第7回口頭弁論傍聴記

右のおっさんのように笑われても誇れる裸族を目指したい。
http://www.youtube.com/watch?v=-k1Pz69Yfuc&feature=player_embedded

そんな私の傍聴記です。はい。






今回の裁判は、在特会側が報告集会を告知し、八木在特会筆頭副会長が動員をかけるなど、在特会側がどれくらい人数を集めてくるのかが興味あったのだが、裁判所に着いて抽選が始まり、在特会側のほうを見て見ると、公安に囲まれたのを二人プラスなんか妙に横に広がった八木在特会副会長の3人しか見えなかった。
逆に、在特会側が今回というか第7回目の口頭弁論で初めて動員をかけたおかげで学校支援者が危機感をもち100名を超す人が集まり、傍聴席人数を軽く突破してしまい久方ぶりの抽選となった。

倍率が高くなりドキドキしたが抽選で当たり。開廷時間になり101号法廷に向かう途中、法廷入口のガラス越しに在特会の川東氏がニヤニヤと傍聴者を眺めていたのだが、あれは不気味で夢みそうなのでやめてほしい。
法廷に入り見渡すと、在特会側は3人。他記者が数名で他は数名のヲチャー以外は学校支援者に埋められていた。原告側席には学校支援弁護団。被告席には八木氏と、あれ、また徳永弁護士遅刻かいな・・。っと、2分遅れで徳永弁護士登場。そしてすぐに裁判長入廷で第7回口頭弁論がはじまった。以上、いつもの裁判風景ですよ。

裁判が始まると裁判長はすぐに、原告被告双方の提出書面の確認をおこなうのだが、裁判長がいきなり、被告側代理人である徳永弁護士に「宿題の期限が守らていない」とふる。徳永弁護士は「申し訳ない」と言ってるのだが、おかまいなしに「次回以降は守って下さい」との指摘があった。またですか。前回、裁判所のほうから「論点整理案」が作成されると聞いたのだが、本来、8月末日までに提出されるはずの被告側書面が裁判前日になって提出されたようだ。そりゃ裁判所に一日もない時間で双方の書面を検討し作成する「論点整理案」が出来る訳ないというか無理ですわな。

ところで、以下の在特会HPにおいて在特会会長である桜井誠(本名高田誠)氏は語っている。
在特会公式HP「京都事件その後」
http://www.zaitokukai.info/modules/wordpress/index.php?p=336

ここで、在特会会長である桜井誠(本名高田誠)氏は「朝鮮学校を支援する反日左翼側は民事訴訟を提起し、左翼運動展開のために敢えて訴訟を長期化させる戦術を取っています」と訳が判らない事を言ってるが、在特会側が提訴から7カ月もたつのに弁護士が選定されず、初めて書面を出したのは第3回口頭弁論になってからですよと。後の書面も毎回裁判前日に出てくると言っていい。今回のように被告側が提出期日を守らないので裁判が進まないのが実態ではないですかな。
文句を言うなら鏡に向かってか、代理人である徳永弁護士に言ったほうが裁判の迅速化に繋がると断言しますよ。

なお、上記HPの与太話についてはbubuka氏の以下を参照。あまりにもあほらしい戯言なのだが、公園使用の現状については当ブログも学校を取り巻くヘイト環境として取り上げる機会があると思う。

ここが変だよ在特会(仮)「おいおいおいおいおいおいおいおい!」
http://ameblo.jp/korea-one/entry-11029013937.html


さて、提出された書面と証拠類だが、原告側が提出した第12書面は「被告らの差別的言動は表現の自由により守られる範囲を逸脱している」との趣旨を法的に述べられたものとなっている。
裁判と報告集会で原告側弁護団より述べられたもので判明したが、内容はかってNHKでのある政見放送最高裁法廷はそれは差別的発言であると否定した判例が持ち出されており、それに比較し悪質で醜悪と呼べる被告らのヘイトスピーチが差別的言動であると訴えている。

なお、原告側書面については朝鮮学校支援の公式ブログが開設されたので、今後はそちらにおいて公表される事になるのでよろしくお願いします。

在特会らによる朝鮮学校に対する襲撃事件裁判を支援する会(こるむ)」
http://korum.seesaa.net/


また、原告側より被告側徳永弁護士が「(在特会は)少数者であるからその政治的表現は保護されねばいけない」と毛利透氏の著作を引用して述べられたが、徳永弁護士の引用は都合のよいもので毛利透氏の著作の意図は「表現の自由の大事な部分は、相手に拒否する自由を与えなければいけない。相手を人間として対応する前提があって表現の自由が成立するし、表現の自由を遂行するものが責任を負っている。その当たり前の事をもう一度言ってみるというものである」という事を述べた。
これについて筆者は被告らのヘイトスピーチ中に「約束というものは人間同士がするものなんですよ。人間と朝鮮人では約束は成立しません」と、まさに原告を「人間扱いしていない」表現そのものがあった事を付け加えておく。


次に被告側の提出した提出された書面は以下のもの。

第6準備書面 (原告第1準備書面に対する認否・反論)
第7準備書面 (原告第2、第3、第6に対する反論)
第8準備書面 (公正な論評の法理)
第9準備書面 (被告第6、第7準備書面の補充)

そして徳永弁護士より書面説明が行われた。ここにおいて被告らは「朝鮮学校が公園を不当に占拠」しているというのは「元校長が刑事処罰を受けた」ように事実にもとづく政治的表現であると主張し、これは公正な論評の範囲によって保護される範疇のものであるというのが被告らの基本的な主張であると述べ、被告らを差別的だ、排外主義者だとレッテルを貼ってその表現を封鎖するという効果を持つ主張というものは表現の自由に照らして妥当ではないと述べた。

ここらの書面一つ一つについて当ブログは追々明らかにするつもりであるが、この格調高い徳永弁護士による「公正な論評」は言ったそばから、裁判長に「(被告書面に)人間を人間として扱わない発言で、訴訟代理人も弁護に窮すると書いてますが、そういう意味での限度はあるという考え方でいいのですか(要旨)」と聞かれた事を記しておく。

裁判長は他に、学校側弁護団に対して被告書面での被告らの発したヘイトスピーチの釈明について個別か反論するのか総体でするのかを問うた。

被告側からは他にも15分と25分のDVDが提出されて、これが次回放映となるようだ。
内容は聞いたところ、事件のあった12月4日以降の在特会側のデモらしいのだが、それをもって何を言おうとしているのかはまだわからない。

次回は裁判は10月25日午後1時半より。DVDが放映され検証する予定。

最後に裁判終了後、被告らの報告集会の様子は以下にまとめられている。
在特会】京都朝鮮学校裁判・第7回口頭弁論〜代理人でさえ弁護に窮する在特会幹部らの発言
http://togetter.com/li/193329
この集会に参加した人らは、徳永弁護士の言う事をよく理解できているのだろうか?






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四条木屋町上るスペイン料理「プロテラ」。お店前の酒屋で好きなワインを選んで持ち込み、スペイン料理でウマーー。