第14回口頭弁論傍聴記 2 

西村修平氏に対する反対尋問続き〜



◆ザ、コーブの時も貴方は街頭宣伝禁止の仮処分が出ているにも関わらず、会社と社長宅前で街宣していますね。
しています。

◆(主権HPを示しながら)ここで「仮処分を粉砕し、日本人の誇りを守れ」とあります。
はい。

◆貴方は、日本人の誇りを守るためなら仮処分も粉砕の対象になると考えているのですか。
力で粉砕する事はできないけども、仮処分に異議を唱えてリスクを受けてもやるという状況だった。そういう抗議行動をした。

◆裁判所に異議申し立てをしなかったのですか。
異議申し立てしました。

◆したならば、それでいいのではないですか。
こういう運動をする事でコストの負担がある。

◆貴方のいうコストとは。
民事裁判に巻き込まれましたし、それでもやらざる得ない。それが私たちの運動です。

◆それは仮処分が出ていたとしても、会社や社長宅に近づくという事ですか。
そうです。

◆主尋問の最後で、自分たちの大義が独りよがりして皆さんにご迷惑をおかけした。という事については深くお詫び申し上げますと傍聴席に向かってお辞儀されましたよね。
はい。

◆これは誰に対する謝罪ですか。
我々の大義が第三者に対して不愉快な思いをさせたと。それは朝鮮学校の通っている生徒さん、保護者、それに職員たちにも。

◆端的に誰にですか。
その日にいた、朝鮮学校の職員並びに父兄、保護者。

◆前回、傍聴席に職員や保護者がいた事をなんでわかるのですか。
だって、当事者の人たちでしょ。

◆いや、傍聴席って誰でも入れるのですよ。
そうです。

◆貴方は確認されたのですか。
確認できません。

◆それは朝鮮学校の関係者がいるかどうか確認できないという事ですね。
はい。

(裁判長より、いるものだと思って謝罪したという事ですね。)
はい。

◆なぜ、面と向かって直接謝罪しないのですか。
そういう機会を貴方が設けてくれるなら謝罪する。

◆貴方から場を設定しようとは思わないのですか。
その手段がない。

◆お手紙を書くとかありませんか。
機会があれば

大義の趣旨は置いといたとして、相手の迷惑も考えずに、手法が誤りだったと貴方は認めるのか。そう理解していいのですか。
はい。

◆前回裁判あとに、貴方は日本サッカー協会にいきましたね。
はい。

◆(別の主権HPページをを示しながら)竹島の碑がJFAに建立と。ありますが、これは誰が立てましたか。
私が立てました。

日本サッカー協会の敷地内で、ですか。
知りません。

JAFの職員が帰ってくれといってもでませんでしたね。
すぐには出ませんでした。結果的にでました。

◆これも行動するあなたの言う運動の一環ですか。
そうです。

大義は議論しませんけど、相手の人から帰ってくれと言われても退去しなかったり、無断で碑を建てたりとかは貴方のいう行動する運動の一環なのですね。
(抗議文を)受け取って下さいと言ってるのですから、そら帰って下さいというなら帰りますよ。竹島の碑も建てるなというなら建てません。

◆桜井さんと何故同じ日なら駄目なんですか。
私は結構なんですが、拒絶するのは桜井さんで。

(原告代理人交代)
◆12月4日の動画はご覧になられましたね。
見てます。

◆動画では我々は「在特会」「主権」だと何回もいっていますが、それを貴方は見えてますね。
はい。

◆主権の幟がたっていたのはわかりますね。
幟があったのまではちょっと。

(裁判長より、幟があったのを気づきませんでしたか)
気づきませんでした。

◆主権を名乗っていたのはわかりましたか。
言葉までは・・、はい。

◆貴方は、主権回復の名前を使用している事に異議を唱えてませんね。
西村斉に、勝手に抗議活動や幟をたてるのは駄目だといった。

◆プライベートで言ったのですか。
プライベートです。

◆Sさんは1000万円の使い道で不満があり、貴方にメールを送られたのですね。
はい。

◆川東さんの日記のコメントでSさんが、(1000万円は)あくまでチーム関西への寄付金で在特会ではないと書いていますね。西村修平さんが聞いたのも同じ事ですか。
今、はじめてみたのでなんとも。(見ながら)そういう趣旨だと。

◆Sさんからは中谷さんも含めてあそこで捕まっている方々のためにと言っているのに、結局、桜井さんから中谷さんへの援助はなかった訳ですよね。
中谷君に確認しなければ答えられないけど、なかったんじゃないかなと思います。

◆中谷さんの裁判費用は貴方が出されたのですね。
はい。

◆京都事件で中谷さんの裁判費用は誰が出しましたか。
私は出しましたけど、他の人が出したかどうか知りません。

◆修平さんはお出しになった。
私は出してます。

◆桜井さんも出したのでは。
(ここで、裁判長より、反対尋問ですから、もっと直截にズバズバ聞いて頂いていいですよ)

◆では、Sさんは桜井さんに1000万円出したというのは聞いておられますね。
聞いています。

◆そして使途が不明であってSさんは大いに不満であるというのを知ってますね。
知ってます。



(原告代理人交代)
◆ザ・コーブの仮処分の内容は原告の周辺でプラバシーの侵害をしてはならないでしたね。
はい。

◆この仮処分に、半径何メートルとかいう内容は入ってましたか。
入ってました。

◆この命令に違反して入りましたか。
入りました。

◆その中で拡声器をもちいて違反行為をしましたか。
しました。

◆その動画をネットに流しましたか。
そうです。

◆何故、インターネットで公開しようと考えたのですか。
日本の食文化がバカにされ、何故黙っているのか。日本人として戦うんだとしてあげました。

◆先ほど、主権の幟を使うなという話をされてましたね。
それは・・。
(裁判長、はい、いいえで)
はい。

◆それは何時の時期ですか。
12月4日以降。動画を確認した以降です。

◆1月の街宣に出てて、12月のは間違いと、そう言ったと。
あれは間違いではなかった。例えで。許可はだしてました、1月に

◆では、12月のは間違いで、
(裁判長、ようするに、自分の知らないとこで主権の活動がある事が基本にあるのでしょ。
そうです。

◆それをふまえて、彼らは(12月に)勝手な事はしたけれども、主権の名前でやってもらっては困るという意思表明はしたという訳ですね。
動画の確認の後ですね、

◆いや、違います。主権の公認だと・
(裁判長、自分の知らないとこでやったのは間違いだけど、やった事は肯定的にとらえているという事ですね)
◆それで間違いないですね。
はい。

裁判長、旗を使うといっただけで、この人は最初から最後まで12月は間違いだという事では絶対ないという事だと。
原告代理人、そうですね。

(裁判長、特にないですか)
(被告代理人、一点だけお願いします)

以下被告代理人質問
◆先ほど、コーブの件で仮処分でも、あえてやったのだという事実を言っていましたが、その件と本件は一緒なのかどうかお聞きしたいのですけど、本件についても今後も仮処分に抵触しても街宣活動をするというのはありえるんでしょうか。
これは慎重にやらなければならないと思います。というのは、民族間の問題が深く関わってくる事なので、今の状況では抗議活動をする意思はありません。


以下、裁判官質問
◆チーム関西、4人(逮捕者)の方々とは面識ありましたか。
ありました。

◆それぞれ、どの時期にあったのですか。西村斉さんはどうですか。
12月4日の2年くらい前から。

◆中谷さん、荒巻さんは。
同じころ。全員同じころです。


以上、西村修平氏対する反対尋問終了。





まず、西村修平氏に問われているのは他の被告らと少し次元が異なると思われる。一つは主催者としての責任性である。彼は12月4日には参加はしていないが、1月と3月のデモにおいて、在特会と並び一方の旗頭としての責任性がある。故に訴状では「主権回復を目指す会こと西村修平」と組織名が入れられている。この「主権回復を目指す会」という組織と西村修平氏個人が一体化しているというのは、組織、金銭の管理などの証言、資料で自ら認めたとものとしていいと思われる。
次に本人は12月4日に直接参加はしてはいないが、あの日嫌がらせ街宣を起こした主要なメンバーは主権回復の肩書をもつ者らで構成されていた事から、それらへの指示・命令系統のある組織の長としての使用者責任が問われる事になる。西村修平氏は尋問において12月4日は後で知ったと証言はしているが、どのみち後であっても、その嫌がらせ街宣を支持し、1月と3月のデモを主催しているのだから「部下が勝手にやりました」的いい抜けは通りようがないと考えられる。
3月の仮処分違反は、新聞記事は読んだが、その内容、誰に出されたかは知らなかったと言うが、新聞内容を読めば半径200m内での街宣活動が禁止されているのを理解できないほうがおかしい。むしろ西村修平氏は「ザ・コーブ」の件では仮処分違反をしてまでも大義を果たすなどと言う身勝手な証言が飛び出しており、いい抜けの上、悪質性を浮かび上がらせている。

しかし、筆者が最も重要とするのは、この裁判はヘイトクライムを裁く裁判であるという観点である。その観点からすれば上記は現行法による不法性の話しで、それだけなら既に刑事裁判において結論は出ていると考えている。
故に「傍聴記1」の冒頭下部で、裁判において、反省している、謝罪したとする西村修平氏の、今もあるヘイト体質を指摘した。
西村修平氏は言う。「手法が間違っていた」。違う。その主張が間違っているのだ。




本日のグルメレポート
神保町にあるキッチン南海。老舗の洋食屋さん。書泉グランデ筋並びです。ボリューム感のあるカツカレーでうんまー。でも、毎度お昼は混んでるので少し時間をずらして行くのがよろしいかと。