第13回口頭弁論傍聴記 1 

ちょっと、ワロタ・・。
http://itaishinja.com/archives/3405325.html
そんな私の傍聴記ですよ。




裁判が始まると、原告被告双方から提出の書面、証拠資料の確認が行われたが、今回は結構な数が出されていたようだ。後の原告支援集会で語られていたが、被告の提出物のほとんどが総連批判と中には戦後間もない頃の新聞記事、議事録などがあったようだ。内容については今後確認していきたいが、「戦後のどさくさに紛れて土地収奪した朝鮮人」という被告側の主張内容の補強であると思われる。
原告側の証拠物としては、本日の尋問に即したものとなるが、被告側徳永弁護士から中谷氏の陳述書提出の遅れがあり時間的制約があったようである。
さて、今回の裁判は本来なら、事件の首謀者とされる西村斉氏、当時主権関西支部長であった中谷氏2名の尋問予定であったが、西村斉氏が「ロート製薬強要事件」で逮捕されるや被告代理人である徳永弁護士より被告尋問予定の変更申し出があり、西村修平氏と入れ替わるという形になった。


さて、法廷内で確認がなされた後、中谷氏の尋問に入るのだが、被告側徳永弁護士の主尋問で一連の事件に対する中谷氏の主張は、「北朝鮮と一体化した朝鮮学校」がありその上で「法を捻じ曲げて不法占拠する朝鮮学校」に抗議街宣を行ったという事だ。これらの認識は後の西村修平氏の主張と同一と思われ、また被告側準備書面でも出されたもので目新しいものではなかった。
まず、尋問において、中谷氏自身これらの認識はネット情報だけではなく自らも調べてそのように認識したとの事だった。恐らくそれらの資料が今回証拠物として提出されたと思われる。

続けて、
「総連とは拉致、ミサイルによって日本の安全保障を脅かす北朝鮮出先機関であり、そのような総連に抗議する恐怖心はあった。具体的には戦後のどさくさの時期に暴力革命を目指した暴力集団、公安庁でも出ている。今でも彼らはまったく反省せずにいる。
日本人が朝鮮人に対してもつ恐怖心がために、不法占拠、少々不法な事をやっても何も言ってこないだろうという横着さに対する抗議表明だった」

等と証言した。
ここで述べておくが総連と一体化する朝鮮学校という認識について、総連は朝鮮民主主義人民共和の出先機関として側面と海外公民としての権益擁護という二つの性格がある。中谷氏は総連を悪魔化しているが、単純にとらえられる組織では決してない。パレスチナハマスのように悪魔化の世論誘導される組織があるが、民族的権利を獲得するための運動をする権利は認められるべきであるし、それを一面的にしか捕らえられず封鎖し排外するというならば、いきつくとこは、所詮、在特会を生み出した「人の家ででかい面するな」的な傲慢で矮小な態度ではないかと筆者は考える。
少なくとも学校の公園使用に関しては、原告側第三準備書面で事の経過が書かれており、もともと広い空地であったところを学校、行政、住民による三者協定により使用が確認され、そのために学校グラウンドとして使用する部分はフェンスも設けられており、阪神高速の建設に伴い公園が小さくなったとこで、この事件が起こった経緯がある。
余談であるが、京都朝鮮学校襲撃事件の刑事裁判資料には学校側がこの公園を買い取るという2回に渡る申し込みの議事録が証拠物として出されており(市が断っている)、この公園の遊具も学校側の寄付によって立てられていた事を改めて記しておく。

次に12月4日、1月14日、3月24日の一連の事件の事実関係についての証言が続いていくが、まあ、動画をみりゃわかるでしょという事で割愛する。
目についたとこは、3月24日の仮処分に関するとこで以下の証言で

「仮処分が出ている事を知らなかったのか
警察からは決定書を見せられた事はない
通知をもらった記憶はない
3月24日新聞に載っていた。朝日新聞
西村修平には連絡した 決定しているどうしましょう
内容がわからないので、見てから検討しようという事になった。
通知は知っていた。違反するかもしれないと、日曜日だし学校は休みだし誹謗中傷ではなく正当な抗議なので大丈夫だろうと思った。授業妨害ではないから大丈夫だろうと」

ここらは被告準備書面で書かれていたとおりだが、ロジックとして「通知を見てないので内容はわからない」と、後、新しいところで「日曜日なので学校は休みなので大丈夫」というとこだろうか。


以下はその朝日新聞の内容紹介。
三羽の雀
在特会らによる朝鮮学校再襲撃を禁じた仮処分決定(京都地裁)は当然【追記あり
http://d.hatena.ne.jp/three_sparrows/20100325/p1
「京都朝鮮第一初級学校(京都市南区)の敷地を中心とする半径200メートルの範囲で、学校関係者を非難する演説やビラ配りなどの脅迫的行為を禁じる仮処分を決定した」


仮処分の内容、正式な通知を見てないという事だが、ここらの点は被告らにとって「賠償金減額」のわずかな動きになるかもしれないが、後に述べるが裁判所が、通知を実際に受け取った西村斉氏を召喚する動きが重くない印象もあり判決に及ぼす影響はあまりないと推測される。原告側が望んでいるのは原告の冒頭陳述に述べられたとおり民族教育権の認知であり、この事件は人種差別であるという2点でここらは大きな問題ではない。むしろ被告側の往生際の悪い態度が暴露されるならば被告側の失点につながると思われる。

後、興味深かったのはチーム関西のHPの管理はブレノ氏だという証言と中谷氏がチーム関西の資金について「西村斉氏から誰かが罰金を払う時や誰かが市議会選挙に出るからなどと聞いた」と証言したところか。
筆者の頭にはすぐに、チーム関西の戸田氏メガネ窃盗遺棄犯と川西市元市会議員候補が思い浮かんだ。


主尋問の最後に中谷氏は以下を述べた。

「いま、事件を振り返って法を犯した事は反省しました。
日本人に働きかける道義的な運動をしているので、子供がたくさんいる施設に対してやった事は許されないものだと思う、やはり間違っていたと思う。抗議した中に子供たちがいたんだと、その事に反省しているというが、抗議活動をしている時に中に子供たちがいるとは考えがおやばなかった。その時は総連に関わる組織だという事で高揚していました、子供がいた事は眼中になかった。その事を反省する。怖い思いをした子供たちには申し訳ないなと思っています。
ただ、いらだちのためにやったのではなく政治的な事でやったという事で、子供の周りにいる大人の人たち、教育の場で共有財産を勝手に使うという事は子供がいる現場でおこなわれている、それを見ている子供たちのすこやかな成長にとって本当にふさわしいのか、という事をやはり同時に反省していただいて、やはり親が朝鮮人、日本人、シナ人とこういったわだかまりがある中で、すごしているなかで、やはり駄目なものは駄目、やはり批判しあえる、そして理解しあえる、そうした形でいければいいなと思います」
また、補足として徳永弁護士が陳述書から
「刑事事件でもいったように、朝鮮学校で行われている教育はそれこそ日本人に対する憎悪を植え付けている弊害だ。
金体制に絶対の忠誠をちかう教育は真の民族教育とはかけ離れていると思います。朝鮮学校は総連から独立し、子供に配慮した教育が行われる事を切に望みます」と付け加えた。


はっきりというが何とも手前勝手で独りよがりな「反省」だと思わざる得ない。
「不法占拠」での抗議が既に間違っている認識がいまだにあるという事の告白であり、朝鮮学校の中身を理解していない不見識さの暴露と言ってよく真摯な態度とは到底思えない。原告側から出された書面、資料を読めとしか返す言葉がない。土台、「シナ人」という言葉を使っておいて、なんの理解しあえる関係が生まれるのだ?
この謝罪の欺瞞性は次回の西村修平氏と合わせてさらに述べたい。


この後、反対尋問が続く。
原告弁護団は、どうも中谷氏の証言を通して、ブレノ氏、西村斉氏、主権関西にと西村修平氏の責任性を導き出そうとしたようだ。証拠物をとおして、読み合わせ確認が主になった。他にもいろいろ今後のために抑えるべき証言を引き出したというとこではないだろうか。恐らく今後生かされると思われる。



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