いましたし、それで会長が投稿してくれた。

◆会長が投稿してくれたと。
はい。

◆「委員会は朝鮮学校の議論を行うさいに、著作権者たる在特会が撮影した映像を許可なく使用しました」と書かれて、映像の無断使用に抗議してますね。
はい。

◆ここで映像というのは具体的にはどの映像なんですが。
これはブレノさんが撮った動画だと思います。

◆という事は、12月4日にブレノさんが撮った動画の著作権在特会にあるのですか。
いや、そこは知りません。

◆文書で書いてありますね。
そこは意識せずに書きました。

◆ブレノさんとは、了解しあっているという事ではないんですか。
・・・。

◆ブレノさんが自由に使っていんだとか、例えば売ってもいいんだとか、そういう了解はあったのですか。
そこまではありません。

◆ならば、なぜ、このように書いたのですか。
これは、まあ、勝手に使うなと言いたいがために、ふりをしたという事です。

著作権たる在特会と、貴方は意識せずに書いたのですね。
あの、英語だったんで、なんて書いたか、あんまり覚えてないんで。

(裁判長、あのね、ちょっと大事な事だけど、ブレノさんとの間で、在特会を撮影したというのは著作権者としての合意とか、そんなのがあるんですか?)
ないです。
(裁判長、一切ない?)
ないです。間違いないです。

◆この文書は公式サイトに掲載されて久しいですが、ブレノさんから異議がきたとかありますか。
ないです。

◆2010年の2月に、ジュネーブで開催された人種差別撤廃委員会に、日本弁護士連合会の派遣で、私、オブザーバーとして参加していたんですけど、日本のNGOが国連に見せるために上映してたというのはあったんですけど、それは、本件裁判で提出されている、朝鮮学校側が撮った動画でした。校内から映した動画だったんですけど、本当にブレノさんが撮影した動画が無断でなされたのですか。
確認してないです。

◆確認してないのに、何故、在特会の公式に出てるのですか。
私はそう聞いてたので。

◆誰に聞いてたんですか。
そこは覚えてないです。

ジュネーブに参加した人から聞いたんですか。
いや、違います。そういう映像が使われていたと・・。

◆その程度の事ですね。
はい。

◆桜井会長も掲載をしてくれたという事ですけど、在特会の名前で国連にまで提出している文書で、そんな事実確認のいい加減な事をされてるわけなんですか。
意見をいうのはいいと。

◆意見って
(裁判長、そりゃ、意見をいうのは貴方の意見だけどね。そうではないと思いますよ)
(裁判長、とりあげられている事実確認をいう場合、それを言うのは無責任ではないかという事です)
はい。
(裁判長、それでそう思ってないと)
いや、申し訳なかったと。
(裁判長、なんか言いっぱなしのものばかりですね)

◆「朝鮮学校とその職員に対してなされたもので、断じて子供に向けられたものではない」、ここで抗議活動の矛先を子供に向けないのは何故ですか。
それは子供が対象ではないから。

◆何故、そうなんですか。
本件に関して言えば不法占拠の糾弾が目的でありまして、それに対する抗議活動だったので別に子供に言うべき事ではないだろうという事です。

◆貴方は、子供は責任がないとか、保護されるべき存在だとかではなく、たまたま、本件は子供は別と、そういう意味なんですか。
(被告代理人、今のは答えようがないと思うのですが)
◆子供じゃない理由が子供ですからと、おっしゃるからかなと思っていたのですが、趣旨の確認なんですけど、
(裁判長、確認するものかな。非難のターゲットは大人であり、子供ではないと・・・迷惑をかけた相手を誰かはいってないと)


以下、裁判中では実名が出ていたが、当ブログにおいては個人情報保護と青少年保護の観点から「フィリピン一家」一家」と表記する。


◆貴方は埼玉県蕨市でフィリピン一家の国外追放を求めるデモを行いましたね。
はい。

◆貴方のブログ「ありのままの日本」でデモの呼びかけをおこなっていますね。主催は在特会ですね。
はい。

◆貴方はどういう立場で参加されましたか。
主催側として参加しました。

◆今でもネットで動画が流れてますが、貴方は先頭でマイクを握ってましたね。
マイクは握ったかもしれませんが、撮影をしてました。

◆撮影だけだったんですか。
そうです。

日刊ベリタというHPを引用しますと「デモのコースはフィリピン一家女子の卒業した小学校、当時通っていた中学の横を通るコースだった」と書いてありますが、事実ですか。
はい。

◆貴方は中学校の前でマイクを握って「ここが中学校です。みなさん怒りの声をあげましょう」といってますね。
はい。

◆何故、中学校にいって、そういう活動をしたのですか。
何故と言われても、まず、本件と同じように、地元の怒りを吸い上げていこうと。地元の住民に訴える趣旨があります。加えて、中学校の中で、不法滞在・・在留許可を求める署名活動が行われていたので。中学校の中でおこなわれていたので、まさしくあれは中学校が政治活動の場であった訳です。という事であの中学校に怒りの声をあげるべきだと言いました。

◆署名活動には当然、中学生もいた訳ですよね。
あの時、土曜日でしたよ。

◆デモ当日に署名活動が行われたのですか?
いや、違います。デモ行進をおこなったのが土曜日という事です。

◆中学校に行った理由が、署名活動を行われていて政治活動の場であったからだと。
中の様子がどうのこうのよりも、中で政治活動が行われており、それに対して怒りの声をあげましょうと言った。

◆在留許可を求めての署名活動というと、多分、中学生。同級生も署名したんだと思うのですが。
そんなに詳しい事は知りません。

◆国連に対する文書では子供をターゲットにはしていないと言っていたけれども、ケースバイケースでは子供もターゲットにすると、そういう事ですか。
いや、あの時は子供はいないという前提で、というか学校が休みだったという前提で行いました。

◆土曜日は学校に子供はいないのですか。
週休二日制ですから。

◆クラブ活動とかはあるのではないですか。
それは、あるかもしれません。

◆貴方のブログから「感情論で統治を捻じ曲げる行為は日本の治安を破壊するだけではなく、法治国家としても自殺行為に他ならない」これは要するにフイルピン一家の子供が日本で生まれて在留させてやればいいという声がある事に、貴方は抗議の声をあげようと書かれているわけですね。デモ行進の趣旨として。
はい。

◆これは賛同して広めてくれという、貴方の意見でもあるわけですね。
はい。

◆「私たちは日本国民としての社会の治安のために、犯罪をおこした外国人への厳しい処罰と行政処分を望みます。そして法治国家の国民として感情論で法治を捻じ曲げようとする無法者や、犯罪助長メディアに断固抗議の声をあげます」書いておられますね。
はい。

◆貴方はこの文書に賛同して同じ意見だという事ですね。
そうです。

◆(別の在特会HPのページを示し)これは、貴方の文書ですか。
はい。

◆これは今年の8月17日に掲載されたものですね。
はい。

◆「大津市の教育長がハンマーで襲われて、針金で首を絞められそうになったという事で、実行犯の大学生が逮捕され、教育長にガードマンが配備されるという不可解な事が起こっております。だいたい教育長はハンマーで殴られただけ、どうしてプロレスごっこと思わなかったのでしょう。また針金で首を絞められそうになったというのも、自殺の練習程度でしょう。亡くなった中学生に対してもっと酷い犯罪行為が行われていたのに、何もなかったと言っていたのだから、その程度で過剰反応をするなよと思います」「犯行に及ぶ大学生が刑法上の罪を犯したかもしれませんが、正しいと思います。誰だって暴力で逮捕されるような事はしたくありません。しかし、それでも自分の身を犠牲にして教育長に人の痛みを教えてあげたのは大学生は立派だと思います」これは貴方が書いた文書ですね。
はい。

◆先ほどのフィリピン一家デモへの呼びかけでは、日本は法治国家だ感情論で動くのは許さない。外国人に厳しい処罰をと書いてあり、貴方は同じ意見だと言いましたけど、そうすると、法治国家だと犯罪は許さないというのは外国人だけに対してだけであって、それ以外は別にそうではないと。一貫してないと読めるのですが、貴方の言い分はありますか。
確かに、犯罪行為は許されない事だと、ただ、京都事件と同じです。犯罪行為だったかもしれないけど、彼らは正しい事をしたと。ただ、やりすぎだと思います。やりすぎのレベルはという話もありますけど、やった事は私は正しい事だと思います。

◆犯罪助長メディアを許さない断固抗議と、言っておられたんですけど。
(裁判長、考えがあっていれば正しいし、そうでなければ間違っているという話で、この人の考えを裁判で、これ以上聞く事でもないんじゃないかな)

◆いや、これはこれで終わりです。後、差し止めの件もありますし、反省の程度も関わってくると。
(裁判長、間違った事をしていてね、正しければそれでいいのかという事で。そうおっしゃるんだから)

原告代理人交代。
◆仮処分の件ですが、貴方はデモに先だって新聞記事を見たとおっしゃいましたね。
はい。

◆確か京都新聞朝日新聞とおっしゃってますね。
はい。

◆3月のデモは動画で配信すると言う事は当初から予定されてましたか。
そうです。

◆この朝日新聞の記事ですが「授業中に同校門前で約1時間、拡声器を使って、児童や学校を中傷した」
(裁判長、それは出ていますか)
◆まだ出していません。
(裁判長、読み上げる記事が本当かどうかわからないから)
◆過程という事で、後で出します。
(被告側代理人、異議は出しませんので、お願いします)

◆では読み上げます。「申立書によると未熟で敏感な児童に深い傷を与えた。約1時間にわたって学校や児童を中傷し続け精神面に傷を与えた」と書いてあります。これは読んでおられますね。
覚えておりません。

◆新聞記事の内容であったとしたら、これは読んでおられますね。
読んでたと思います。

◆貴方は陳述書で「新聞報道を元に学校周辺で拡声器をもっての街宣行為が禁止されたのだと、思っていました。そのためデモ行進についてはプラカードをかかげて、整然といけば大丈夫だろうと思っていました」書いてますね。
はい。

◆ここで、このような街宣を動画で配信するという事でしたから、当然ね、子供たちがその動画を見て、以前におこなわれた悍ましい街宣行為を思い出してね、恐怖心を思い出して怖い思いをさせるという事はわかっていた訳ですね。
そこまで意識してたかどうかわかりませんけど、そうであっても大人に対しては言っていかなければならないもんだと思ってます。

◆すると大人に言うためには子供を傷つけてもかまわないという訳ですか。
そこまではないと思いますけど。

◆貴方は、新聞記事の内容があまりにも不明確で、仮処分の対象が誰かわからなかったし、日曜日だったから許されるかどうかわからない。こういう不明確な記事だったらから、まあいいかと街宣は許されると、こうおっしゃいましたね。
はい。

◆(在特会掲示板を示し)投稿された新聞記事があります。
はい。

◆読み上げます。「学校が28日に在特会が街宣活動を予定しており、19日付で仮処分をかけていた」と書いてますね。
はい。

◆すると28日の街宣行為は問題になると明快に書かれていますね。そして仮処分が決定したと書かれてます。
はい。

◆では、明快ではないですか。対象がどうとか、日曜とか、
(裁判長、一番、問題なのはね、西村斉に聞いてなかったのかな)
聞いてません。斉さんはほんと静かにしていたんで。

◆裁判長、この尋問の趣旨はですね、主尋問ではいろいろまっとうに聞こえるような、
(裁判長、そうかな、私はそうは思っていない)

◆あ、そこまでおっしゃっていただけたなら。(引く)



ここで原告代理人交代

在特会の裁判で、保釈がありましたよね。
はい。

◆これは、保釈金は帰ってきますよね。これ、帰ってきたらどうなるんですか。
そこは確認してません。



ここで原告側反対尋問が終わったのだが、被告側より証拠物の確認が最後になされた。
この証拠物は、「朝鮮進駐軍」に関するもので八木氏がもちこんだものであるのを確認。趣旨としては「朝鮮進駐軍」はネットでも言われているが、証拠があるのですよという事らしい。あと「朝鮮学校まとめ」というものも提出されており、朝鮮学校朝鮮総連が関連していると思われる目についた記事をまとめたものであるという。



以下、裁判官より尋問。

◆(在特会の会則を示し)これは変化ありませんか。
変わってないです。

◆総会というのは開かれてますか。
開かれてます。

◆ここでデモとか決まるのですか。
具体的にはなく、大まかな方針を会長のほうから話し、それを承認するかを拍手できめます。

◆寄付金を運営資金にするとありますが、この寄付金の用途は?
裁判というものがなければ、普段からしている街宣活動とか、道路使用許可をとるとか、横断幕を作るとか、あと事務費にあててます。

◆横断幕は寄付金で買ったとすれば、それは会の財産になるのですか。
そうです。

◆1月、3月の現場指揮は西村修平さんがやったとしますが、そうですか。
そうです。

◆デモコースを決めるのに八木さんに相談はなかったのですか。
当時、西村斉さんに電話してましたけど、コースについて聞かれた事はなかったと思います。相談はなかったです。


以下、裁判長。

在特会、東京本部の事務所は賃借ですかね。
そのとおりです。

◆誰の名前で借りているかわかりますか。
本名で借りていたのか、桜井誠で借りていたのか、わかりません。

◆家賃は高いですか。
在特会の年間予算からみれば、遥かに高いです。

◆事務員さんは雇っておられますか。
雇ってません。

◆みな、ボランティアでと。
基本的はそうです。

◆定期総会は何人くらい集まりますか。
丁度、正月の時期なので、100人くらいです。

◆車とか在特会はもってますか。
もってません。

◆ではオフィスとあとは細々したものという訳ですね。
そうです。

◆一年間に寄付は幾らぐらい集まりますか。
年にもよりますが、何千万というのはまずないです。

◆1000万を超えるくらいですか。
いや、そこまでいかないです。数百万というとこです。

◆自動車とか専用で使っているのはないという事ですね。
ないです。

以上、尋問終了。



尋問終了後、被告代理人より、朝鮮学校元校長の召喚について、元校長の供述自体は検察調書を提出しているので事足りると考えているなどと前置きしながら、結局のとこ、自称桜井氏の出廷のための説得材料として元校長の出廷を望むと述べられた。

最後に裁判長より、次回予定は自称桜井と川東氏の予定になっているが、冒頭でも述べ尋問でも語られたように、自称桜井氏の出廷拒否の動きと西村斉氏の刑事裁判の予定とも絡み、後日進行協議にて話し合われる事になった。






まず、八木氏の尋問についてだが、もう何処から突っ込んでいいか混乱するくらい多すぎて、整理するとこからはじめなければいけなかった事を告白しておく。
だいたい、彼の主張の身勝手で自分たちに都合のいい出鱈目の連続である。
彼は陳述書の中で「在特会の普段の主張と本件裁判で原告に求める主張に大きな隔たりがあります」といいながら、その違いを「本件裁判の主張はあくまで不法占拠の解消であって、普段、我々が朝鮮学校に言っている事、これは解体と言ってます」と言う。
続く被告代理人の質問から、八木氏は本件朝鮮学校への嫌がらせは「不法占拠状態が解消」したものとして今後は活動はやめると述べる事によって、今後の犯意を否定しているかのように語るが、その続く口で朝鮮学校の解体の活動は続けるとしている。
彼らが事件を起こした学校は朝鮮学校ではないのか?元々、この事件は八木氏のいう「解体活動の一環」ではないのか。京都の朝鮮学校と他の朝鮮学校の何が違うのだ?
八木氏にとっては整合性があるのか知らないが、世間とそして何より司法が理解をしてくれるのか甚だ疑問だ。
次に、仮処分の街宣禁止を新聞では読んだが、誰にあてたものか内容もわからず、日曜日だからいいかと。また、静かに歩けばいいかと述べていたが、もう、絶句ですよ。西村修平氏も同じ言い訳をしていたが、新聞記事に半径200mは街宣禁止とはっきり書かれており、内容を知らなかったからなどという言い訳が通用するわけがないと思わないのだろうか。被告代理人はよくこんなとぼけた寝言を言わせるものだと呆れかえるしかない。
むしろ裁判官に往生際の悪さを印象づけるしかないと思うのだが。さらに、八木氏は静かに歩けばいいといいながら、静かじゃないとすぐに原告側から突っ込まれているし。

また、ヘイトスピーチに対するこの言い訳は、結局のとこ西村修平氏と同じである。
「あくまで我々の対象というのは反日的な在日朝鮮人在日韓国人反日的な左翼であって、全体を指している訳ではありません」
彼はどんだけ人様に都合のいい峻別を求めるのだろう。まあ、本人は「あんまり説得力になっていないですけど」とわかってはいるようだが。
しかし、それにしても、お前、大丈夫か?と言いたいのは、これ。
「全ての在日朝鮮人、韓国人に悪口やヘイトスピーチを言っているつもりはありません。いずれ善良な在日韓国人朝鮮人の方々は、理解して頂けるのではないかと思っております」
無理。ない。あり得ない。それしか言葉がでない。自分らが何をやっているのかを理解できていない証左と言っていいのだろうか。

この後も、学校の子供の事は何も考えてない。蕨市の中学校に生徒がいたかも考えていない。ブレノ氏の著作権在特会にあるという嘘を暴かれ、裁判官の現地調査で街宣をしようと考えたり、もうしっちゃかめっちゃかで、あげくに裁判長から以下の言葉である。

原告代理人:裁判長、この尋問の趣旨はですね、主尋問ではいろいろまっとうに聞こえるような(被告の証言を崩そうと)
裁判長:そうかな、私はそうは思っていない。


被告代理人も述べていたが、八木氏は今回の裁判で「朝鮮進駐軍」の「証拠資料」を国会図書館にいき一生懸命探してきたようだ。筆者もざっとななめ読みをしたが、まあ、結構な量で、戦後間もない頃の「朝鮮人による犯罪」の新聞記事と警察の記録などが重ねてあった。読んで思ったのだが、彼はこれを「朝鮮進駐軍」の裏付けだと思っているのだろうか?ざっと見た限り「朝鮮進駐軍」なる文言は見当たらなかったと思う。そしてこれは何だろう。思い浮かべたのは、今もネトウヨ連中がやっている、何でも在日コリアンに結びつける犯罪記事のコピペといったところだろうか。それが、戦後混乱期の一部記事、記録を捕まえて「朝鮮進駐軍」の存在証明になると本気で思っているのだろうか。
ましてや、被告らは「総連の前身は朝鮮進駐軍」と言っていたと記憶するが、そんな文献、資料は見た事も聞いた事もない。「総連の前身と言えるものは朝連」というのは知っているが。(詳しくは梶村秀樹著「解放後の在日朝鮮人運動」)
つい、「徒労」という言葉を思い出した。




本日のグルメレポート
大阪は阿倍野だんご本舗。きなこだんご専門。大阪で幾つか店舗があるようで、筆者は阪急梅田で買った。だんごの触感、甘さがほどよく、土産に最適でうんまー。