京都・徳島襲撃事件刑事第一回公判傍聴記

京都朝鮮学校いやがらせ事件刑事裁判にいってまいりました。
数日前からの情報で、主権回復、排害社、在特京都の街宣が朝8時から告知があったので、とりあえず見ていこうかなと傍聴券配布時間より早めに駅に着いたのだが、勇士4人のうんちゃらな話を1分も聞いていたら、生あくびがでましたよ。周りを見渡しても聞いているのは、カメラかメモをしている人らで、そんなの記者か公安かヲチャぐらいですよ。そんな光景を見ていたら朝っぱらから連中の理解不能な話に付き合うのが馬鹿馬鹿しくなりそそくさと裁判所の方角に移動しうろうろと。傍聴券が外れた時に心の傷を癒してくれる京都のうまい物を食わしてくれるお店を探すほうが余程ためになるだろうと移動。あの店でとりあえずモーニングを食って、お昼はあそこの蕎麦でもと。もう抽選に外れる事を前提に行動していた。当たり前ですよ。だって、今回は定員50名程の中法廷で注目の刑事裁判という事でマスコミ、親族席がどれ程取られる事か。競争率高過ぎですよ。
そうこうしているうちに先ほどの街宣をしていたチンドン屋の連中も裁判所につき傍聴券抽選の時間となる。見渡せば朝鮮学校側支援者は20〜30名程で連中とそんなに差はない。
弁護団の方に聞いたら裁判後に報告集会もないとの事。考えて見れば刑事裁判のほうは民事と違って検察の管轄で手を出しようがないので体制を組まないのも当たり前ですな。むしろ学校側支援者よりも、注目の裁判のせいか取材陣と公安の数が多いな〜っと。
そういう事を考えていたら傍聴券の抽選があり、なんと一般席が18席しかない中で当たりましたよ。すごいぞ俺!何か持っているのか?おかげで今回は御所の焼き討ちも涙のラーメンレポートもなし。喜々としながら京都地方裁判所209号法廷へ向かう。


それでは裁判のレポへ。
法廷の席につき当たりを見渡すと、検察側がなんかいろいろ打ち合わせしており、被告側の連中も席につく。チラ見していたら、西村修平の横が社長、八木氏でその前の席に在特会奈良支部長中野が座っていたのが可笑しかった。徳島県教組襲撃事件刑事裁判の時、裁判所前で大立ち回りを演じた内ゲバと被告支援のカンパをめぐる内紛当事者らのしら〜っとした壁のオーラが見えるのは私だけ?
そして学校側支援者らも入場し、すぐに被告西村斉氏、川東氏、荒巻氏、中谷氏が民事でも掛けもつ徳永弁護士(中谷氏担当)を始めとするそれぞれ担当の弁護士を伴って席につき、裁判官が登場し開廷。民事と違ってなんとなく空気が重く感じる。


まずは被告人の氏名・年齢・職業・住居・本籍、前科ありなし等の人定質問があり起訴状の朗読があった。
検察の起訴状朗読では京都と徳島の件が読み上げられた。
京都の起訴状は先のエントリーでも載せたものと言葉が変わっていたが罪状にいたる経緯など大筋で変化ないので以下再掲する。
「訴状(京都事件)
被告人4名は永山(本名 I )と共謀の上、平成21年12月4日午後0時56分頃から同日午後1時42分頃までの間、学校法人京都朝鮮学園が設置する京都市南区上鳥羽勧進橋町23番地京都朝鮮第一初級学校南側路上及び同区と場勧進橋31番地勧進橋公園において被告人ら11名が集合し日本国旗や「在日特権を許さない市民の会」及び「主権回復を目指す会」等と書かれた名ののぼり旗を掲げ、同校長Kらに向かってこもごも怒声を張り上げ、拡声器を用いる等をして、「日本人を拉致した朝鮮総連傘下朝鮮学校、こんなもんは学校ではない」「都市公園法京都市公園条例に違反して50年あまり、朝鮮学校はサッカーゴール、朝礼台、スピーカーなどなどのものを不法に設置している。こんなことは許す事はできない」「北朝鮮学校のスパイ養成機関。朝鮮学校を日本から叩き出せ」「門を明けてくれ、設置したものを運びこんだら我々は帰るんだよ、そもそもこの学校の土地も不法占拠なんですよ」「戦争中男手がいないところに、女の人をレイプして虐殺して奪ったのがこの土地」「ろくでなしの朝鮮学校を日本から叩き出せ。なめとったらあかんぞ。叩き出せ」「わしらはね、今までの団体のように甘くないで」「早く門を開けろ」「戦後焼け野原になった日本人につけこんで民族学校、民族教育闘争ですか。こういった形で至る所で土地の収奪が行われている」「日本から出ていけ。何が子供じゃ、こんなもん、おまえ、スパイの子供やないか朝鮮ヤクザ」「不法占拠したとこやないかここは。おまえらがな日本人ぶち殺して、ここの土地奪ったんやないか」「約束というのは人間同士がするもんなんですよ、人間と朝鮮人では約束は成立しません」等と怒号し同公園内部に置かれていたサッカーゴールを倒すなどして、これらの引き取りを執拗に要求して喧騒を生じさせ、その間、上記京都朝鮮学校の平素な授業の実地等を困難にさせもって威力を用いて同校の業務を妨害するとともに、公然と同校及び上記学校法人京都朝鮮学校を侮辱したものである。
第二 被告人川東は同日午後1時頃、前記勧進橋公園内において、前記学校法人京都朝鮮学園が所有し前記理事長及び前記校長が管理するスピーカー及びコントロールパネルの配線コードをニッパで切断して損壊した。
罪名罪状
第一 威力業務妨害、侮辱   刑法234条 231条 60条
第二 器物損壊        同法261条」大筋ではこんな感じで京都はここまで。


「徳島の起訴状
被告人西村氏、川東氏、荒巻氏ら3名は徳島裁判所で有罪判決を受けた、中谷辰一郎氏、未成年O氏と共同してあしなが育英会に募金された寄付を朝鮮学校に支援金を渡した事をもって徳島県教組に正常な業務を妨害する目的で侵入。反日教育を行い子供たち自尊心を奪い非常な教育で性教育を行う変態集団、それが日教組という横断幕、日章旗を掲げ拡声器などをもちいて職員2名を取り囲み売国奴募金詐欺、非国民、死刑じゃ、腹切れなどと罵り、受話器を取り上げ騒ぎたて拡声器などでサイレンを鳴らし13分間に渡り同事務所内を喧騒状態に陥れ同組合の業務の遂行を妨げた。
罪状罪名は「建造物侵入」「威力業務妨害」刑法130条134条」
こちらも大筋では間違っていないと思うのだが、ともかくメモしきれない早口で読み上げられるから端折っている事を留意してほしい。

続いて裁判長より黙秘権の告知があり、被告人・弁護人の陳述が述べられた。
まずN氏が用意してきた陳情書を読みあげる。
「京都朝鮮学校は本当の意味での学校ではない。総連指揮下にある朝鮮学園の校長、教員等は子供知らせないで公園を占拠してきて許し難い。しかも教育内容の点でも子供が被害者です。北朝鮮の教育がなされその中から裏工作を担う活動家に仕立て上げられているものもいる。総連の高級幹部の子弟は授業料を免除されている。そのような実態を社会的に明らかにしたいがため行動した。今回の行動は学校の向かいにある公園に勝手に置かれている朝礼台、サッカーゴールを校内に引き渡すとこまでしか考えていなかった。最初は静かに引き取りを求めた。その後こちらの主張を伝えるため現場にいた仲間を含めて起訴状にあった言葉を述べた事は認める。でも犯罪はしていないから無罪です。徳島事件は日教組あしなが育英会の名を騙り募金を集めて自分達が集めた募金を混ぜてそれから配る汚いやり方です。あしなが育英会の募金は子供達が街頭で集めたお金で、その子供達を見てカンパした人たちがたくさんいたはずだ。しかし徳島の日教組は連合に申請して朝鮮学校に150万円を寄付した。朝鮮学校は総連の支配下にあり北朝鮮支配下にある。これは誰もが知っている事実だ。我が国を狙う核兵器武装したテロ独裁国家に支配される学校に寄付がいき善意を踏みにじるのは許されない。全ての寄付と日教組の金をまぜてマネーロンダリングして連合に渡した政治活動だ。当日は建物に入る予定はなかったのだが、人がいないので建物に近づいた。神戸から付いていた警察官も特に咎める事もないので建物に入りました。また受付の人も苦笑いしながら2回にいくように合図しました。だからこの機会に募金の経過を聞き抗議する気持ちをぶつけようとした。抗議での激しい言葉は起訴状のとおり。しかしあくまで市民の良心を踏みにじった事への抗議です。労働運動で激しくしているのは書記長だ。自分も政治的主張を述べたに過ぎない。罪の認識はないし犯罪性はない。どちらの事件も法律上の事は弁護士が説明します。」(これも細部表現は違っている。そしてですます調であった)

次に川東氏が威力業務妨害に関して自分は電気技師で、公園内に設置されていたスピーカー、コントロールパネルが危険な配線であり公園で遊ぶ子供たちに危害が及ばないように外して返そうとしただけという趣旨の陳述があった。荒巻氏に関しては西村斉氏と同じで省略された。
続いて京都の案件だけに関わるN・S氏は自らの陳述書を読み上げた。「幟旗等をもって拡声器をもった事実は認めるが、中谷辰一郎氏が述べたのは学校が公園管理法に違反してスピーカーなどが置かれているのは許されない。そして戦後焼け野原の中、朝鮮人による土地の収奪が行われた、日本から出ていけといっただけ。これらは事実に基づいており、公園の不法占拠や拉致事件に関与してきた朝鮮学校とこれを支配する朝鮮総連と背景にある北朝鮮に向けた抗議活動であり、朝鮮学校に向けた侮辱罪には当たらない。起訴状にスピーカーやゴールポストを執拗に返そうとした事実は認める。抗議集会の間は平穏な授業が妨げられたのは事実だが、それは自分達の行動のせいではない。抗議集会の最中に学校関係者が突きかかってきたのが原因だ。それによって学校関係者、警察ともめ喧騒となった。喧騒が全て自分達の責任だというのは一方的だ。」という趣旨であった。
続いて恐らく西村斉氏担当弁護士の甲南大法科大学院長の渡辺修弁護士だと思うのだが、起訴状にある事件を起こすにあたっての共謀性について否定をした。そして京都朝鮮学校への業務妨害と侮辱についても意図はなく争うと宣言。徳島においても建造物侵入と業務妨害についてもそのような目的はなかったと争う等の考えを示した。他の弁護人も被告の主張に沿い無罪である項を告げ争う姿勢を示した。

つまり総論として被告らは、ネットでの映像に映された事実関係は認めながらも、京都においても徳島でも自分達は認められる正当な抗議活動を展開しただけで、違法性はなく無罪であると主張していると言っていいのではないだろうか。ただ、中谷辰一郎氏だけは少しニュアンスが違っていて罪を認め情状を求めている側面がある。
しかし、被告らが学校側と県教祖に向けたそれぞれの活動はどう見ても悪意に満ちたもので暴力的でもあり、侮蔑どころではすまない名誉棄損、人権侵害に相当するものだ。
正直、裁判の数日前より在特会関連と主権回復を目指す会において無罪論的な主張がなされていて、被告らは無罪を主張するだろうという予測はありその想定の下で裁判の傍聴をしたが、無罪とする主張を聞いた時に正直驚いた。何を?と言われればその主張の荒唐無稽さにだ。あれが正当な抗議活動だと認めたら世の中において抗議活動で捕まる人間なんか存在するのか?どんなに都合のいい弁解だろうと思う。これを被告担当弁護人らはおかしいとは思わないのだろうか?自分達がいかに無理筋な主張をしているのかを。しかしまあ、むしろこのような被告の主張の弁護を引き受けた姿勢も弁護士の倫理に沿うものであるしむしろ立派といっていいかもしれない。これは同情しますよいうべきか。ともあれこの瞬間、被告らは事件に対し何の反省もない事を自ら証明してしまったと言っていい。

この後も被告弁護人らによる細かな?無罪主張はあったが、これを読んでいる方々には申し訳ないですが、正直私の頭が白くなってしまってメモを取りきれていません。よって割愛させて頂くしかないのです。申し訳ない。


続いて検察より被告ぞれぞれの調書を早い口調で要約が読み上げられ、被告らの経歴、活動内容と朝鮮学校での公園利用状況を述べ、事件にいたるN氏ら被告人らの行動のあらましが語られていった。後徳島の事件も同じように語られた。ここでは被告らを含む取り調べで得られた事実関係が述べられたと思うのだが、特に目新しいものを感じなかった。
そして被告弁護人より先ほどの無罪主張である抗議活動が法の何条であり認められる項が述べられた。ここらは声が小さく早口で聞きとられなかった。弁護士と検察はそれぞれの書面を交換する事で細かく把握できるが、聞くだけの傍聴ではついていけない。あの書面がほしい。
それでも一応、ここでは繰り返し被告らが無罪を主張する根拠として以下のものが上げられていた。(取りこぼしはあると思う)
京都
朝鮮学校北朝鮮支配下である。それに抗議した。
○学校は公園を不法占拠していた。
○危険物を除去しただけ。
○警察官が現行犯逮捕しない。
徳島
○寄付は詐欺活動だ。
○わざわざ朝鮮学校に寄付するのは寄付者に対する不正行為だ。
○警察は現行犯逮捕していない。
○上記両事件行動はN氏が良く考え調査したものだ。
最後は、なんかもうN氏が首謀者認定されている気がするのだが・・・。そして警察はやはり現行犯逮捕をしない事を言い訳に使われていますよと。

次に検察の証拠確認が行われていたが、被告弁護士より調書への指摘があった。
その内容は公園管理課の人間が「使用許可も与えてないのにもらったと錦の御旗のように騒ぐ在特会も悪いが、50年に渡りグラウンドを使用してきて近隣住民の変化に気づかず現実に対応してこなかった朝鮮学校が一番の原因だと思います」と証言をしたというものである。ひょっとしたらこの証言は元校長が略式起訴されたものに何かの影響があったかもしれない。
これはどう考えればいいのだろう。検察の調書がどのような中で行われたかは気にはなるところだ。
だが、この証言の前部分を聞いていると工事前までは「学校の公園使用状況は知っており朝鮮学校の公園使用には特に問題を感じなかった」とこの証言者は述べている。そして阪神高速建設の工事がはじまり公園が狭まり公園の使用環境は確かに変わった。しかし「(高速道検察による)工事により公園が使えなくなるのは勘弁してほしいとの学校側からグランド使用の要望」も聞いていたしそれが懸案事項の認識であったとの証言もし、公園の朝礼台とゴールポストの撤去を1月末までという約束も学校側とかわしているのだ。これは民事における朝鮮学校弁護団の第3準備書面と一致する。このように学校側と話し合いをし約束事もしていた人物が何故上記のような証言をするのだろう。それが不思議だ。
また、ここで気がつくのはこの証言者がいうとこの「近隣住民の変化」というとこだ。確かに運動会やバザーは行われていたが、時間にして半日の間の使用であり頻繁に行われるものではない。車の駐車のトラブルというのも「近隣住民の苦情」として聞いたそうだが、注意をしてその後問題はなかったそうだ。なのに何故、学校側が一番悪いとの証言が出るのだろう?そして不思議なのは「50年にも渡る」という被告らと同じような文言が出てきた事に注目したい。例えば「長きにわたる公園使用」とか「昔からの公園使用」だとかいう表現なら理解できるが、何故被告らが毎度のごとくスローガンとしてあげる「50年に渡る公園占拠」の「50年」なのだ?管理者がそのようなキーワードを出すのが不自然ではないだろうか。証言者は余程「例の怒鳴るようなクレーム」を出した人物の影響を受けたと思うほうが自然ではないだろうか。
ではこの証言者に対し苦情を言い困窮させたという近隣住民のはどの程度いたのだろう。そして第三書面ではこれらは事件の起こる7カ月前2010年5月以降からクレームが始まったという事だ。

今まで明らかになったものを整理してみよう。
① まずここで第3準備書面「公園管理課に怒鳴り込むようにクレーム」した人物の存在が浮かび上がる。この「近隣住民」は頻繁に学校側が何かするたびに怒鳴り込むようなクレームをしてきたそうで、公園管理課の人間もかなり参っていたそうだ。
② 次に事件を起こした西村斉氏が近隣住民の苦情により行動したとの証言がある。
③ また西村斉氏の証言で「在特会会員」による通報により事件を起こしたとの経緯は先のエントリーで明らかにしたとおりだ。
④ さらにこの調書の中で事件前に公園管理課に12月4日(事件当日)に公園を使用したいとの住民の要請があった。内容は公園使用範囲が畳2畳ほど。拡声器も一つ使用と。証言者は「それくらいなら許可をとるまでもなく煩くないようにと」返答している。(これは西村斉氏自身であったとの証言があり)
⑤この「近隣住民」は事件後西村斉氏に感謝の言葉を述べたという話もあり、さらに被告周辺の支援者の何名かは彼らの街宣の中で「近隣住民」の話を聞いたと語るものがいた。
⑥ 最後に起訴状の冒頭に見慣れない名前があるのに気付いただろうか。それは「被告人4名はI氏と共謀の上」という部分だ。イニシャルで書いてあるが、この京都朝鮮学校いやがらせ事件を追う私が初めて見る存在であった。なんと被告4人を含む事件を引き起こした11名以外に事件の関与を認められた人物がいたのだ。そしてこのI氏はこの事件の最初の「共謀」の部分でしか登場しない。
これら上記出来事は全て5月以降に起こっている。これもどう見ればいいのだろう。私には上記「近隣住民」が全て同じベクトル同じ臭いがするのだがそれは気のせいだろうか。

私としては被告弁護団がこの「近隣住民の苦情というものを具体的に上げいかに朝鮮学校側が非道な行いをしていたか」を是非にも語ってほしいと願う。その近隣住民の苦情がどのようなものであり、どの程度のもので、何よりもどれ程の数の人々が迷惑を被っていたかを是非とも明らかにして頂ければなと思う。
そして「近隣住民」というものの正体を明らかにしてほしい。
私は被告が訴えその支援者が毎度唱える「近隣住民の苦情」というものの実像が明らかになるのもそう遠い先ではないような気がする。



検察証拠に対するやりとりの後、あのブレノ氏が撮った事件当時の映像無編集版が、約40分京都、徳島の順に流された。
上映は以下の映像シリーズの中の騒乱部分がそれぞれ流された。
京都朝鮮学校いやがらせ事件
http://www.youtube.com/watch?v=6Nzr-0--stc&feature=fvw
徳島県教組襲撃事件
http://www.youtube.com/watch?v=_fLCWFjgXaI&feature=related
上映時、傍聴席は静まり返える。その中で映像を見つめる裁判官らのこわばった顔が妙に印象的であった。
そして映像終了後閉廷。

次回日程は2月7日(月曜日)209号法廷にて。
凪論「第2回公判は2月7日11:00から 〜京都朝鮮第一初級学校威力業務妨害事件〜」
http://blog.livedoor.jp/patriotism_japan/archives/51731546.html


最後に。
この裁判の間、西村斉氏は緊張のせいか顔が少し赤らませ終盤は疲れた感じであった。頭を剃りあげた川東氏はニタニタしながら正直気味が悪かった。荒巻氏はそわそわと周囲を気にしてか落ち着きを感じなかった。中谷氏は背中を向けていたので表情はわからなかった。被告らは今回無罪を主張してきた。自らの主張をぶつける事で何か本懐を遂げようとしているのかもしれない。しかしそんなものでこの裁判の有罪判決は微動だにしないだろう。
でも私はこの刑事裁判にそれほど期待を寄せていない。何故ならこの刑事事件は検察主導であり、その検察には差別問題に対する視点があるのかという疑問があるからだ。確かに被告らは逮捕され今裁きの場にいる。しかし検察が求める裁きは何処まで行っても、業務妨害罪であり侮辱罪についてなのだ。あの事件は単に罵声をあびせられたとか、騒がれたからでは断じてない。人としての尊厳がこれでもかという程に貶められ辱められた事件である。そしてこの社会に隠れ見えにくかった露骨で醜悪な人種差別を鮮やかに浮かび上がらせた事件でもある。そう考えると私はむしろこの事件の映像を見て顔をしかめた裁判官に少しだけ期待をしている。







裁判が終わり、素敵な方々と裁判所近くの生蕎麦屋さんでネギそばを頂く。おいしゅうございました。