第10回口頭弁論傍聴記 後半


(第10回口頭弁論傍聴記前半よりの続き)
(前半と同じく実際はですます調で進行している)
(筆者が内容を理解できない。漏らしている個所は「うんぬんかんぬん」としている)



原告側代理人からの尋問

朝日新聞の記事を示す。
彼は無表情だった 「孤族の国」男たち―5http://www.asahi.com/special/kozoku/TKY201012290338.html

◆確認したいのだが。
ちょっとまって。取材では本名がわからないようにと言ってたのに。
◆ここで「現実の社会で右派団体の撮影にのめり込んだのは、行く度に喜ばれ、必要とされたからだった」
撮影されてありがとうという事か。
◆人に喜ばれたというのは具体的に誰の事か。
最初に言われたのはウィグルのデモで荒巻さん。前の朝鮮総連の撮影をしてくれてありがとうと言われた。
◆西村斉さんにはありますか。
そう言ったのはあまり記憶にない。
◆川東さんはどうですか。
明確にはないけど、交通費出してもらったりご飯をおごってもらったりする。
◆この記事で(喜ばれたと)念頭においていたのは誰?保守系団体。
まあ、雰囲気で。社交辞令であったかもしれない。
◆(資料をもって)このようにたくさんの動画をとっているが、この原動力は何だ。
先ほど言った「japanデビュー」の偏向報道に対してが・・。
◆それが原体験だと。
はい。
◆記事下の「本当は何をしたいのか、と聞くと、拍子抜けするほど普通だった。「中小企業でこの人がいると便利だなっていう人がいるでしょ。パソコンもサッと使えて、ホームページもチラシもつくれる。本当は、そうやって役に立ちたいんです」
これは記者の人が言っている事。そんな人もいるねという話。
◆貴方は目の前にあるものをそのまま映すのがポリシーだと言っていますね。
はい。
◆でも、桜井さん、西村修平さんにくっついてそのまま撮影してたり、特定の人のスピーチを映しているという事はないですか。その人の主義主張をそのまま流してないか。
その人の行動を映せば、興味のある人が見る。アクセス数があがるであろうと思いカメラを向けている。
◆貴方は真実というけど、特定の主張だけではないかと聞いている。
それは・・(何か言おうとして詰まっている。原告代理人はい、結構です)
◆12月4日の編集でピックアップとかの基準は。(この時期のブレノ動画には最初に音楽と内容を抽出したタイトル部分があった)
最初の一分で、その動画でどういう事があったかを短縮している。
◆もめ事の部分でのUPというのをやりますね。あえて選ぶように映している。文句を言う人の顔をアップにしているが、それは貴方の判断か。
(無言、思い出している風か)
◆九条河原町での在日高齢者への街宣で、空き缶が投げられた時も映している。
投げつけた人がいたので。全体を撮っていたときにアクションがあったので。
◆テレビ等では不適切な発言があった時にカットするのは常識だが、肖像権に配慮しモザイクを入れる。貴方はそのような事をした事はあるか。
12月4日の学校側から現れた弁護士の顔にはモザイクを入れた。
◆言われたからか。
主張していなければ、言われればやめる。
◆校舎から顔を出した小学生の顔も映したのは?
あれはピントがあってない。
◆ピントがあっていたとしてもそのまま流すのか。
はい。
◆他にも在校生が荒巻さんに呼ばれている所を撮っていますね。
ええ。
◆弁護士の顔にはモザイクを入れているが、他の人はそのまま映している。普通は、撮られるのはいやでしょ。貴方だっていやでしょ。
僕は許容しますよ。
◆普通は承諾を得られた時にアップするでしょ。わからない時は配慮するのが普通でしょ。
風景を撮影する時は(うんぬん)
◆その弁護士が名刺を西村斉さんに渡し、それを撮ってと言われ、(映す直前で)カットして他の場面にいきましたね。
はい。
◆そこで弁護士の名刺を映さないという配慮をしたかに見えるが、コマ送りにすれば見えている。これは?
まったく記憶にない。
◆これはいかんでしょ。編集すればできるでしょ。(見えなくする事を)
いや、わからない。2年前なので、その時の意図がはっきりとは・・。
◆1月14日、公園でピアス(チーム関西メンバー)さんが「ここに、フンを落としたらね。朝鮮人のエサになるから、フンを落とさないで下さい」と言っている。これは編集して流している。どういう意図なのか。
見ている人がどういう事か判断すればいい。
◆そういう事を流すと、傷つく人とか嫌だという人に思いが及ばないのか。
それだったら、それを見てピアスさんが醜い人だと判断すればいい。
◆貴方の編集の意図を聞いている。だから裁判になっている。
酷い事を言われて、もちろん傷つく人もいるかもしれないが、ピアスさんが心ない神経と酷いというのをもっていると思えばいい。
◆貴方はどうなのですか。中立だから何も思わないのか。
その時、何かいったかな。
◆ピアスさんはこんな「超汚染人」というプラカードをもっていた。
ピアスさんの表現がそうだと。見た人がピアスさんを酷いと思えば。
◆そういうのを貴方は許すのか。
はい、許します。
◆在日高齢者の施設にいった時に、荒巻さん、西村さん、川東さん、中谷さんらが抗議文を渡しにいくとこで警察に止められる。その抗議文には「棄民政策によって日本国に不法投棄された廃棄物民族朝鮮人どもは、まともな乞食になれ」。川東さんが読んで、荒巻さんも「ひでー」と笑っていた。これも貴方は撮影してアップロードしましたね。
はい。そういう事をいったという事で。
◆西村さん、荒巻さん、川東さん、中谷さんと知り合ったきっかけは、NHK(抗議)の撮影からか。
NHKはおつるさん、きなさんだ。荒巻さん、西村さんとは朝鮮総連の時、中谷さんもそれくらい。川東さんは連休前。
◆荒巻さんに声をかけられた時「貴方、上手だね」と言われたか。
ウィグルの時、「うまいな」と。
◆それまでは、(彼らの活動では)それぞれが撮影をしていたが、貴方がきて、いるなら撮らなくなった。
いや、それは僕の判断ではない。
◆12月4日に(他の人は)撮っていたか。
僕が貢献していると意味か。
◆そこまでは聞いてない。(他の人は)撮っていたか。
僕が撮ってない事は(後不明)
◆予定は、最初2ちゃんからだったけど、そのうち直接聞くようになったのか。
何時何があると。
◆言われたら(撮影に)いくのか。
ほぼ。
◆報酬を受け取った事はあるか。
在特会のほうから交通費が出た事はある。
◆川東さんからカンパはもらったか。
交通費くらい。あと食事をおごってもらったり。
◆荒巻さん、西村斉さんの主義主張に共感している事はあるか。
僕にはこの人たちが言っている事を判断する域に達してない。
◆西村斉さんは供述調書の中で貴方は自分達を全面的に賛同する仲間だと言っていますが。
そのような事はなかったと思う。
◆言っています。後に準備書面で明らかにします。
在特会や主権回復の会の活動にはほとんどいっているか。
連絡を受けて行っているのはある。
在特会の活動にはほとんど参加していた。これは川東さんが言っていた。
他でどのような感想があるか知る事はできないので。
◆(在特会などの)活動において動画の重要性を認識しているか。
僕の動画は見た人が判断する。
◆ギャラリーの数がネットで上げると圧倒的に違うが。
と、いわれても。世の中は変化しているし。テレビがある。
◆テレビとかと違い、力のない市民としてだ。ネットは力になるのではないか。
どのレベルから力があるか・・。
◆だから議論はしない。
普通に(ネット上では)何十万もあるのは普通にある。ケーブルテレビでも・・。

(ここで被告代理人より「答えがかみあってないと思って・・・・発信メディアのという事でとらえているわけでしょ」と原告代理人に問う。裁判長、苦笑。原告代理人「タネをあかすわけにはいかない」)
裁判長がブレノ氏に「話は、聞かれた事は答えて」と注文。
ブレノ氏「間違った解釈は極力避けたいと思って・・答えます」

◆撮影しているのは政治活動だけではなく飲み会等も含まれているが、貴方のポリシーからすれば、どうしてそこまでするのか。
こんな人たちだと。アクセス数をふやすためだ。
◆DVDにして販売していますね。
はい。
◆ニコ動では貴方の説明文がある。「活動継続のための支援をよろしくお願いします」と。
そうだ。
◆DVDの売り上げは幾らぐらいになったか。
最初の頃は多かったが、段々落ちて来た。活動のためと書いてあったのは誤解されると思って途中から「撮影活動」とした。
◆それはなぜ。
「活動」としてしまうと、他の映っている人らを支援していると、関係ないというか。
◆でもね、明らかにチーム関西を支援しましょうという文書が入っている事があるでしょ。
(ここで被告代理人より、誤導の恐れがあると異議。対して原告代理人「誤導」ではないと。証拠を示す)
◆下の方で「チーム関西活動援助はこちらへ」とチーム関西のアドレスが載せてある。これは貴方が支援している風にしか見えない。あとポスターのアドレスを載せてポスティングの協力お願いしますと書いてあるじゃないか。
何時の・・。
◆最近だ。最近もしているか。
問題になっているのは(2年前の)12月4日の事で、それから2年以上たっている。赤ん坊のような状態だ。
(ここで被告代理人より「質問をもう一度お願いします。答えられるはずだから」)
◆「チーム関西活動予定」協力援助はこちら。と書いてある。
予定表がここにあると。協力援助はこちらとクリック。
◆(証拠を上げ)ポスターを示す。12月20日のウトロのデモ。参加して下さいとある。
はい。
◆上の方に「朝鮮人をウトロから追い出そう」と書いてあるが「朝鮮人」の上にルビで「悪質な」と書いているが。
「悪質な」で限定している。
◆悪質なというのを何故ルビにするのか。
日本語は難しいかもしれないが、うんぬんかんぬん。(よくわからない)
◆だから限定の意味でしょ。限定する意味を聞いている。小さいから見えないでしょ。よく読めばわかるが。
スペースの問題だと思う。
◆貴方が在特会らのメンバーと親しいと思ったのは徳島に車でいった映像があったでしょ。車で(走りながらマイクを通じて)呼び合っているとこ。そんなに親しいのか。
在特会は関係ないでしょ。
在特会には所属はしてないか。
はい。
◆では、京都朝鮮学校に親しい人はいるか。
いない。
◆貴方が動画をUPするとこは何処か。
ニコニコ動画。ユーチューブはアカウントを削除された。
◆ユーチューブのアカウント削除で抗議したが。
いえ。
◆仕方ないと思ったか。
面倒くさい。
◆ユーチューブのアカウントがなくなった後もニコニコ動画でアップロードしているか。
はい。
◆肖像権について考えた事はあるか。
常日頃考えている。
◆貴方なりの肖像権侵害とはどういう事か。
(撮られた人の?)主張と違う、本人の意思と違うとこで載せれば侵害だと思う。
◆肖像権ですよ。顔。
通行人は通行人なので権利侵害してない。
◆よくわからないという事か。
(ここで被告代理人より苦笑しながら「聞いてあげて下さい」と)
うんぬんかんぬん(よくわからない)通行人はかまわない。
◆陳述書にニュートラルだと書いているが、貴方の信条はニュートラルという意味か。立場がない立場というのはあるのか。
この人は悪い事をしていますよというふうには書かない。見た人の判断にまかせる。朝鮮学校を襲撃する連中とは書かない。
◆公正中立というのはジャーナリズムの精神だと思うが、そうか。
僕なりの判断。
◆意見が対立している時に、双方の意見を聞き、調査するのが真実に近づく方法ではないのか。
それは見た人の判断。
◆貴方は(双方の意見を聞き、調査を)しないのだな。
はい。
◆西村斉さんが「戦後のどさくさにまぎれて土地を奪って作ったのがパチンコ屋」と在特会などは言っているが、これら言い分を一方的に配信し続けている。
まあ、そういう発言があると。
◆それが真実であるかどうかの裏付けを、貴方はまったくしていないのですね。
はい。
◆昭和20年代にパチンコ屋とかありましたか。
いや、まったく知らない。その西村斉さんの発言は見た人が確認を行うべきだと思う。
◆貴方は調査するつもりはないと。
はい。
◆という事は貴方のやっている事は真実をありのままではなくて、在特会の言い分をありのままではないのか。
在特会がこう言っていると。
◆貴方は撮影だけをしていると言いながら、こうすればいやがると計算した上でやってないか。例えば徳島のTさんが「やめてくだい」と嫌がっている。貴方は映しましたよね。
はい。
◆他方で、荒巻さんや西村斉さんが「ここ撮って」と言えばすぐ撮っている。
はい。
◆全然、公平ではない。
これ撮ってといえば撮る。うんぬんかんぬん。(よくわからず)
(裁判長、苦笑しながら次にいってと)
◆貴方は「ここが変だよ在特会」というブログを知っていますね。
はい。
◆そのブログをそのままニコ動にUPしましたね。
はい。
◆ブログをニコ動にUPするのはおかしい。止まっているのだから。
主張を載せた。こう言っていると。後で本人から削除してくれと言われたので削除した。
◆ニコ動のギャラリーがいるわけで、そこに批判的なブログを載せて、貴方の支持者に晒し者にしようとしたのではないか。
ニコニコ動画というのは貴方方からみたら、そういう人もいる。
◆そういう事をされればいやでしょ。ブログ主としては。
うんぬんかんぬん。(よくわからない)その基準は何なのか。
(ここで裁判長が時間も限られているのでと間をとる)
◆そのブログ主に貴方はこう言っていた。「考え方の違いは、戦後60年お互いに空回りを続けてきた結果です。だから摩擦を繰り返す事が大事だと思っています」これは貴方の文書ですね。
はい。
◆考え方の違いというのはどういう事だ。貴方は中立ではないのか。
いや、対立する考え方を・・。うん。(詰まる)
◆(同じブログに)「逆に同じ事をされたら、その様子を一部始終撮影し、私情を挟まないように配慮して公開するだけです」こう書いていますね。
はい。
◆つまり一部始終を撮影して、攻撃され困惑する姿を公開する事が、相手にとってダメージを与える事を貴方は知っているのではないか。
どういう事か。
◆黙って貴方の姿を撮影されたらいやでしょ。
いや、僕がうんぬんかんぬん。(よくわからず)はい。それも真実だと。
◆例えば「学校が50年に渡り不法占拠している」と彼らは何回も言っているが、刑事で認定された事は6ヶ月間物を置いた事で罰金を受けた訳で、50年間もないし、公園を使う事自体、京都市が拒んだ事もない。そういう誤った事を街角でいうのとインターネットで配信するのと、どっちが影響あるのか。
調査した事がない。
◆貴方は在特会らのインターネット係りではないのか。
そういった人らがこういった事をしたと。
◆貴方は裏もとらずそのまま配信するのだな。
裏もとらずにとかじゃなく、そういう人らがそういう表現をしていると。それに間違っているとか意見をいえるものはない。
◆貴方の動画(内容)があっていようがいまいが関係ないという事か。
関係ない。
◆貴方はNHKに間違っているから行ったのではないか。
偏向で間違っているから行った。その人の発言が偏向していたから行った。
◆じゃ、貴方の動画は朝鮮学校側に取材してやっているのか。
いや、こういう発言をしていると。
◆聞いているのは、貴方の動画は朝鮮学校側に取材してやっているのか。
(ここで裁判長が「発想自体違うから」と遮る)
朝鮮学校には取材しましたか。はいいいえで答えて。
したい。
◆はいいいえで。
可能ならやる。
◆はいいいえで。
してない。
◆3月28日二手に分かれた。何故、河原町に。
学校のほうは主権の僕みたいな人がいたので。
◆僕みたいな?
いや、カメラマンがいた。
◆では、主権のカメラマンがいくから、僕こっちとしたのか。
はい。
◆主権のほうはいらないからということか。
主権も公開されるから、見たい人がどちらもという事で。


ここで原告代理人交代

◆貴方は(陳述書で在特会など)駄目という事をちゃんと言っている事を評価していると言っているが、ピアスさんの犬のフンの話があったが、こういった発言はどう思うか。
ピアスさんは僕にとってピエロだ。ニコニコ動画のコメント数をふやす手段だ。
◆(在特会など)主催者にとってアクセス数が増える事が困るというのはあるか。増えたほうがいいか。
判断はわからない。
◆無編集であることが公平であると。
そこにあった事実を証明している。
◆(無編集で)そこに映されるものは社会的信用があがると。
そうだ。
◆社会的に信用があがるという事は主催者にとっても有難い事か。
(ここで被告代理人が「信頼という言葉について誤導があるようだが」と言ったとこで裁判長が「いや、わかっているから」と遮る)
主催者にとっても不都合がある。それも流すので。
◆揉める場面をUPしたらアクセス数が増えるか。
増える。
◆先ほど(ウトロの)ビラは人数を増やす効果がなかったと言ったが、動画を上げる事で次の街宣の宣伝効果はあるのか。
それは見ている人の判断。
◆実際にあるのか。
増加傾向にはある。


再度、被告代理人

◆ポリシーについて、貴方は「真実」という言葉をどういう意味で使っているのか。
落書きがあれば、落書きがあったという事が真実だと思う。
◆その落書きの内容が正しいか間違っているかというのは別の真実という事か。
いっさい判断できないし、そういう論を作る事もできないので、そういう事があった事だけを伝える。
◆それは、目の前の現象をそのまま手を加えずに見ている人に提供すると、そういう事か。
はい。そのとおり。
◆先ほど、空き缶が飛んできたという話があったが予知していたのか。
いいえ。
◆その時に起こった事を映している。手を加えないということか。
はい、そのとおり。
◆その事と、NHKの映像とは何が違うのか。
台湾の人が日本はこういう事もあったけどいい事もあったよと言っている。でも悪い事ばかりの事だけだから偏向報道と言っている。
◆編集を加えて、違う事も言っているのにその事を省略して、自分達の意図に基づく編集をおこなっていた。これは貴方から言えば真実ではない、捏造する事なのか。
はい。
◆貴方の活動が在特会の支援をしているという趣旨が言われている。それに対して貴方はどうなのか。
朝鮮学校側を応援する時は、併記?したほうがよかったと思う。(これは両論併記の意味か?法廷内驚き。被告代理人が「訂正したいのか!?」と突っ込み的なフォロー??)
◆3回のデモが時期に、このような(ウトロの)ビラのような呼びかけはやっているのか。どちらかに支援するような見方をされるような事はあったか。
別にそういうつもりはない。
◆結果としてそう見えるというのはあるのか。
はい。
(ここで、在特会を支援していると見られても仕方ないと、本人認めてしまって、被告代理人もう苦笑いで、フォローしようとする)
◆え、そういう事なんですか。そういう意図だったのか。
撮影活動を初めて半年で、事件の時と考え方は変わった。
◆いや、違っていてもいいんだけど、どう違うのか。
こういう動画をUPして被害を受けているのはわかった。
◆誰が被害を受けていると。
僕に対して被害を受けていると。
◆自分が思っている事とは違う事で誤解されるような形で被害があったという反省があると言う事か。
はい。


再び原告代理人

◆貴方は今被害を受けていると言ったが、じゃ、朝鮮学校に対して反省の気持ちとかあるのか。
在特会側がやったとか、うんぬんかんぬん、両方(よくわからず)、
◆いや、貴方がやった事を言っている。
共感をえた人もいる。
◆共感をえてない人たちがだ。
原告側にも共感をもっていると思う人もいると思うが、どうなのか。



裁判官より

◆ユーチューブのアカウントを収得したのは何時か。
事件の前。
◆一番古い動画が平成21年8月となっているが
5月の内にやっている。
◆ニコ動の紹介文は自分が書いたのか。
そうだ。
◆紹介文を書くときに何か参考はあるか。
予定表を見た時にそのまま。(チーム関西カレンダーと思われる)
◆タグで「一人撮影機動隊」というのは貴方を表すタグか。
はい。
◆カメラは何台持っているのか。
今は6台。
◆最初、始めた時は一台か?
そうだ。
◆今日は持ってきているか。
ポケットに。
◆この裁判を撮影しようという気持ちはあるか。
もちろん、したいが、してない。
◆西村斉さん、荒巻さんから交通費とかご飯をおごってもらったと言っていたが、逆に出した事はあるか。
ない。
◆街宣活動以外で西村斉さん、荒巻さんとかと飲みにいったりとかあるのか。
ない。



裁判長より。

◆今まで撮影のキャリアはあるのか。
まったくない。NHKの時に人間を撮ったのが初めて。
◆ステディカメラ(撮影用)は最初の方から使っているのか。自費で購入したのか。
はい。
◆立場の違う人間同士の事なのだが、差別的な発言、言い過ぎた発言があって、それを見た人の思いがあっても(ブレノ映像は)起こっている事を公開するだけの事で貴方にとってはプラスマイナス両方があるからまったく自分には責任がない。そういう事か。
逆に、それはこういう人間だと感じる人もいると思う。
◆拡声器で話をしていてもしれているが、ネット上で載せると気分を害する人もあるが、貴方としては起こった事を映しているだけで関係がないという事か。
その人たちがキ●ガイに見えたらキ●ガイに見えるだけ。
◆貴方としては本人が嫌だと断ればそれは撮影しないという事か。
はい。主張する事に対しては公開するが、政治活動に関係ない人なら公開しない。
◆でも、政治活動に関係ある人がたまたま現場にいても撮るのではないか?
主張する人間は自分が正しいと思って主張している訳だから責任もっていると。
◆言い過ぎた発言とかあった場合、それは主張している人だから載せてもかまわないという事か。
今の判断ではそんな感じだ。
◆それから貴方のカメラを意識して頑張っているのがいるのではないか。
それはその人のことで。
◆ここでは自分達の主張を見てほしいという人たちが問題になっている。それでも中立と考えているのか。
大声で主張するのは表現の自由として考えている。
◆DVDの販売以外で寄付というが、何の寄付か。
撮影活動を応援してくれる方だったら入れて下さいと口座を書いている。
◆実際、寄付はあるのか。
最近ようやく交通費が捻出できるようになった。

以上。



まず、この尋問及び陳述書でわかるブレノ氏のロジックは
① 自分は中立のカメラマンであり、在特会、主権の主体ではない。撮影をしているだけだ。
② 中立というのはありのままを撮り、その評価は見た人に委ねている。
③ 自分は、被告らの主張を理解する所にいっておらず、その主張を判断できない。

という三つに集約できるのではないだろうか。
上記三つを柱に、在特会・主権・チーム関西の排外活動を撮影し動画UPしても、あくまで「中立の第三者」として責任は問われないという主張と思われる。
しかし、これはあまりにも甘ったれたガキの屁理屈と言わざるお得ない。
彼の頭の中には恐らく刑事事件において自分の映像が証拠として出され、首謀者4名が逮捕されたのがあると思われる。また、自分の映像で、この朝鮮学校嫌がらせ事件を見て学校支援にまわった人らもいるではないか。だから、あの映像を見て、気分を害した、傷ついた人らはいても、プラス評価もありマイナス評価もある。あるがままを撮影し配信する中立であると。

ふざけるな。
としか言葉が出ない。中立というのをどの面さげていうのだろうか。彼は、証言でも明らかなように、在特会から交通費をもらい、さらに学校襲撃を行った在特会・チーム関西のメンバーらと親しげに交流している様が日頃から目撃もされている人物である。
また、陳述書で「朝鮮の方々は、自己主張の強さを朝鮮の文化だと思っていますが、日本人もおかしい事はおかしいと言った声を上げなければいけないと思います」というように、特定民族に対する偏見を持ちながら、在特会・主権を評価するという、何処をどう切ったら中立的第三者と言えるのか。ともかくまともじゃない。
ブレノ氏がいう「ありがままの撮影が中立」というのも詭弁にもなっていないお粗末な論法である。あの学校襲撃動画が刑事裁判の証拠となったと言うが、そんなもんなくても学校側が自衛のために撮影した映像があるではないか。さらに言うなら裁判の証拠になるのは、犯罪がまず問われたからであり、その証拠をもって、まるで原告側にもあの動画を評価せよという言い草は本末転倒も甚だしく、その厚顔無恥さに驚きさえ感じる。
しかも、なんと浅はかな、思いつきのような「中立」なのだろう。
証言で露わになったように、そこには裏取りも、調査も、洞察も何もない。彼は安直にただ映しているだけで全てが許されていると思っているのだ。
もう一ついうならば、彼には「嫌がらせように批判者を撮影し動画で晒す行為」は「主張する人には映されても仕方ないという責任」があるようだ。ブレノ氏は、何故、この社会には「肖像権」というものが存在するかを考えねばならないだろう。そしてそれを考えても自分が正しいと思うなら、もう世間と関わらないで暮らしたほうがいいのではないだろうか。少なくともこの裁判ではブレノ氏の身勝手で独特な「理屈」は通用しない。
最後に、尋問で明らかになったように、ブレノ氏は、在特会から交通費をもらい、映像の収益を食い扶持にしているそうだ。他にも収益があるかもしれないが、彼の「自称カメラマン」というのは、少なくとも生業に近いものがあるのではないだろうか。そしてニコニコ動画カウント数を伸ばす為にいろいろやっていた。
そんなもののために、何故、朝鮮学校が理不尽な目にあわねばならないのだ。




尋問終了後、裁判長が原告・被告双方代理人と次回の期日・内容について相談をしていた。すると、突然ブレノ氏が手を上げ、声を上げた。

「全ての人が責任もって発言していると僕は信じます」

はぁ???
法廷内では一瞬、こいつ何を言っているのだ?という空気に包まれる。
そこに、被告代理人が「後でちゃんと主張を・・」と困った表情で述べる。
裁判長が笑顔で「今日はご苦労さん」とブレノ氏に言うと、そのまま何事もなかったかのように事務的打ち合わせ済ませて、そのまま閉廷となった。











本日のグルメレポート。
京菓子の源水。銘菓「ときわ木」はご贈答ご進物に最適もあるが、熱いお茶受けにこれがあれば幸せ。ウマー。